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「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】最終日(魚津-東京)その2-有間川、谷浜、名立、直江津、犀潟、二本木、今井、川中島、姨捨、信濃境、すずらんの里、富士見(北陸本線/信越本線/篠ノ井線/中央本線)

公開日: : 最終更新日:2019/07/11 旅話 * 結婚後2014年

冒険家志望のあなたへ【1話】

 

鉄旅日記2014年3月23日その2
有間川(ありまがわ)駅(北陸本線 新潟県)にて

有間川~谷浜間(徒歩)

12:12 谷浜(たにはま)駅(北陸本線 新潟県)
有間川駅で降りて、約30分の徒歩行。

かつて富山に向かう際に8号国道からふと見上げた駅が有間川駅だったことを知った。
荒れ果てた小高い叢の中にあって潮風に耐えてきた古武士のような駅舎だ。

直江津の先に見える白峰は米山か。
途中約500メートルのトンネルを抜けたりと徒歩での旅を大いに楽しんだ。

谷浜には海水浴場があり、駅周辺には民宿が数軒と食料品店が確認できた。
覗いたらビールが見えたのですかさず購入。
いい加減な冷蔵庫に置かれていたからあまり冷えていなかったが、構わない。
今日は随分歩いている。
こんなことをするためにここまできたんだよ。

また2駅戻る。

12:33 名立(なだち)駅(北陸本線 新潟県)
いい駅だなあ。
桜の開花ももうじきだな。

友人のYちゃんは一昨年の暮れに高田で式を挙げ、自衛官のご主人とともにこの町のどこかで暮らしている。

座布団だったり、図書コーナーだったり、壁に貼られたメッセージカードだったりと町民の善意がほとばしる駅だ。
ひょっとしたら彼女も一役買っているかもしれない。
彼女はそういう人だ。

名立川の日本海への流れ込みが見られる駅でもある。
「名立ちっこ」か。
頑張れっ!

梶屋敷からも、有間川からも、途中出くわしたサイクリングロードは北陸本線旧線の廃線跡だったことを知った。
さっきくぐったトンネルにもかつて汽車が走っていたわけだ。

直江津(なおえつ)駅(北陸本線/信越本線/北越急行 新潟県)にて
長岡方面に乗り継ぐ。

13:27 犀潟(さいがた)駅(信越本線/北越急行 新潟県)
埃っぽく乾いた印象を受ける駅だ。
特に何があるわけでもない。
防風林は風雪に朽ち、日本海は見えない。

ここは高田平野の中に位置するのだろうか。
眺望は開けているが、平野の風景をつまらなく感じている。
直江津までの起伏に富んだ景色は消え、代わりに妙高の白い山並みが見える。

直江津に戻り、長野方面に乗り換える。

14:36 二本木(にほんぎ)駅(信越本線 新潟県)
数分の停車。
イヤな匂いじゃないが、何の匂いだろう。
スキー場でも嗅ぐことがある。
松脂だろうか。
あるいは雪の匂いなのだろうか。

周囲の全山は雪に覆われ、平地にも積雪が見られる。
あるいは一昨日の寒波は妙高一帯をも包んだのだろうか。

二本木ではスイッチバックによる入線を行う。
踏切へとつながる通りには信用金庫や眼鏡屋が見られ、小さな町であることが見てとれた。

長野盆地(善光寺平)へと下りていく車窓風景

15:54 今井(いまい)駅(信越本線/しなの鉄道 長野県)
長野駅で乗り継ぐ。

集合住宅の見本市のような駅前風景を眺めて、ここにあてていた25分というの時間を費やすのは困難と判断し、ひとつ戻る。

下り長野行は1分の遅れ。

16:08 川中島(かわなかじま)駅(信越本線/しなの鉄道 長野県)
駅の裏手は住宅街。
甲越両軍による激突で6,000人もの兵隊の血が流れた古戦場に春のそよ風が吹いている。

信越国境は豪雪地帯だった。
だが妙高一帯の雪も長野盆地では消え、周囲の山々に疎らに残すのみとなった。
もう春だ。
駅前銀座は相変わらず閑散としているが、角の電器店は健在かつ手入れが行き届き、かつて見た時と同じように新装を思わせる。

僅かな時間しかない。
信玄謙信に思いを馳せることはなく、煙草を吸ってホームに戻った。

車窓から眺める善光寺平

16:37 姨捨(おばすて)駅(篠ノ井線 長野県)
数分の停車。
善光寺平から篠ノ井線はさらに上へ上へと登っていく。
妙高の雪景色を見て、雪の善光寺平を期待したが、このあたりではもう雪も溶けて、うららかな春の陽気に人々は次々に上着を脱いでいく。

姨捨駅前のあの狭い道を上がっていったかつての記憶は古く、思えばそのルートは今回の旅路に重なる。
いろいろやってきた人生ではあると思う。

18:45 信濃境(しなのさかい)駅(中央本線 長野県)
松本で乗り継ぐ。

「青い鳥」というドラマのことは知らないが、ここはそのロケ地だという。
駅から下りていくと洋品店、電器店に食堂のような居酒屋。
メニューに載っていた湯豆腐に惹かれる。

ドラマでは「清涼」という駅名で登場したらしい。
駅の壁にはクスノキだったかにちなんだ泣ける話が紹介されていた。
近くの境小学校の生徒や俳句会員の作品も同じく壁に架かり、傍らに記帳ノートが置かれている。
手にとったことはないが、そういう駅では無人でも安心できるような気になる。

東海大三高の地元はここだったのか。
久々に見る校名だ。
子供の頃、甲子園に「出ると負け」の長野勢にあって珍しく一回戦を勝ち上がったのが同校だった。
今年のセンバツの出場校に名を連ねている。

2駅戻る。

19:03 すずらんの里(すずらんのさと)駅(中央本線 長野県)
富士見パノラマスキー場の緑色灯と僅かな村の灯が夕闇に浮かんでいる。
星がとてもきれいだ。
駅は高台にあり、上りホームへの階段入口は山に接していて、今日は水溜りもあり不気味だが、ホームからの景色は悪くない。

この駅に降りるためにわざわざ戻ったたことをよろこんだ。

19:30 富士見(ふじみ)駅(中央本線 長野県)
営業を終えた「駅そば」のカウンターを借りて、とっておきのワンカップ大関と煙草を2本。
馬肉だらけのメニューを掲げる食堂と、並びの店のささやかな灯がともる富士見駅前で今シーズン最後の冷気を味わう。

ここは2年振りだ。
次の上りがきたら東京へ帰る。

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