「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その1 ‐飯坂温泉駅、福島駅(福島交通飯坂線/奥羽本線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】
鉄旅日記2021年10月10日・・・飯坂温泉駅、福島駅(福島交通飯坂線/奥羽本線)
2021・10・10 5:41 ホテル翠月
温泉街の灯はささやかだった。
浴衣姿はちらほらと見かけた。町は餃子を売りにしているらしい。そんな店をいくつか見た。他は寿司屋、居酒屋。ラーメン屋の灯はついていなかった。
ホテル近くの居酒屋で食事。常連と思われる3人はカウンター席で煙草。最愛の存在が生まれるのに伴い煙草を絶ってから6年。すっかり違和感のある光景になった。
やめるまでは煙草のある人生以外は考えられなかったものだが、変わるものだ。
新型コロナウイルスの影響はこの温泉街にとってもやはり大きく、これまでは暇だったとのこと。女将さんと共感しあい、互いの苦境を打ち明け合った。
チェックインして熱い湯につかり、上がれば酎ハイを一本。それが限界。21時過ぎには明かりを消した。窓は開けて、布団をかぶって。そのまま4時までの深い眠り。
それにしてもここの湯はやけに熱い。
6:43 飯坂温泉(いいざかおんせん)駅(福島交通飯坂線 福島県)
朝風呂につかりホテルを後にする。熱い湯だが、つかり続けていると体に馴染む。効能が期待できる。
ホテル翠月は駅からの道を上がった突き当たりにあった。昨夜は暗くて、ひたすらに明るい方向を目指したが、少し迷ってしまった。


早朝に散歩する女子高生運動部員。温泉街の風情にまさに花を添える。



合宿も解禁になったのだろう。狂った時代は青少年たちから団体生活の機会を奪った。同情したよ。それじゃあんまりじゃないかと。
摺上川に架かる十綱橋の由来は古く、平安時代にはすでに架かり、源頼朝による奥州征伐の際に一帯を守る領主によって橋が落とされた記述が見られるとのこと。


その後、明治時代に架橋されるまでは「十綱の渡し」が置かれ、芭蕉翁が飯坂温泉に寄った際にも渡し船を使ったとされている。


飯坂温泉の象徴的な存在で、初めて訪ねた11年前はあの橋を渡り、この地の記憶に記した。そして今日もまた橋上から温泉街を写す。


駅は十綱橋のたもとに立つ。

福島交通は2両編成で運転士さんに車掌さん。温泉地を終着駅に持つ花電車が永遠に続くことを願う。
7:13 福島(ふくしま)駅(東北・北海道新幹線/山形新幹線/東北本線/奥羽本線/阿武隈急行/福島交通飯坂線 福島県)
三度の福島駅。今回福島駅の外観を見ていない。

奥羽本線米沢行への乗り換え時間は6分。発車するとすぐに東北本線をはじめ福島交通、阿武隈急行と離れ、信夫山が遠ざかる。


車窓から覗くその姿は讃州屋島を思わせる。
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