*

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その2 ‐電鉄魚津、西魚津、新魚津、魚津、高岡(富山地方鉄道本線/あいの風とやま鉄道)/魚津城跡

公開日: : 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年11月21日・・・電鉄魚津駅、西魚津駅、新魚津駅、魚津駅、高岡駅(富山地方鉄道本線/あいの風とやま鉄道)/魚津城跡

9:35 電鉄魚津(でんてつうおづ)駅(富山地方鉄道本線 富山県)にて

9:53 西魚津(にしうおづ)駅(富山地方鉄道本線 富山県)にて

10:14 魚津城跡にて

10:37 新魚津(しんうおづ)駅(富山地方鉄道本線 富山県)にて

10:58  魚津(うおづ)駅(あいの風とやま鉄道 富山県)
9:32電鉄魚津駅着。稲荷神社を戴くアーケードは朱に塗られている。

魚津駅周辺ではなく、あるいは街の中心はこっちかと思って下りたが、商店街はすぐに尽きて、海辺への道も曖昧になる。

これから魚津を歩く。手始めに味わい深い川辺へ。

たまたま数日前に3月の旅をたどっていたら西魚津駅の古寂な様が記されていた。記憶は伴っていない。

昭和11年開業の西魚津駅はまさに老翁の如く侘びて、黄色く散った葉を乗せた様は、他のどんな秋の景色も及ばないほどの味わいを見せる。

そしてまた川辺へ。

魚津城攻防戦の史実に接したのはあるいは初めてだったかもしれない。落城は本能寺の変の翌日後のことで、事変が先に伝わっていれば城兵は救われたかもしれないと歴史は謎をかける。

織田軍の死者は不明だが、上杉軍の城兵3,800名は全滅といった壮絶な戦いが展開された城跡は小学校になっている。

援軍の到来を望めず落城を悟った上杉方の城将12名は、家老の直江山城守兼続に書状で絶望を伝え、自刃の際に自分の耳に穴を開け、名を記した木札を全員で結んだとある。

この街じゃ、何より水辺の風情が忘れがたい。

米騒動は富山から始まったと、教科書の記述を思い出していた。その発祥の地が魚津とのこと。漁師町に石碑が立つと駅前に教えられた。

電鉄魚津から魚津駅へは徒歩約15分。地鉄の新魚津駅側から地下道を通り立山口に出る。

魚津に宿泊したのは何年前のことになるのか。舞鶴から日本海に沿って北上した春の旅だった。ただ、懐かしさが込み上げることはなく、JRが手離した駅前をうろうろして魚津という街を感じていた。

通りの果て。立山に乗った雪はまだ浅い。

駅との再会はいつもうれしい。変わらない姿に安心もする。ここにいるのは確か3度目になる。

蜃気楼の見える街、魚津。あいの風とやま鉄道車窓からは富山湾がしばらく見えていた。

そして、滑川まで寄り添う富山地鉄の駅や沿線を見逃したくないと、必死に目で追っていた。

12:00  高岡(たかおか)駅(氷見線/城端線/あいの風とやま鉄道 富山県)
あいの風とやま鉄道は高岡行。呉羽、小杉、越中大門。馴染みの駅名が続き、安心したかのように眠る。

今気づいた。さっきも言ったように馴染みの土地ではあるが、おそらく昼の明るい時間帯にここらにいたことはないのだろう。車窓風景はやけに新鮮だった。

高岡駅が変貌したことは知っていた。これまでの通りすがりに確認していたことで、この姿になってからすでに久しいはず。

氷見線への乗り換えに降りる。

郷愁をそそる車両が氷見線ホームに止まっている。

「悲しみ本線日本海」。そんな楽曲の名が浮かぶ。

関連記事

「車旅日記」1997年梅雨明け【疲れきった若き日々。またしても向かうのは北でございました。】(東京-鳴子温泉)初日-町田、用賀、築地、北松戸、荒川沖駅、美野里パーキング、常陸多賀駅、いわき久ノ浜パーキング

車旅日記1997年7月19日 1997・7・19 19:42 東京町田 さしたる感慨も浮かばない

記事を読む

「鉄旅日記」2017年秋【湘南へ向かう休日。江ノ電に乗りに行ったのでございます。】その3-腰越、龍ノ口寺、江ノ島、湘南江の島、片瀬江ノ島、新宿(江ノ島電鉄/小田急電鉄江ノ島線)

鉄旅日記2017年11月12日・・・腰越駅、江ノ島駅、湘南江の島駅、片瀬江ノ島駅、新宿駅(江ノ島電鉄

記事を読む

「鉄旅日記」2019年如月【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】最終日(安中-東京)その3-海尻城址、海尻、八千穂、信濃川上、佐久海ノ口、甲斐小泉、小淵沢(小海線)

鉄旅日記2019年2月10日・・・海尻駅、八千穂駅、信濃川上駅、佐久海ノ口駅、甲斐小泉駅、小淵沢駅(

記事を読む

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】2日目(紋別-釧路)走行距離367㎞その2-止別駅、緑駅、裏摩周、摩周駅、塘路駅、釧路湿原駅、細岡駅、釧路パシフィックホテル

車旅日記2004年5月2日・・・止別駅、緑駅、裏摩周、摩周駅、塘路駅、釧路湿原駅、細岡駅、釧路パシフ

記事を読む

「鉄旅日記」2012年初冬【週末パスで、甲信越途中下車旅】最終日(長野-東京)その1-長野、信州中野、湯田中、安茂里、戸倉、上田、別所温泉、西上田、田中(長野電鉄、信越本線、しなの鉄道、上田交通)

鉄旅日記2012年12月9日その1・・・長野駅、信州中野駅、湯田中駅、安茂里駅、戸倉駅、上田駅、別所

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】初日(東京-香住)その5‐並河、園部、胡麻、下山、福知山(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月23日・・・並河駅、園部駅、胡麻駅、下山駅、福知山駅(山陰本線) 16

記事を読む

「車旅日記」1997年夏【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】2日目(新潟-象潟-田沢湖付近)-道の駅豊栄、道の駅加治川、道の駅朝日、道の駅鳥海、蚶満寺、道の駅西目、八津駅

車旅日記1997年8月14日 1997・8・14 4:35 7号国道‐豊栄(道の駅) 出発。

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】最終日(門司港-東京)その5‐岩国、五日市、広電五日市、広島(山陽本線/東海道・山陽新幹線)

鉄旅日記2020年8月16日・・・岩国駅、五日市駅、広電五日市駅、広島駅(山陽本線/東海道・山陽新

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その2‐猪谷、高山、久々野、古井、美濃川合(高山本線/太多線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・猪谷駅、高山駅、久々野駅、古井駅、美濃川合駅(高山本線/太多線)

記事を読む

「鉄旅日記」2014年夏【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】3日目(鳥取-米子)その2-電鉄出雲市、川跡、旧大社駅、出雲大社前、雲州平田、松江しんじ湖温泉、松江、乃木、東松江、玉造温泉、揖屋、荒島、米子(一畑電車北松江線/一畑電車大社線/山陰本線)

鉄旅日記2014年8月15日その2・・・電鉄出雲市駅、川跡駅、旧大社駅、出雲大社前駅、雲州平田駅、松

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その4 ‐越ノ潟、末広町、高岡、城端(万葉線/城端線)/高岡大仏

鉄旅日記2020年11月21日・・・越ノ潟駅、末広町電停、高岡駅、城

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その3 ‐氷見、雨晴、越中国分、伏木、中伏木(氷見線/万葉線)/義経岩/伏木神社

鉄旅日記2020年11月21日・・・氷見駅、雨晴駅、越中国分駅、伏木

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その2 ‐電鉄魚津、西魚津、新魚津、魚津、高岡(富山地方鉄道本線/あいの風とやま鉄道)/魚津城跡

鉄旅日記2020年11月21日・・・電鉄魚津駅、西魚津駅、新魚津駅、

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その1 ‐金町、東京、黒部宇奈月温泉、新黒部(常磐線/北陸新幹線/富山地方鉄道本線)

鉄旅日記2020年11月21日・・・金町駅、東京駅、黒部宇奈月温泉駅

「鉄旅日記」2020年神無月【ツレと筑波山を訪ねたのでございます。関東に暮らす身にとりまして、高所に上がりますと平野の果てに浮かぶ筑波山はいつか登るべき山でございました。】-北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男体山、筑波山頂駅、宮脇駅、筑波山神社、沼田バス停、つくば駅(つくばエクスプレス/筑波山シャトル/筑波山ロープウェイ/筑波山ケーブルカー)

鉄旅日記2020年10月4日・・・北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男

→もっと見る

    PAGE TOP ↑