*

「鉄旅日記」2020年初秋 最終日(高松-東京)その1 ‐高松港3番乗場、直島宮浦海の駅、宇野港、宇野駅(高松→直島宮浦フェリー/直島宮浦→宇野フェリー) 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/06/10 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年9月22日・・・高松港3番乗場、直島宮浦海の駅、宇野港、宇野駅(高松→直島宮浦フェリー/直島宮浦→宇野フェリー)

2020・9・22  7:17  高松港3番乗場
定宿の正面にある東浜港で、今日までの3日間朝を迎えた街を振り返っていた。

老友が車で迎えに来てくれた。彼は直島まで一緒に来るつもりでいたという。「そうしないと後悔が残る」とおっしゃる。

ただその手筈だと今日の内に東京には帰れないだろう。そのことを丁寧に告げて、彼の提案を断った。

別れの朝は美しく、ちょっぴり切ない。波止場に車を止めて二人しばらく黙っていた。

不思議なご縁ですね。

その言葉に老友は感極まり目元を潤ませる。寂しいのう。その言葉を2度聞いて車を出た。

オレの口からはすぐの再会を約する言葉が生まれ、彼が去っていく高松の街をしばらく眺めていた。

屋島を正面に見る乗船口へと下りていく時には旅人の心に入れ替わっていた。

8:26  直島宮浦海の駅
高松港から宮浦までは高速艇で30分。シンボルタワーに照準を定め眺めていた高松が遠ざかっていく。やがて今回の旅で老友に教えられた五色台が連なり、瀬戸大橋が見えてくる。

さてそろそろと、そちら側の船窓に見切りをつけて、島々に目を向ける。つくづく思う。オレは人の暮らしがある風景が好きなのだと。

直島は大きな島だった。島の先端には何もなく、しばらくすると海辺のコテージと小さな集落が現れ、やがて目を見張るような集落が出現する。そこが宮浦だった。

住吉神社にお詣りして島の道を歩いた。奇抜な外観の銭湯に先鋭的な酒場、ゲストハウスを過ぎてから折り返す。直島は本村というもうひとつの港を持ち、宮浦へは徒歩30分ほどとある。

コンビニで酒と朝食を購入して、海の駅と呼ばれる波止場で涼しい風に体を休めている。波止場の先に瀬戸大橋が見える。

宇野行きの四国汽船は大きな客船だった。おそらく宇野港はすでに見えているのだろう。

鱗雲が別れの挨拶。直島62分の滞在が過去になる。

9:08 宇野港にて


9:28  宇野(うの)駅(宇野線 岡山県)
島をつなぐように電線が張られている。その技術と叡知には畏敬の念を持つ。その無人島が船窓の端に移動するにつれて宇野の町が見えてくる。TSUTAYA、宇野駅、玉野競輪の看板。

鱗雲は宇野でも迎えてくれて、かつて朝を迎えた町の記憶を探す。

宇高連絡船が廃止された後も民間が運営した宇高航路は宇野~高松の直通便は廃止され、現在は直島を経由している。

3度目の宇野。高松に彼がいる限り、4度目5度目があるだろう。振り返らなかったのは、魂がそのことを分かっていたから。

船から下りる時、瀬戸内航路の旅を終えた深い感動が胸に湧くのを感じていた。そして宇野にいる時はいつも晴れている。

宇高連絡船が運航されていた頃の宇野駅を写真で見たが、いかにも国鉄駅といった箱型の駅舎で、現在のような特徴はない。今朝見送ってくれた高松の老友はこの駅の姿を知らない。

ただ、当時は人であふれていたのだろう。

この終着駅から始める旅路を思えば心は沸き立ち、手にはビールが握られている。

関連記事

「鉄旅日記」2014年夏 最終日(呉-東京)-呉、広、竹原、安芸幸崎、松永、東尾道、相生、西相生、比叡山坂本、用宗、富士、沼津(呉線/山陽本線/赤穂線/湖西線/東海道本線) 【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】

鉄旅日記2014年8月17日・・・呉駅、広駅、竹原駅、安芸幸崎駅、松永駅、東尾道駅、相生駅、西相生駅

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月 初日(東京-五所川原)その2‐郡山、福島、仙台、品井沼、松島(東北本線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月2日・・・郡山駅、福島駅、仙台駅、品井沼駅、松島駅(東北本線) 9:25

記事を読む

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その5 ‐仙台、鹿島、原ノ町、浪江、常陸多賀(常磐線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・仙台駅、鹿島駅、原ノ町駅、浪江駅、常陸多賀駅(常磐線)

記事を読む

「鉄旅日記」2011年夏【みちのくひとり旅】最終日(花巻-東京)-花巻、平泉、一ノ関、仙台、白石、福島、郡山、矢吹、黒磯、宝積寺、古河、蓮田、西川口(東北本線)

鉄旅日記2011年8月17日・・・花巻駅、平泉駅、一ノ関駅、仙台駅、白石駅、福島駅、郡山駅、矢吹駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2006年晩秋 2日目・最終日-尾奈、新所原、豊橋、本長篠、鳥居、三河槇原、中部天竜、佐久間、大嵐、伊那小沢、天竜峡、松本(天竜浜名湖鉄道/東海道本線/飯田線/中央本線) 【浜名湖へ。そして飯田線に乗って、友に会いにいったのでございます。】

鉄旅日記2006年11月4日/11月5日・・・尾奈駅、新所原駅、豊橋駅、本長篠駅、鳥居駅、三河槇原駅

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走 2日目(津-松阪-伊勢奥津-鳥羽-神島)その1-津、阿漕、松阪、家城、伊勢奥津(紀勢本線/名松線) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】

鉄旅日記2018年12月23日・・・津駅、阿漕駅、松阪駅、家城駅、伊勢奥津駅(紀勢本線/名松線)

記事を読む

「車旅日記」2006年初夏 最終日(近江八幡-長浜-揖斐-岐阜)-ホテルはちまん、近江八幡駅、安土駅、彦根駅、長浜駅、垂井駅、美濃赤坂駅、揖斐駅、木知原駅 【これが最後の車旅でございます。鈴鹿山脈を回るように、終着駅を探して走ったのでございます。】

車旅日記2006年7月17日・・・ホテルはちまん、近江八幡駅、安土駅、彦根駅、長浜駅、垂井駅、美濃赤

記事を読む

「鉄旅日記」2018年卯月 その2-阿字ヶ浦、那珂湊、勝田、大津港、日立、常陸多賀(ひたちなか海浜鉄道湊線/常磐線)【ときわ路パスでめぐる常陸旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月25日・・・阿字ヶ浦駅、那珂湊駅、勝田駅、大津港駅、日立駅、常陸多賀駅(ひたち

記事を読む

「鉄旅日記」2009年初夏【上信越ひとり旅】2日目(十日町-長岡)-十日町、戸狩野沢温泉、長野、松本、信濃大町、南小谷、直江津、柿崎、長岡(飯山線/篠ノ井線/大糸線/北陸本線/信越本線)

鉄旅日記2009年7月19日・・・十日町駅、戸狩野沢温泉駅、長野駅、松本駅、信濃大町駅、南小谷駅、直

記事を読む

「車旅日記」2005年春 初日(松本-富山)走行距離317㎞ その2-妙高高原駅、親不知駅、アパホテル富山駅前 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】

車旅日記2005年4月29日・・・妙高高原駅、親不知駅、アパホテル富山駅前 16:44 妙高高原駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年盛夏 最終日(大津-東京)その1 ‐大津、関ヶ原(東海道本線)/ホテルアルファーワン大津【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月15日・・・大津駅、関ヶ原駅(東海道本線)/ホ

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その5 ‐立木、船岡、園部、京都、大津(山陰本線/東海道本線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月14日・・・立木駅、船岡駅、園部駅、京都駅、大

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その4 ‐新井、和田山、下夜久野、上川口、石原(播但線/山陰本線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2025年8月14日・・・新井駅、和田山駅、下夜久野駅、上川

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その3 ‐野里、香呂、仁豊野、溝口、鶴居、寺前(播但線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月14日・・・野里駅、香呂駅、仁豊野駅、溝口駅、

「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その2 ‐法界院、野々口、津山、佐用、播磨新宮、姫路(津山線/姫新線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

2022年8月14日・・・法界院駅、野々口駅、津山線、佐用駅、播磨新

→もっと見る

    PAGE TOP ↑