*

「鉄旅日記」2019年霜月 初日(東京-五所川原)その4‐青森、新青森、津軽新城、鶴ヶ坂、浪岡(奥羽本線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/07 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年11月2日・・・青森駅、新青森駅、津軽新城駅、鶴ヶ坂駅、浪岡駅(奥羽本線)

19:05 青森(あおもり)駅(奥羽本線/津軽線/青い森鉄道 青森県)
ここが北の終着駅だと感じる。
列車は青森港に突き当たるようにして止まった。
駅の先にベイブリッジが見える。

福島~仙台間は新幹線を使ったものの、上野からずっと列車に乗ってきた。
東北本線を旅してきたのだという充実感がある。

壁面に貼られた駅の歴史をじっくりと見たかったが、叶わずに跨線橋の窓を開けて月を眺めた。

乗り換え時間9分。
それだけの時間があってもゆとりを持てないほど、青森駅構内は広い。

降りて駅舎を写す。

この場所にいるのは何度目になるのだろう。
わざわざ東京からやってきて、10分そこらで去るような場所じゃないが、数多くの駅に降りてきたのだとあらためて思う。
そんな旅をおそらく尽きるまで続けていく。

奥羽本線へ。
五能線乗換駅の川部まで。

間に6駅を置くのみだが、その内の4駅で3~5分の停車時間がある。

19:12 新青森(しんあおもり)駅(東北・北海道新幹線/奥羽本線 青森県)
行き違い3分の停車。
新幹線からの乗り換え客で弘前行の座席は埋まり、中国人観光客の姿を見る。

もとより青森はそういう街だ。
海峡の街が持つ、歴史に根づいた独特な雰囲気を、あの民族にも感じとってもらえるといい。

車内に様々な声が聞こえるが、聞こうとせずに聞くためか、うまく聞きとることができない。

19:18 津軽新城(つがるしんじょう)駅(奥羽本線 青森県)
3分の停車。

ホームに降りた。
きれいな月がここでも拝めた。

かつてもこうした停車時間に降りたことがある。
その際に愛でた古寂な駅舎を背後から眺める。
健在であることがウレシい。

そしてすぐに列車へ。
それにしてもやけに揺れる。

19:26 鶴ヶ坂(つるがさか)駅(奥羽本線 青森県)
行き違い4分の停車。

乗っていた列車が5両編成とは知らなかった。
先頭車両を降りて走り、駅舎を写して戻る。

線路に沿って敷かれた道は闇を受け入れ、あたりはすでに深い夜。

この駅に着いて、ドアの「開ける」ボタンを押したのは出入りともにオレひとりのみ。
怪訝そうな顔で仰いだ女性が並びに座っている。

この車両に乗客は10人。
でも縁があってここで同じ時を過ごしている。

人生とは奇跡の連続だ。

19:40 浪岡(なみおか)駅(奥羽本線 青森県)
5分の停車。
乗客の数からすれば多くが降りた。
特急「つがる」停車駅でもある。

かつて降りた夏の停車時間は今日よりもさらに短く、慌てるように写した写真は不本意なものとなった。
そして今日、再び駅を写す機会が訪れることをうれしく思っていた。
夜ではあるけれど。

あらためて改札外の風景を眺めた。
オブジェが光っている先には広い景色。

列車内の津軽弁に耳を澄ます。

関連記事

2020年盛夏【二人でどこへ行こう。決めたのは甲府でございました。帰りは高尾の名店街で過ごした日帰り旅をSNS風に綴ります。】-高尾、四方津、塩山、甲府、甲斐大和(中央本線)

鉄旅日記2020年8月9日・・・高尾駅、四方津駅、塩山駅、甲府駅、甲斐大和駅(中央本線) 長

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【女川を目指した旅。ここには震災前の女川の姿が残されております。】最終日(新庄-東京)その1-新庄、最上、鳴子温泉、岩出山、北浦、小牛田、鹿又、石巻(陸羽東線/石巻線)

鉄旅日記2009年10月11日・・・新庄駅、最上駅、鳴子温泉駅、岩出山駅、北浦駅、小牛田駅、鹿又駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 最終日(鷹ノ巣-東京)その1‐鷹ノ巣、二ツ井、鷹巣、阿仁合(奥羽本線/秋田内陸縦貫鉄道) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】最終日(鷹ノ巣-東京)

鉄旅日記2023年1月13日・・・鷹ノ巣駅、二ツ井駅、鷹巣駅、阿仁合駅(奥羽本線/秋田内陸縦貫鉄道)

記事を読む

「鉄旅日記」2007年如月【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】最終日(奈良-東京)-奈良、亀山、桑名、弥冨、富士、沼津(関西本線/東海道本線)

鉄旅日記2007年2月12日・・・奈良駅、亀山駅、桑名駅、弥冨駅、富士駅、沼津駅(関西本線/東海道本

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その4‐水上、高崎、籠原(上越線/高崎線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

鉄旅日記2019年12月8日・・・水上駅、高崎駅、籠原駅(上越線/高崎線) 18:36 水上(みな

記事を読む

「車旅日記」2006年初夏【これが最後の車旅でございます。鈴鹿山脈を回るように、終着駅を探して走ったのでございます。】2日目(岐阜-津-名張-近江八幡)その1-東横イン名鉄岐阜、大垣駅、養老駅、阿下喜駅、西藤原駅、湯の山温泉駅、四日市駅、鈴鹿サーキット稲生駅

車旅日記2006年7月16日・・・東横イン名鉄岐阜、大垣駅、養老駅、阿下喜駅、西藤原駅、湯の山温泉駅

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初夏【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】初日(東京-和歌山)その2-畝傍、高田、大和高田、近鉄郡山、郡山、王寺、五条、和歌山(桜井線/近鉄大阪線/近鉄橿原線/和歌山線)

鉄旅日記2008年7月19日・・・畝傍駅、高田駅、大和高田駅、近鉄郡山駅、郡山駅、王寺駅、五条駅、和

記事を読む

「車旅日記」1997年夏 2日目(新潟-象潟-田沢湖付近)-道の駅豊栄、道の駅加治川、道の駅朝日、道の駅鳥海、蚶満寺、道の駅西目、八津駅【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】

車旅日記1997年8月14日 1997・8・14 4:35 7号国道‐豊栄(道の駅) 出発。 友と

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生 初日(東京-高山)その3‐上諏訪、塩尻、洗馬、中津川(中央本線) 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

鉄旅日記2020年3月20日・・・上諏訪駅、塩尻駅、洗馬駅、中津川駅(中央本線) 10:27 上諏

記事を読む

「鉄旅日記」2011夏【みちのくひとり旅】2日目(秋田-函館)-秋田、男鹿、追分、八郎潟、北金岡、大館、浪岡、新青森、青森、中沢、郷沢、蟹田、三厩、五稜郭、函館(男鹿線/奥羽本線/津軽線/津軽海峡線/江差線)

鉄旅日記2011年8月14日・・・秋田駅、男鹿駅、追分駅、八郎潟駅、北金岡駅、大館駅、浪岡駅、新青森

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その1 ‐金町、東京、くりこま高原(常磐線/東北新幹線) 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・金町駅、東京駅、くりこま高原駅(常

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その5 ‐仙台、鹿島、原ノ町、浪江、常陸多賀(常磐線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・仙台駅、鹿島駅、原ノ町駅、浪江駅

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その4 ‐山寺(仙山線)/立石寺山門売店/高砂屋本舗 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・山寺駅(仙山線)/立石寺山門売店

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その3 ‐米沢、赤湯、中川、山形、北山形(奥羽本線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・米沢駅、赤湯駅、中川駅、山形駅、

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その2 ‐峠(奥羽本線)/力餅商店/峠の力餅売り/峠駅今昔物語 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・峠駅(奥羽本線)/力餅商店/峠の

→もっと見る

    PAGE TOP ↑