*

「鉄旅日記」2016年夏 4日目(富良野-大館)その1-富良野、滝川、岩見沢、白石、新札幌、北広島、恵庭、千歳、新千歳空港(根室本線/函館本線/千歳線/石勝線) 【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】

公開日: : 最終更新日:2025/05/26 旅話, 旅話 2016年

鉄旅日記2016年8月13日・・・富良野駅、滝川駅、岩見沢駅、白石駅、新札幌駅、北広島駅、恵庭駅、千歳駅、新千歳空港駅(根室本線/函館本線/千歳線/石勝線)

2016・8・13 6:12 富良野(ふらの)駅(根室本線/富良野線 北海道)
ラベンダー畑の富良野。
ドラマ「北の国から」の舞台。

どちらもオレには縁がない。

冷房をかけずに眠れる街だった。

北海道のど真ん中、つまりへその位置にあるということで、「北海へそ踊り」、「へそ歓楽街」と妙なものを持ちだして街を宣伝している。

ここに来なければ知るよしもないことだ。

10分も歩けば十分な駅前だった。
公園で一夜を明かした自転車旅のカップルが水道で顔を洗っていた。

今日は富良野の花火大会。
会場の空知川はどこを流れる?

ファイターズの2軍一座ももうすぐ富良野にやってくる。


富良野駅周辺風景



7:54 滝川(たきかわ)駅(函館本線/根室本線 北海道)
途中の芦別は降りてみたい街だった。

空知川は根室本線に沿ってここ滝川へと流れていた。

到着を前にして汽笛の音を聞いた。

昨日急いで街に入り、すぐに離れた滝川。

スマイルビルだけが頭に残っていた。
あのビルは正常に機能しているのか。
それとももはや廃墟なのか。

探りつつ、おおかた何もないだろうと歩き始めたらスマイルビルの脇から三楽街までアーケード街が延びていた。

高林デパートほか無残な姿を晒したまま未だに商店街に加わっているものもあるが、歩けてよかったよ。

昨日の印象のまま街を離れていたら大変な失敗を犯していた。
滝川にも、どうにか街として生き残っていって欲しい。

駅前ターミナルを改造中だったけど、どうかホテルも用意してほしい。

滝川駅周辺風景


8:57 岩見沢(いわみざわ)駅(函館本線/室蘭本線 北海道)
4年ぶり3度目の岩見沢。
滝川から乗った列車が岩見沢行だった。

2度目はもう4年前のことになるのか。
あの頃は現在を想像できなかった。

よちよち言葉を覚えたばかりの子供がママに甘えている。
声だけじゃ男か女か判らないものだな。

あっ、女の子か。
可愛らしい笑顔を見せてこっちを振り向いた。

こんなことを旅日記に記す者になって岩見沢に帰ってきた。
幸せになって帰ってきたよ。

音楽ホールのような外観も、駅ナカも相変わらずきれいで、気持ちよくトイレを使わせてもらった。

残念だが、それだけで3度目の岩見沢は時間切れ。

9:44 白石(しろいし)駅(函館本線/千歳線 北海道)
札幌の高層化は江別方面にまでは及んでいない。
函館本線の通勤化政策は小樽方面に特化しているのかもしれない。

ここから札幌までは2駅。
千歳線との分岐駅になる。

平凡な住宅街に黒を基調としたシックな外観の駅があった。
あのデザインは気に入った。

すれ違う女性に目を向けるのは男として当然だが、子どもに真っ先に目がいくようになった。

そんな人生になったことに面白さを感じている。

10:06 新札幌(しんさっぽろ)駅(千歳線/札幌市営地下鉄東西線 北海道)
ここにはびっくりした。

地下鉄接続駅だけど広大な駐車場を備え、アークホテルにイオン、名店街、「駅そば」もある。

名店街に入っていた面々にはスナックも混じっていてなかなか面白い。

いつ頃誕生した駅だろうか。

白石から一度田舎風景が現れ、その後に唐突に現れた都会だった。

10:24 北広島(きたひろしま)駅(千歳線 北海道)
都会は姿を消し、線路は草に隠れる。

ここには巨大なショッピングモールがあると兄貴から聞いていたけど、駅前は閑散としていた。

新十津川などの例と同じように、かつて広島に縁のある一団が拓いた土地なのだろう。

列車が走りだして、またキャベツ畑や田園を眺めている。

一仕事終えた稲束がロール紙のようになっている。
美瑛ではそれをアートにしていた。

10:41 恵庭(えにわ)駅(千歳線 北海道)
郊外化してきた沿線風景。

北広島もそうだったけど、そんな街にある駅は比較的新しいものに姿を変え、ここではやや複雑な回廊で外とつながっている。

駅施設を除けば、見渡したところではコンビニくらいしか見当たらない住宅都市だった。

プロレスに熱中していた30年ほど前、この街でも興行が打たれていたことを覚えている。

10:54 千歳(ちとせ)駅(千歳線 北海道)
空港タウンにビルが建つ。

千歳はそんな街だ。

ホテルや大型スーパーが目立つ。

猥雑な空気はなく、どことなく近未来的で、ロボット化された人間が暮らすような街。
オレが感じているこの違和感の正体は何だろう。

かつてAWA世界王者ニック・ボックウィンクルがジャンボ鶴田の挑戦を受け、全日本プロレスに殴りこみをかけたタイガー・ジェット・シン、上田馬之助組が馬場鶴田に挑んだ街。
30年前の話だ。

あれからプロレスの世界では、この街の名を聞かない。

オレはきっと死ぬまでそんなことを記憶しながら生きていくのだろう。

恵庭でも触れたが、そうやってオレは街の名を覚えてきた。

11:25 新千歳空港(しんちとせくうこう)駅(石勝線 北海道)
ホノルル、函館、旭川、山口宇部、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、那覇。

空港もいろいろ行っているが、空はテリトリーじゃない。

ただ、胸は高鳴る。

さしあたりどこに飛びたいという希望はないけど、それじゃあ羽田へ飛んで家に帰るという人生じゃない。

青春18きっぷで北海道に渡って、利用するわけでもないのにわざわざ空港駅に寄ったのは、ここが終着駅だからだ。

オレにとっての終着駅とは、目指すべき存在だ。
馬鹿らしいと笑ってくれて構わない。

ここは地下駅で、羽田成田と同じように駅に対してのコメントを残すのが難しいが、窓口がオープンで、やけにたくさんの人員が配置されていたよ。

関連記事

「鉄旅日記」2016年夏 3日目(小樽-富良野)その1-小樽、発寒中央、琴似、石狩当別、石狩月形、新十津川、滝川、茶志内、美唄(函館本線/学園都市線) 【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】

鉄旅日記2016年8月12日・・・小樽駅、発寒中央駅、琴似駅、石狩当別駅、石狩月形駅、新十津川駅、滝

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.3 最終日(多治見-東京)その2-中津川、坂下、落合川、南木曽、十二兼、洗馬、塩尻(中央本線) 【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月24日・・・中津川駅、坂下駅、落合川駅、南木曽駅、十二兼駅、洗馬駅、塩尻駅(中

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月 最終日(釜石-東京)その3‐一ノ関、小牛田、仙台、福島、郡山(東北本線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】

鉄旅日記2020年2月24日・・・一ノ関駅、小牛田駅、仙台駅、福島駅、郡山駅(東北本線) 11:4

記事を読む

「車旅日記」2005年初夏 最終日(新潟-長岡)走行距離246㎞ その1-新津駅、五泉駅、巻駅、弥彦駅、柏崎駅、笠島駅 【長岡、会津、庄内。戊辰戦争ゆかりの地を巡りたかったのだと記憶しております。】

車旅日記2005年7月18日・・・新津駅、五泉駅、巻駅、弥彦駅、柏崎駅、笠島駅 2005・7・18

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 最終日(門司港-東京)その5‐岩国、五日市、広電五日市、広島(山陽本線/東海道・山陽新幹線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月16日・・・岩国駅、五日市駅、広電五日市駅、広島駅(山陽本線/東海道・山陽新

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 初日(東京-盛岡)その2-郡山、福島、曽根田、仙台、一ノ関(東北本線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月21日・・・郡山駅、福島駅、曽根田駅、仙台駅、一ノ関駅(東北本線) 11:0

記事を読む

「鉄旅日記」2008年皐月 2日目(出雲-柳井)-出雲市、大田市、益田、長門市、仙崎、阿川、小串、幡生、防府、柳井(山陰本線/仙崎支線/山陽本線)【旅は京都から始まり、山陰から下関へ。そして四国へと渡ったのでございます。】

鉄旅日記2008年5月3日・・・出雲市駅、大田市駅、益田駅、長門市駅、仙崎駅、阿川駅、小串駅、幡生駅

記事を読む

「鉄旅日記」2020年初秋 3日目(高松)その2 ‐金刀比羅宮、善通寺駅、高松港公園、八十場駅、白峰宮、天皇寺、磯禅師墓 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

車旅日記2020年9月21日・・・金刀比羅宮、善通寺駅、高松港公園、八十場駅、白峰宮、天皇寺、磯禅

記事を読む

「鉄旅日記」2018年弥生 最終日(会津若松-東京)その1-会津若松、広田、野沢、徳沢、津川、五十島(磐越西線) 【青春18きっぷを握り、目指したのはまたしても会津。練馬から旅立つ最後の旅でございます。】

鉄旅日記2018年3月4日・・・会津若松駅、広田駅、野沢駅、徳沢駅、津川駅、五十島駅(磐越西線)

記事を読む

「鉄旅日記」2021年師走 最終日(古川-東京)その2 ‐川渡温泉、鳴子御殿湯、鳴子温泉(陸羽東線)/東鳴子温泉神社 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月5日・・・川渡温泉駅、鳴子御殿湯駅、鳴子温泉駅(陸羽東線)/東鳴子温泉神社

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その1 ‐磐梯熱海、新白河、小山(磐越西線/東北本線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・磐梯熱海駅、新白河駅、小山駅(磐越西

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その4 ‐関都、猪苗代湖畔、上戸、磐梯熱海(磐越西線)/志田浜~上戸浜/伊東園ホテル磐梯向滝【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・関都駅、猪苗代湖畔駅、上戸駅、磐梯熱

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その3 ‐黒磯、泉崎、白河、郡山(東北本線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・黒磯駅、泉崎駅、白河駅、郡山駅(東北

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その2 ‐文挟、鹿沼、鶴田、宇都宮(日光線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・文挟駅、鹿沼駅、鶴田駅、宇都宮駅(日

→もっと見る

    PAGE TOP ↑