*

「鉄旅日記」2017年秋 その2-和田塚、由比ヶ浜、長谷、鎌倉大仏殿高徳院、極楽寺、稲村ケ崎、七里ヶ浜、鎌倉高校前(江ノ島電鉄) 【湘南へ向かう休日。江ノ電に乗りに行ったのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/16 旅話, 旅話 2017年

鉄旅日記2017年11月12日・・・和田塚駅、由比ヶ浜駅、長谷駅、極楽寺駅、稲村ケ崎駅、七里ヶ浜駅、鎌倉高校前駅(江ノ島電鉄)

13:32 和田塚(わだづか)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
列車を降りれば静寂の中へ。

鎌倉幕府軍に滅ぼされた和田義盛をはじめとする一族を偲ぶために降りたが、和田塚を示すものは駅地図には見当たらず、鉄砲の時代にはまだ遠い和田合戦を想う。

義経に従って平家を西海に滅ぼした有力御家人。
和田一族に続き、比企、畠山、梶原、やがて三浦と、次々と北条一族に滅ぼされる。

1000年前に、生き死にと鎌倉の天下を賭けた鎌倉市街戦を想う。

13:47 由比ヶ浜(ゆひがはま)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
馴染みの地名だ。
湘南海岸との関係が近かった頃は友人との会話にもよく登場したものだ。

実際に浜に下りたことはない。
そして134号国道はいつも渋滞中だった。

人を集めるような何事かを周囲に見つけることはできず、和田塚についでここにも商店コンビニの類いはないが、列車が近づくとどこからともなく人がやってきてホームが埋まる。

なかなか不思議な路線だ。

14:19 長谷(はせ)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
大仏参拝の列に加わる。

車道も歩道も狭く、混雑した一画の国際色はとても豊かだ。

しかし鎌倉とはいつからこんな街になったのか。
別に構わないが、しばらく足が遠のきそうだ。

おそらく40年ほど前に大仏を拝んでいるはずだが、これも記憶にはなく、遥かに見上げ、見つめ拝んだ大仏様は慈愛に満ちた優しい顔をしていた。

大切な人の無事と世界の平和。
それ以外にも複雑なものを抱えているが、その二つが一番大事だったのだろう。

こんなところにでも来なければ、自分の本心すら見失いそうな日常を生きていることを知る。

鎌倉大仏殿高徳院(かまくらだいぶつでんこうとくいん)にて

14:36 極楽寺(ごくらくじ)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
弘法大師様の額の前で手を合わせる。
拝むことは大仏様を前にした時と同じ。

日常様々なことを考えざるをえないが、その中にはとても悲しいものも含まれる。
それでも人は逃れられない定めに抗いきれず流される。
そんな経験をいくつかしてきた。

宿命の前に祈りは効力を発揮するのか。
この静かな里でそんなことを考えることとなった48年目の人生。

是非を今は問わないが、宿命と祈りをこれから往き来する。

鎌倉行の列車が去り、駅周辺がようやく望むような静かな場所になったけど束の間だ。

少し前に小泉今日子さん、中井貴一さん主演ドラマの舞台にもなった駅。
あの駅も実際のこの駅も浮世離れしていて、暮らしたいとは思わないが、また来たいとは思う。

極楽寺(ごくらくじ)にて

15:14 稲村ヶ崎(いなむらがさき)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
太陽は神々しく、湘南海岸は美しい。

あの場所には、かつていたことがある。

砂浜が狭くなっていたように感じたのは気のせいか。
波は岸壁近くまで打ち寄せ、ビーチは湿っていた。

自撮りをしたのはSNSに上げるため。
今年オレはそんな男にもなった。
ワルくない変化だと受け止めている。

新田義貞伝説の地には確か足を踏み入れたことがある。
緑の小高い場所に人の姿が彩りを添えていた。

彼は英雄で、滅びた北条一族への思慕を伝えるものはどうやらない。

鎌倉は滅びることもなく、その後戦場になる不運もなく、前述のとおり国際的観光都市の栄誉を得ている。

稲村ケ崎(いなむらがさき)にて


15:41 七里ヶ浜(しちりがはま)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
思い出の場所はこっちだった。
あの日、稲村ヶ崎から二人で歩いてここまできた。

冬に向かう海を前にして集まった人々は一様に幸福そうな表情を浮かべ、江の島を背景にスマホを向けている。

オレが見ている江の島はだんだん大きくなってきたけど、スマホが見つめる江の島は相変わらず小さいままだ。

七里ヶ浜(しちりがはま)にて

15:50 鎌倉高校前(かまくらこうこうまえ)駅(江ノ島電鉄 神奈川県)
江の島が近くなってきた。

134号国道に面した海辺の駅。
多くのドラマにこの駅は登場する。

オレもここにいたことがあるし、車寅次郎も甥の光男といたことがある。

寅次郎は年若い甥に人生においてとても大切なことを伝え、若者は泣いた。
二人はここで分かれ、美しい海辺の風景と余韻が残った。

ここでは必ずそういうものが残る。

遥々ここまでやってきた外国勢にも感じてほしいと思う。


関連記事

「鉄旅日記」2020年弥生 初日(東京-高山)その3‐上諏訪、塩尻、洗馬、中津川(中央本線) 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

鉄旅日記2020年3月20日・・・上諏訪駅、塩尻駅、洗馬駅、中津川駅(中央本線) 10:27 上諏

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 最終日(門司港-東京)その4‐周防高森、徳山、下松、光(岩徳線/山陽本線)/虹ヶ浜 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月16日・・・周防高森駅、徳山駅、下松駅、光駅(岩徳線/山陽本線)/虹ヶ浜

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏 4日目(隼人-岩国)その1-隼人、鹿児島、鹿児島中央、上伊集院、薩摩松元、川内、出水、新水俣、新八代(日豊本線、鹿児島本線、肥薩おれんじ鉄道) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】

鉄旅日記2013年8月13日その1・・・隼人駅、鹿児島駅、鹿児島中央駅、上伊集院駅、薩摩松元駅、川内

記事を読む

「車旅日記」2003年夏 4日目(帯広-札幌)走行距離374㎞ -帯広東急イン、帯広緑ヶ丘公園、忠類、襟裳岬、様似駅、静内駅、恵庭中島公園、札幌東急イン 【北海道初上陸。2,300㎞を移動した5日間の記録でございます。】

車旅日記2003年8月16日・・・帯広東急イン、帯広緑ヶ丘公園、忠類、襟裳岬、様似駅、静内駅、恵庭中

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 初日(東京-湯沢)その1‐金町、北千住、上野、宇都宮、黒磯(常磐線/東北本線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

鉄旅日記2020年1月11日・・・金町駅、北千住駅、上野駅、宇都宮駅、黒磯駅(常磐線/東北本線)

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月 最終日(北上-東京)その4‐米沢、福島、上野(奥羽本線/東北新幹線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月4日・・・米沢駅、福島駅、上野駅(奥羽本線/東北新幹線) 17:38 米沢

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春 初日(東京-飯田)その1-国立、高尾、宮田、伊那八幡、三河東郷、新城、三河一宮(中央本線/飯田線)【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月7日・・・国立駅、高尾駅、宮田駅、伊那八幡駅、三河東郷駅、新城駅、三河一宮駅(

記事を読む

「鉄旅日記」2017年春【近鉄に乗る日々】初日(東京-新大宮)その2-宇治山田、東青山、青山町、名張、大和八木、大和西大寺、新大宮(山田線/大阪線/橿原線/奈良線)

鉄旅日記2017年3月18日・・・宇治山田駅、東青山駅、青山町駅、名張駅、大和八木駅、大和西大寺駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2021年皐月 最終日-勝浦駅、大原駅、大多喜駅、上総中野駅、養老渓谷駅、五井駅(外房線/いすみ鉄道/小湊鉄道)/養老渓谷2階建てトンネル 【ツレと房総に出かけました。宿泊地は勝浦でございます。房総横断鉄道に乗り、養老渓谷でも思い出深い時を過ごしたのでございます。】

鉄旅日記2021年5月23日・・・勝浦駅、大原駅、大多喜駅、上総中野駅、養老渓谷駅、五井駅(外房線

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋 2日目(砺波-武生)その1 ‐砺波、戸出、新高岡、金沢(城端線/北陸新幹線) 【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】

鉄旅日記2020年11月22日・・・砺波駅、戸出駅、新高岡駅、金沢駅(城端線/北陸新幹線)

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その4 ‐新井、和田山、下夜久野、上川口、石原(播但線/山陰本線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2025年8月14日・・・新井駅、和田山駅、下夜久野駅、上川

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その3 ‐野里、香呂、仁豊野、溝口、鶴居、寺前(播但線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月14日・・・野里駅、香呂駅、仁豊野駅、溝口駅、

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その2 ‐法界院、野々口、津山、佐用、播磨新宮、姫路(津山線/姫新線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

2022年8月14日・・・法界院駅、野々口駅、津山線、佐用駅、播磨新

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その1 ‐高松、鬼無、坂出、岡山(予讃本線/本四備讃線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月14日・・・高松駅、鬼無駅、坂出駅、岡山駅(予

「鉄旅日記」2022年盛夏 3日目-友と過ごす一日をFacebookへの投稿より振り返ります ‐東浜恵美須神社、北浜恵美須神社、片原町駅、三津浜駅、梅津寺駅、高浜駅、龍神社、三津駅【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月13日・・・東浜恵美須神社、北浜恵美須神社、片

→もっと見る

    PAGE TOP ↑