*

「鉄旅日記」2020年文月 初日(東京-香住)その5‐並河、園部、胡麻、下山、福知山(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年7月23日・・・並河駅、園部駅、胡麻駅、下山駅、福知山駅(山陰本線)

16:31  並河(なみかわ)駅(山陰本線 京都府)

千代川駅から上り列車に乗る。そしてひと駅。時刻表通りの運行なら、かろうじて並河駅に降りる時間を確保できる。

16:28着。町中のような駅前風景を写すと、下り列車の接近を告げる警告音が鳴る。

振り返って洒落た駅舎を写す。若い男女の駅員が談笑している。

清々しい光景と受けとったよ。事実彼等の対応は清々しい。

16:31発、園部行に乗る。滞在時間3分。

車窓に丹波松茸の文字を見る。

16:46  園部(そのべ)駅(山陰本線 京都府)

16:44着。接続2分で向かいのホームに福知山行が待っている。

内閣官房長官や様々な大臣を歴任して自民党幹事長にもなり、2年前に亡くなった野中広務代議士の地盤だったのが園部。

自民党には仕事上での義理があるが、彼の政治姿勢を尊敬していた。そして彼は同和地区の出自を隠さなかった。

通称嵯峨野線はここ園部まで。園部から先は列車の本数も減ってくる。

これより先は但馬、因幡と本格的に山陰路をたどる。

何年振りだろう。気分の高揚を覚える。

17:07  胡麻(ごま)駅(山陰本線 京都府)

特急の通過待ちと時間調整のため8分の停車。園部から先は単線区間となり、このような停車が増える。

先を急ぐのなら特急に乗ればいい。オレはこうしてひと駅ひと駅止まって、できれば駅と、そして共同体を写して帰りたい。

胡麻にも、そのようにして降りるのは2度目になる。

駅前風景はまるで記憶に残っておらず、谷間を往く風光明媚な道程の途中だったとのみ記されている。

17:23  下山(しもやま)駅(山陰本線 京都府)

上り特急との行き違い7分の停車。迎えの車が行ってしまうと駅前は閑散となる。

見覚えはある。駅到着前にはこの深い谷間を形成した川筋が見えるから。

あの川辺に下りたいと思うが、川筋は視界の遥か下を流れている。

鉄路に沿った旧街道を思わせる趣ある車道。あぁそうだったな。この景色は前回写していない。

ここにもこうして2度目の下車になる。

18:25  福知山(ふくちやま)駅(山陰本線/福知山線/舞鶴線/京都丹後鉄道宮福線 京都府)

18:05着。車窓から見える福知山城の天守閣は記憶よりもはるかに立派で、福知山への再訪を自身促す結果になった。福知山城は明智光秀が築いた城だったとは不覚にも知らなかった。

福知山線とは高架で交わる福知山駅。こうなる前の姿をオレは知っている。

当時とは駅前も姿を変えている。この商店街を歩きもしたよ。

直近の記憶では北近畿タンゴ鉄道の名称で運行していた路線は、京都丹後鉄道に名称変更をしていた。2015年からのことだという。

かつて車寅次郎も訪ねた丹後。「そのうちまた丹後に向けて風が吹くこともあるだろう」との言葉を残して涙したヤクザ者。

オレにもまた丹後へと誘う風がそのうち吹くだろう。名残もある。

山陰地域は歴史の裏側に多く記されているのだろう。

鬼もいれば蛇もいた平安京。京都盆地のように福知山も山に囲まれ、近くの大江山には鬼がいたと伝わる。

その鬼たちが都を制圧しに来るかのように、時に福知山健児が甲子園に現れる。

関連記事

「鉄旅日記」2015年春 初日その2(東京-宇治)-香里園、寝屋川市、門真市、守口市、淀屋橋、天満橋、中之島、樟葉(京阪本線/京阪中之島線) 【ひらパーGo!Go!チケットで行く、京阪旅】

鉄旅日記2015年3月21日その2・・・香里園駅、寝屋川市駅、門真市駅、守口市駅、淀屋橋駅、天満橋駅

記事を読む

「車旅日記」2000年夏Part.1 3日目(能登島-氷見-小千谷)能登島、道の駅いおり、氷見港、道の駅ウェーブパークなめりかわ、朝日町栄食堂、親不知ピア・パーク、道の駅能生、長岡市宮本、道の駅おぢや 【信濃、飛騨、そして能登島。帰りは北陸路。この国の美しさをあらためて感じました夏旅でございます。】

車旅日記2000年7月22日 2000・7・22 9:00 能登島某リゾートクラブ 昨夜は風の音を

記事を読む

「鉄旅日記」2019年年始 最終日(一ノ関-東京)その3-名取、岩沼、福島、郡山、新白河、上野(東北本線) 【雪が見たくて北へ向かいました。そして初めて仙台空港線に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2019年1月6日・・・名取駅、岩沼駅、福島駅、郡山駅、新白河駅、上野駅(東北本線) 15

記事を読む

「車旅日記」2005年春 最終日(富山-松本)走行距離218㎞ その2-泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白馬大池駅、安曇追分駅 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】

車旅日記2005年4月30日・・・泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白

記事を読む

「車旅日記」2004年春 4日目(旭川-稚内)走行距離428㎞その3-稚内サンホテル 【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】

車旅日記2004年5月4日・・・稚内サンホテルにて 21:39 稚内サンホテル325号 素敵な部屋

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 2日目(盛岡-宮古)その2-釜石、津軽石、宮古、田野畑、堀内(三陸鉄道リアス線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月22日・・・釜石駅、津軽石駅、宮古駅、田野畑駅、堀内駅(三陸鉄道リアス線)

記事を読む

「鉄旅日記」2021年夏 最終日(上田-東京)その3 ‐十日町、越後川口、渋川、敷島(飯山線/上越線) 【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】

鉄旅日記2021年7月11日・・・十日町駅、越後川口駅、渋川駅、敷島駅(飯山線/上越線) 1

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 初日(東京-湯沢)その4‐ゆだ錦秋湖、ほっとゆだ、横手、湯沢(北上線/奥羽本線)/慶 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

鉄旅日記2020年1月11日・・・ゆだ錦秋湖駅、ほっとゆだ駅、横手駅、湯沢駅(北上線/奥羽本線)/慶

記事を読む

「鉄旅日記」2003年冬 最終日(博多-宇部)その1-博多そして小倉 【ご縁と別れがあり、34歳の誕生日を北九州で迎えた日の記憶でございます。】

鉄旅日記2003年2月16日 2003・2・16日の記憶 日曜日の朝だった。 34歳の誕生日に目覚

記事を読む

「車旅日記」2005年冬 初日(熊本空港-都城)走行距離270㎞-羽田空港、熊本空港、立野駅、高森駅、湯前駅、小林駅、都城グリーンホテル 【どこへ行こうか。まっさきに浮かんだのが、昨夏に旅した南九州でございました。】

車旅日記2005年2月11日・・・羽田空港、熊本空港、立野駅、高森駅、湯前駅、小林駅、都城グリーンホ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年水無月 初日(東京-中山平温泉)その1 ‐金町、石岡、友部、水戸(常磐線)【鳴子温泉郷の湯を求めての旅でございます。】

鉄旅日記2022年6月11日・・・金町駅、石岡駅、友部駅、水戸駅(常

「鉄旅日記」2022年皐月 ツレと訪ねた下部温泉~富士宮~田子の浦旅でございます。最終日(下部温泉-東京) ‐下部温泉、波高島、身延、甲斐大島、内船、西富士宮、富士宮、東田子の浦(身延線/東海道本線)/富士浅間神社【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年5月29日・・・下部温泉駅、波高島駅、身延駅、甲斐

「鉄旅日記」2022年皐月 ツレと訪ねた下部温泉~富士宮~田子の浦旅でございます。初日(東京-下部温泉) ‐市川大門、下部温泉(身延線)【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年5月28日・・・市川大門駅、下部温泉駅(身延線)

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その3 ‐駒形、前橋大橋、高崎、本庄(両毛線/高崎線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・駒形駅、前橋大島駅、高崎駅、本庄駅(

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

→もっと見る

    PAGE TOP ↑