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「鉄旅日記」2020年文月 2日目(香住-東萩)その2‐浜坂、東浜、福部、鳥取(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年7月24日・・・浜坂駅、東浜駅、福部駅、鳥取駅(山陰本線)

8:55  浜坂(はまさか)駅(山陰本線 兵庫県)
餘部を出ると日本海からは離れ、浜坂駅前にも海の気配はない。

町名は新温泉町という。かつて車でこのあたりを通った際に温泉という町があるのかと驚いた記憶がある。

余部鉄橋を通る「夢千代日記」の主人公は、この町の湯村温泉で置屋の女将をしていた。その温泉街は南へ行った山間にある。

ここで行き違い13分の停車。浜坂駅に降りるのは2度目になる。

駅を出ると歓迎門が出迎える。こんな駅前風景が好きだ。

歩き出そうとするオレを雨が濡らす。振り返るとかつても降りた懐かしい駅。

旅のような人生で、山陰本線での記録も多く残しているが、京都から下関までを通して乗ったことはない。

餘部や浜坂を含むこの区間。

この区間とは具体的にどこを指すのかつらつら思い起こしてみれば、それは和田山~岩美間なのかと新鮮な思いを招き寄せたが、あるいはと思いはしたものの、その鉄路を往くのはこれでわずか2度目なのかと我ながら驚く。

9:21  東浜(ひがしはま)駅(山陰本線 鳥取県)
3分の停車。モダンなデザインの小さな駅があった。

通りの先に小さく日本海が覗く。

東浜駅の開業は戦後しばらくしてからで、待ちかねたかのように臨海学校で京阪地区から子供たちが訪れ、周辺は多くの宿屋が林立して賑わったという過去を持つという。

それも50年前の昔話。車が幅を利かすようになると急速に廃れて、1972年には無人駅になった。

気にならない程度の雨にまた濡れて、列車に戻る。

9:41  福部(ふくべ)駅(山陰本線 鳥取県)

稲田に白鳥の群れを見る。

岩美から大岩までは、かつての夜に物好きにも歩いた道。

あの夜、闇に溶けていた岩美駅。あらためて車窓から眺めるその後ろ姿はとても立派だった。

ここで上りの城崎温泉行との行き違い。5分の停車。

簡素な駅舎が立っている。

田舎風景にえんじ色の客車が映える。

10:22  鳥取(とっとり)駅(山陰本線/因美線/若桜鉄道 鳥取県)

福部から次の鳥取までは約15分。

山間地を抜けるとそのまま高架になり、鳥取平野へと分けいる際の白い街並みに惹かれ、鳥取という街を大きく感じた。

事実大きな街だ。やがて中国山地から延びてきた因美線と、まるで空中で交わるように高架上で合流する。

駅周辺に商業施設が増えたように感じたのは、前回の訪問が夜と早朝の活動だったからなのかもしれない。

懐かしいとも思わず、ここにいることに何らの違和感も持たず、特に感慨も持たずにホームでビールを飲んでいた。

あるいはもう2度と訪れることもないかもしれない遠くの街。

だけど再会の時も別れ際も、とてつもなくさりげない。

思えば、それは人との付き合いにも当てはまる。

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