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「鉄旅日記」2020年文月 2日目(香住-東萩)その3‐末恒、浦安、米子、揖屋(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年7月24日・・・末恒駅、浦安駅、米子駅、揖屋駅(山陰本線)

10:39  末恒(すえつね)駅(山陰本線 鳥取県)
鳥取大学前を過ぎると左手に湖山池が現れる。美しい眺めだった。

ここで列車行き違い5分の停車。さらに上り列車が遅れて2分の遅延。

ばあ様に連れられたかわいらしい兄弟が電車を見にきていて、思わず写す。

様々なものを見たくて長く旅の空の下にいたが、一番見たいと思っているのは実はこんな光景なのだと気づく。

それならわざわざ旅になど出なくても日常の中にありそうだが、どうかそうは言わないで。

しかし列車の遅延で、次の宝木駅でも予定されていた3分の停車は失われた。まぁしょうがない。

そして宝木に着く手前右手に水尻池が現れる。

11:32  浦安(うらやす)駅(山陰本線 鳥取県)
倉吉あたりでは眠りに落ちていた。

駅に到着すれど降りていく者はなく、若者たちは相席を拒んで立っている。

いくぶん退屈した風景の中にチラチラと覗いていた日本海。

ここで行き違い3分の停車。11年前にもこうした停車時間に降りた浦安駅。

角の雑居ビルが町に昭和を残し、駅前通りの果てに日本海が見える。

車がひっきりなしにやってきて、鳥取に向かう人々を下ろしていく。

12:45  米子(よなご)駅(山陰本線/伯備線/境線 鳥取県)
浦安から快速運転を始めた列車。次の停車駅は伯耆大山。

隠岐島を脱出した後醍醐天皇の御座所が置かれた船上山の表示を目にする。大山は雲に隠れていた。

米子には12:04に着いている。駅舎を隠すように土産物屋とコンビニができていた。

ここ米子でも懐かしいという感情は表れてこない。この遠くの街にこれまでに3度もきてるんだ。泊まったのも2度。縁と人生について思う方がより強い。

途中に名探偵コナンの駅を謳っていたのは由良駅だったか。米子から出る境線は妖怪列車。

鳥取県は漫画王国。そんなことが描かれた列車が視界を横切る。

おそらくこの手記をブログに乗せるのは再来年以降になる。その頃にはすべての望みを叶えているだろう。

そうありたくて、希望を乗せる。

13:09  揖屋(いや)駅(山陰本線 島根県)
安来を過ぎて、ふと右手に目をやると中海が広がっている。スマホに目を落としている場合じゃないな。

ここで行き違い3分の停車。おそらく5年振りに降りたのだろう。闇に溶けていたあの夜の駅と現在の姿がうまくつながらない。

列車は3分遅れで発車する。そして山口県内の大雨と落石の影響でダイヤが大幅に乱れているとの放送が入る。

新型コロナウイルスの発生で世界中にパンデミックが拡がった2020年。

何者あるいは何物かが人の人生を狂わす邪悪な遊びを続けている。

プロレスリング・ノアは無観客でも試合を続けているが、夏の甲子園は中止になった。報道は滅入るものばかり。

もう家にはいたくなくて、こうして旅に出たんだ。滅入る時間などいらない。

そう、日本海が荒れるのは常のことさ。

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