*

「鉄旅日記」2021年秋 初日(東京-飯坂温泉)その1 ‐金町、高浜、友部、水戸、いわき(常磐線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

公開日: : 最終更新日:2025/06/12 旅話, 旅話 2021年

鉄旅日記2021年10月9日・・・金町駅、高浜駅、友部駅、水戸駅、いわき駅(常磐線)

2021・10・9 5:21 金町(かなまち)駅(常磐線 東京都)

西へ向かう一番列車が出たのは約1時間前。その頃は湿気がこもった部屋で筋トレに汗を流していた。

全国で新型コロナウイルスによる緊急事態が明けて神無月。夜明け前の町に若者の酔態がちらほら。

あの年代だった頃のオレに人のことをとやかく言うことはできないが、「朝をそんな風に過ごすものじゃないよ」とコロナ後のオレは言う。

東から列車がやってきて、この町で降りていく者が数人。オレが向かうのも東。コンビニで購入したビールでサンドイッチを流し込みながらラーメン屋の看板を眺めていた。

松戸で快速勝田行に乗り換える。

マスク姿だらけの旅列車。ちょうど日の出頃。東京の日没は17時に近づいていっている。

6:48 高浜(たかはま)駅(常磐線 茨城県)

脳を休めるかのように目を閉じると、列車の揺れは快適な睡眠をもたらした。

昨夜の東京に風はなく、熱帯夜のように寝苦しく、眠りは断続的なものだった。

ここが霞ヶ浦の端に近いことを地図で見知って、水戸より先に行く列車に乗り換える駅として高浜を選んだ。

恋瀬川に架かる橋からこの国で2番目に大きな湖の果てを眺める。

石岡市街へと続く街道から商店は撤退していたが、かつての面影は認めた。

7:14 友部(ともべ)駅(常磐線/水戸線 茨城県)

この列車は土浦発いわき行の長距離列車。ここで6分の停車。

7:13に小山へ向かう水戸線を見送り、水を購入。

自販機の前に吐き散らされた嘔吐物に緊急事態宣言明けを感じる。

できることなら、そんなものは目にしたくはなかったが。

7:38 水戸(みと)駅(常磐線/水戸線/水郡線/鹿島臨海鉄道 茨城県)

7分の停車。

水戸は東京より2度ほど気温が低いと茨城県民から聞いてきた。そんな体感を伴う水戸の朝。10月らしい風に吹かれた。

10数年前にホームの「駅そば」に入ったことがある。そういえばどうなったかと見渡したところ姿はなかった。

9:20 いわき駅(常磐線/磐越東線 福島県)

日立で太平洋を望む。勿来の関では夢の中。湯本ではそこにいたかつてと、炭鉱町だった頃、いわきの湯を思う。

昭和46年に「磐高」の愛称を持つ磐城高校が夏の甲子園で決勝に上がって惜敗。翌47年には昭和天皇が福島に行幸して、常磐炭鉱を視察したとある。

戊辰戦争で会津を地獄にした軍隊は、常磐国境の平潟に上陸。泉、湯長谷は降り、平は落ち、三春は寝返り、地獄の軍団は会津盆地に迫った。

いわきで思うこと。

いわき駅より、旧称「平」駅の方が似つかわしかった建て変わる前の駅で、郡山在住の友人と待ち合わせたこともある。

9:22発、原ノ町行に乗り継ぎ。乗り継ぎ時間8分。

雨が落ちてきた。

関連記事

「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その1‐五所川原、津軽五所川原、津軽中里、鯵ヶ沢、東能代(津軽鉄道/五能線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月3日・・・五所川原駅、津軽五所川原駅、津軽中里駅、鯵ヶ沢駅、東能代駅(津軽鉄

記事を読む

「鉄旅日記」2018年弥生 初日(東京-会津若松)その1-保谷、池袋、赤羽、高崎、井野、水上(西武池袋線/埼京線/高崎線/上越線) 【青春18きっぷを握り、目指したのはまたしても会津。練馬から旅立つ最後の旅でございます。】

鉄旅日記2018年3月3日・・・保谷駅、池袋駅、赤羽駅、高崎駅、井野駅、水上駅(西武池袋線/埼京線/

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初秋 初日(東京-羽咋)その2-新西金沢、野町、加賀一の宮、西金沢、羽咋(北陸本線/北陸鉄道石川線/七尾線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】

鉄旅日記2008年9月13日・・・新西金沢駅、野町駅、加賀一の宮駅、西金沢駅、羽咋駅(北陸本線/北陸

記事を読む

「鉄旅日記」2018年弥生【秩父へ。西武線とのお別れでございます。】-練馬区役所、芦ヶ久保、西武秩父、御花畑、秩父、入間市(西武秩父線/秩父鉄道/西武池袋線)

鉄旅日記2018年3月24日・・・芦ヶ久保駅、西武秩父駅、御花畑駅、秩父駅、入間市駅(西武秩父線/秩

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初秋 2日目(羽咋-福井)その2-松任、小松、あわら湯のまち、三国港、福大前西福井、田原町、福井(北陸本線/えちぜん鉄道三国芦原線/福井鉄道福武線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】

鉄旅日記2008年9月14日・・・松任駅、小松駅、あわら湯のまち駅、三国港駅、福大前西福井駅、田原町

記事を読む

「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その3-鬼怒川温泉、東武ワールドスクウェア、上今市、今市、下今市、南栗橋(野岩鉄道/東武鬼怒川線/東武日光線 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

鉄旅日記2017年12月3日・・・鬼怒川温泉駅、東武ワールドスクウェア駅、上今市駅、今市駅、下今市駅

記事を読む

「鉄旅日記」2021年夏 最終日(上田-東京)その3 ‐十日町、越後川口、渋川、敷島(飯山線/上越線) 【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】

鉄旅日記2021年7月11日・・・十日町駅、越後川口駅、渋川駅、敷島駅(飯山線/上越線) 1

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月 初日(東京-五所川原)その4‐青森、新青森、津軽新城、鶴ヶ坂、浪岡(奥羽本線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月2日・・・青森駅、新青森駅、津軽新城駅、鶴ヶ坂駅、浪岡駅(奥羽本線) 19

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走 初日(東京-津)その3-河曲、富田浜、河原田、津(関西本線/伊勢鉄道) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】

鉄旅日記2018年12月22日・・・河曲駅、富田浜駅、河原田駅、津駅(関西本線/伊勢鉄道) 18:

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 2日目(防府-肥前鹿島)その6‐博多南、博多、鳥栖、佐賀、肥前鹿島(博多南線/鹿児島本線/長崎本線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月14日・・・博多南駅、博多駅、鳥栖駅、佐賀駅、肥前鹿島駅(博多南線/鹿児島本

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その4 ‐アプトいちしろ、川根小山、千頭、金谷、焼津(大井川鐡道井川線/大井川鐡道本線/東海道本線)/焼津温泉やいづマリンパレス 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・アプトいちしろ駅、川根小山駅、千頭

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その3 ‐新金谷、千頭、アプトいちしろ、長島ダム(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・新金谷駅、千頭駅、アプトいちしろ駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その2 ‐静岡、金谷、新金谷、代官町、日切、合格、門出(東海道本線/大井川鐡道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・静岡駅、金谷駅、新金谷駅、代官町駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その1 ‐金町、東京、三島(常磐線/東海道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・金町駅/東京駅/三島駅(常磐線/東

「鉄旅日記」2022年弥生vol.1 最終日(熱海-東京)その6 ‐向河原、津田山、久地、宿河原、中野島、稲城長沼、府中本町(南武線) 【金沢シーサイドライン、根岸線、湘南モノレール、横須賀線、大雄山線、相模線、鶴見線etc.駅旅人本領発揮の旅でございます。】

鉄旅日記2022年3月6日・・・向河原駅、津田山駅、久地駅、宿河原駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑