「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その3 ‐新金谷、千頭、アプトいちしろ、長島ダム(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】
鉄旅日記2022年3月19日・・・新金谷駅、千頭駅、アプトいちしろ駅、長島ダム駅(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線)
11:07 新金谷(しんかなや)駅(大井川鐡道本線 静岡県)
特急車両に乗ってきた。ひどく揺れた。
新金谷駅のホームはまるで鉄道博物館。レトロな空気に浸る。



新金谷でもビールが飲める。確か売店の表示に見た。着いてみるとショーケースにビールはなく、ビールはないかと聞く気が起こらず、「まん防」で酒類の提供を見合わせているのかもしれないと勝手に納得して外に出ると、商業施設があるじゃないか。

ビールを求めて入ると、そこが社員旅行で寄った鉄道テーマパーク。あぁここだったか。やはりビールはなく、富士山サイダーといなり弁当を購入。駅の待合室で楽しむ。


出発間際に駅舎内のカフェでコーヒーを買って下りを待つ。
11:07発、千頭行き。さっき乗ってきた特急車両が満載の乗客を乗せてやってきた。
鉄道テーマパークを求めてきた客が降りて、門出駅でも降りる。
門出を出ると大井川に沿う。河川敷の多くを川砂利が露出した姿は荒涼として、まるで砂漠を見るかのよう。
線路脇に菜の花を見る。地元の江戸川堤も黄色に染まりつつある。春は桜。その通りだが、菜の花も春を待つ理由の中でその存在感は濃い。
12:28 千頭(せんず)駅(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線 静岡県)
大井川本線は千頭で行き止まりになる。ホームを変えたところに線路幅の狭い軌道を往く客車が止まっている。

「駅そば」の湯気が上がり、駅前は賑わいを見せている。


河川敷に下りられるスペースがあり、荒涼とした様を写す。


12:29発、井川行き。列車はごつごつのろのろと動き出して、次の川根両国に着くと孔雀を思わせる雉の姿。
ぼちぼちと桜は開き、風が茶畑を揺らす。登山鉄道のような井川線。川辺に沿って幽谷を登り往く。
13:12 アプトいちしろ駅(大井川鐡道井川線 静岡駅)
土本駅は土本さんの家の前。周囲には4軒しかなく、平成初期までは井川線が唯一の交通手段だったとのこと。若い車掌さんのユーモアに満ちた観光案内が車内に流れる。
川根小山駅では行き違い。ホーム到着前に急停止。運転士さんが降りて、線路に落ちた枯れ枝を除去する。なるほど。この速度じゃそれも可能。
最近じゃ肥薩線で驚嘆したが、よくぞこんな狭いところに鉄路を通したものだ。
自然災害のたびにある区間が不通となるものの復活してきた鉄路。少し前じゃ閑蔵から先へは行けなかったはずだ。
アプト式車両連結のため5分の停車。1959年の開業時には川根市代駅で、1990年の改称時に現在地に移動している。
ひとつ先の長島ダムまで90パーミルの急勾配を登るとのこと。廃線となった信越本線横川~軽井沢間の碓氷峠を登ったのも、最初はアプト式だったと記憶している。
緑色の川面と桜木を写す。事前に地図を眺めて、ここが一番水辺に接近しているため、周囲を散策して折り返すつもりでいたが、アプト式登山に同道しよう。



ひとつ先まで往く。
13:27 長島ダム(ながしまだむ)駅(大井川鐡道井川線 静岡県)
アプトいちしろ~長島ダム間にはダム湖に沈んだ旧線跡がある。川根長島駅も運命を共にしている。
「疎」からくる「苦」。不便な生活を強いられていた当時の住民に夢を見させたというダム建設。その是非をよそ者がとやかく言うものじゃない。
列車からだと長島ダムは正面に見える。


アプトを外すために5分の停車。その5分後に上りがやってきて、またアプトを接続する。

その列車で戻ろう。愛らしい駅舎を写して滞在10分で折り返す。

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