*

「鉄旅日記」2020年初秋 最終日(高松-東京)その2 ‐茶屋町、岡山、倉敷、倉敷市、水島、常盤、栄、三菱自工前(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/04 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年9月22日・・・茶屋町駅、岡山駅、倉敷駅、倉敷市駅、水島駅、常盤駅、栄駅、三菱自工前駅(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区

10:10  茶屋町(ちゃやまち)駅(宇野線/本四備讃線 岡山県)
備前平野ともいうべき平坦な風景が車窓からは見てとれた。

簡易駅舎ばかりの沿線の駅で、岡山へ向かう者たちが続々と乗り込んでくる。多くは宇高連絡船を知らぬ人々。

オレとて知らないんだ。ただ偉大な歴史がそこにあったことに魅力を感じて、宇野線に乗ることを楽しみにしている。

列車はやがて本四備讃線と合流すると、高架下から高架へと上がり、茶屋町駅に着く。

瀬戸内のターミナル駅の駅前風景は一年前の記憶と大差ない。

ここ茶屋町にも消えることのない鉄道の記憶がある。29年前まで児島~下津井間を運行していた下津井電鉄。さらに遡ると1972年までは茶屋町駅が始発駅で、茶屋町~児島~下津井を結んでいた。

オレにその記憶の持ち合わせはない。

併設されたコンビニで、恋人へ渡す吉備団子と酒を携えてレジに並んだ。

10:37  岡山(おかやま)駅(東海道・山陽・九州新幹線/山陽本線/津山線/宇野線/伯備線/吉備線/赤穂線/本四備讃線 岡山県)

10:40発は伯備線総社行。飲み残しのレモンサワー片手に乗り込む。

岡山も今じゃ政令指定都市。街は以前からそれに足る格を持っている。

岡山藩主池田候のご子孫は今も岡山に在るとかつて聞いた。街の発展のために生きてこられたご一族だ。現在の繁栄を喜ばれておられることだろう。

11:19  倉敷市(くらしきし)駅(水島臨海鉄道 岡山県)

鱗雲が広がる瀬戸内。倉敷に着いてもまた、そんな秋空に出会えたことが嬉しい。

11年振りの倉敷。そして3度目の倉敷。北口に出てみる。

そして南口へ。駅ビルだった当時から駅舎は変貌して、上品なたたずまい。この変化を歓迎している。

水島臨海鉄道の倉敷市駅もまた記憶とは若干の誤差を伴って存在していた。

倉敷の裏通りから発車する臨海鉄道。終点の三菱自工前駅までは9駅で、開業からちょうど50年になる。貨物線で、三菱自工前から西埠頭駅まで延びていた西埠頭線が4年前に廃線になった。

似たような過去を持つわけじゃないが、その有り様と、生き残ってきた歴史と文化に敬意を。

古代遺跡を愛でるように、この沿線のすべてを愛したい。

11:46 水島(みずしま)駅(水島臨海鉄道 岡山県)にて

12:05 常盤(ときわ)駅(水島臨海鉄道 岡山県)にて

12:16 栄(さかえ)駅(水島臨海鉄道 岡山県)にて

13:00  三菱自工前(みつびしじこうまえ)駅(水島臨海鉄道 岡山県)
工場のサイレンが鳴り響く終着駅で列車を待ってる。ビールは生ぬるくなり、日差しは容赦ない。

でも、これでいい。夏の名残が体に刻まれ、これは9月の四国の痕だといずれ分かるだろう。

水島行に乗ってきたよ。列車は終着駅のひとつ手前で静かに止まり、同じようにひっそりと駅を出た。

水島商店街に沿うように歓楽街が続き、ひとつ手前の常盤駅まで歩く。

まだ時間がある。さらにひとつ手前の栄駅と歩いてきた。

町の灯を守る店もあれば、夢の跡を廃墟として残す軒並みがあり、栄駅からは引き返すように常盤、水島、三菱自工前と3駅間を歩き、途中水島港に寄り添い、今ここにいる。

工場労働者は過去も現在も未来を夢見ている。そんな町並みを歩いてきた。

オレも夢を見ているよ。水島臨海地帯の終わらぬ夢を見て、ひたすらに日に焼かれていた。いつの間にか心身にたまっていた毒も、これで抜けただろう。

14:00~倉敷センター街

14:10~阿智神社

14:23~倉敷美観地区

14:39 倉敷駅南口

15:25~岡山駅

関連記事

「鉄旅日記」2019年弥生Part.1 初日(東京-紀伊田辺)その1-金町、名古屋、多気、川添、三瀬谷(常磐線/東海道本線/関西本線/伊勢鉄道/紀勢本線) 【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月2日・・・金町駅、名古屋駅、多気駅、川添駅、三瀬谷駅(常磐線/東海道本線/関西

記事を読む

「車旅日記」1997年夏 初日(東京-三国峠-新潟)-町田、東福生駅、山田うどん、前橋市田口町、月夜野道路情報ターミナル、奥平温泉遊神館、越後湯沢駅、堀之内パーキング、道の駅豊栄 【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】

車旅日記1997年8月13日 1997・8・13 10:30 東京町田 出発が遅れている。 急ぐべ

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.3 初日(東京-多治見)その2-西小坂井、三河三谷、愛知御津、三河安城、共和(東海道本線) 【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月23日・・・西小坂井駅、三河三谷駅、愛知御津駅、三河安城駅、共和駅(東海道本線

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 2日目(盛岡-宮古)その1-盛岡、仙北町、花巻、遠野、足ヶ瀬(東北本線/釜石線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月22日・・・盛岡駅、仙北町駅、花巻駅、遠野駅、足ヶ瀬駅(東北本線/釜石線)

記事を読む

「車旅日記」2004年秋 2日目(宇野-城崎)走行距離377㎞ その1-宇野駅、児島駅、下津井港、倉敷駅、総社駅、備中高梁駅、新見駅 【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】

車旅日記2004年11月21日・・・宇野駅、児島駅、下津井港、倉敷駅、総社駅、備中高梁駅、新見駅

記事を読む

「鉄旅日記」2020年卯月 最終日(新津-東京)その3‐小野新町、要田、いわき(磐越東線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】

鉄旅日記2020年4月5日・・・小野新町駅、要田駅、いわき駅(磐越東線) 12:33 小野新町(お

記事を読む

「車旅日記」1996年秋【夏をあきらめきれず、秋。再び夏のルートへと向かったのでございます。】最終日(鳴子温泉‐米沢‐東京) 鳴子サンハイツ、鳴子温泉駅、芦沢駅、赤湯駅、米沢郊外、磐梯、猪苗代湖、新白河駅、氏家、春日部、三軒茶屋、東京町田

車旅日記1996年11月3日 1996・11・3 9:09 鳴子サンハイツ 拝啓 その後、元気です

記事を読む

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その5‐比立内、阿仁合、阿仁前田温泉、合川、米内沢(秋田内陸縦貫鉄道) 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

鉄旅日記2021年4月17日・・・比立内駅、阿仁合駅、阿仁前田温泉駅、合川駅、米内沢駅(秋田内陸縦

記事を読む

「車旅日記」2003年晩秋 2日目(南紀白浜-伊勢志摩)走行距離421㎞ -白良浜、白浜駅、見老津駅、潮岬、紀伊大島樫野灯台、湯川駅、瀞峡街道・熊野川、十津川、熊野きのくに、紀伊長島駅、伊勢志摩 【紀伊半島に焦がれる日々。南海道を往くのは2度目でございます。】

車旅日記2003年11月23日・・・白良浜、白浜駅、見老津駅、潮岬、紀伊大島樫野灯台、湯川駅、瀞峡街

記事を読む

「鉄旅日記」2012年春【青春18きっぷで、相模・駿河・甲斐途中下車旅】その1-新子安、石川町、山手、磯子、根岸、大磯、二宮、鴨宮、早川、根府川、伊東、熱海、函南、東田子の浦(京浜東北線、根岸線、東海道本線、伊東線)

鉄旅日記2012年3月20日その1・・・新子安駅、石川町駅、山手駅、磯子駅、根岸駅、大磯駅、二宮駅、

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2021年師走 最終日(古川-東京)その1 ‐古川、岩出山、有備館(陸羽東線)/岩出山城址(城山公園) 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月5日・・・古川駅、岩出山駅、有備館駅(陸羽東

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その3 ‐千徳、宮古、盛岡、古川(山田線/東北新幹線)/蛇の目寿司 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・千徳駅、宮古駅、盛岡駅、古川駅(山

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その2 ‐水沢江刺、盛岡、上米内(東北新幹線/山田線)【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・水沢江刺駅、盛岡駅、上米内駅(東北

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その1 ‐金町、東京、くりこま高原(常磐線/東北新幹線) 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・金町駅、東京駅、くりこま高原駅(常

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その5 ‐仙台、鹿島、原ノ町、浪江、常陸多賀(常磐線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・仙台駅、鹿島駅、原ノ町駅、浪江駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑