*

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その1‐金町、東京、高尾、藤野(常磐線/中央本線)

公開日: : 最終更新日:2024/04/13 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年3月20日・・・金町駅、東京駅、高尾駅、藤野駅(常磐線/中央本線)
2020・3・20 4:29 金町(かなまち)駅(常磐線 東京都)
彼岸を過ぎて春。
ホームに立ち、あたたかくなってきた風に当たっていると、不意に20年前の京都で見た夜桜を思い出した。

あの頃からたいして変わっていない。
そう思う。

ただ31歳だったオレは51歳になり、世界は新型コロナウイルス騒動で未曾有の混乱の中にある。
東京五輪の開催は危ぶまれ、憶測やデマが行き交う。

どれもたいした問題じゃない。

これからどうありたいか。
考えるのはそれのみ。

誇り高く生きていくにはどうあるべきか。
それだけだよ。

重い冬着は借家に置き、ブーツはスニーカーになり、人々の装いも軽く、春の一番列車は終点北千住に到着する。

あいみょんが歌った北千住。
オレにとっては身近な街だが、流行り歌に登場するとはと、なにがしかの感慨は持ったものだ。

常磐線上野行は4:52に日暮里に着き、4:55の京浜東北線大船行に乗り換えて、東京駅には5:07に到着する。

5:14 東京(とうきょう)駅(東海道・山陽新幹線/東北・北海道新幹線/上越新幹線/北陸新幹線/東海道本線/中央本線/山手線/京浜東北・根岸線/横須賀線/総武線快速/京葉線/成田エクスプレス/上野東京ライン/東京メトロ丸の内線 東京都)
秋葉原で大船行の座席は埋まる。
東京駅に到着すると、人々が階段に殺到して足早に下りていく。

青春18きっぷ使用期間にあたる春の3連休。
オレもその切符を携えてこれから甲州路を往く。

雨上がりの東京。
丸ビルと新丸ビルを写して振り向くと、ほの暗い東京駅が眠たげに見える。

改札口には人気もなく、春の宵はまだ覚めやらず、空に雨雲の姿はなく、一番星が光る。

今日はよく晴れて、あたたかくなるなと、中央線ホームへの長いエスカレーターを上がる。

6:28 高尾(たかお)駅(中央本線/京王高尾線 東京都)
東京駅から約1時間で終点高尾へ。

国立に近づくにつれて切なく懐かしい思いにとらわれ、駅に到着して振り向くと、市民に慕われながらも中央線の高架化によって撤去された駅舎の後ろ姿が見えた。

市民の要望により復活が決まったとの夕刊記事を見て、あの人と喜びあったのはまだ練馬にいた頃。

そうか。
もう出来上がっていたのか。

また降りにこよう。
そう思う。

京王線への乗り換え口の改札を抜ける。
京王線高架沿いの狭い道を抜けた先のロータリーに出る。



山の気が漂う東京最果ての町。
3連休初日の朝の人通りは少なかった。

6:30発大月行に乗る。

6:56 藤野(ふじの)駅(中央本線 神奈川県)
かつて木曽に向かう途中に車で寄ったことがある。

町田から相模湖を抜けて、甲州街道に出る長い旅路の果てにたどり着いた駅には、駅名を象徴するかのように藤棚が置かれ、藤の花が咲き乱れていたように記憶している。

その駅のたたずまいに、さらに旅心は上がった。
それはもう20年以上前のこと。
そんな駅にこうして降りられることを幸運に思う。


駅がある高台から見下ろして、相模湖と見たのは正確には相模川で、橋の姿とともに記憶に残る。


藤棚はまだ季節には早く枯れているが、健在だった。

この中央本線の旅情を心から愛している。

松本行の列車は狭い谷間を進んでいく。
車でも列車でも楽しめる甲州路。

空は晴れ渡っている。

関連記事

「鉄旅日記」2007年如月【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】最終日(奈良-東京)-奈良、亀山、桑名、弥冨、富士、沼津(関西本線/東海道本線)

鉄旅日記2007年2月12日・・・奈良駅、亀山駅、桑名駅、弥冨駅、富士駅、沼津駅(関西本線/東海道本

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【爆弾低気圧襲来日、青春18きっぷで西へ】最終日(和歌山-東京)その2-海老江、野田、吹田、摂津富田、向日町、西大路・・・(東西線、大阪環状線、東海道本線)

鉄旅日記2013年4月7日その2・・・海老江駅、野田駅、吹田駅、摂津富田駅、向日町駅、西大路駅(東西

記事を読む

「鉄旅日記」2007年新春【本格的に鉄旅が始まりまして、まずは冬の北陸を目指したのでございます。】初日(東京-高岡)-東京、岐阜、美濃太田、下呂、高山、角川、猪谷、富山、高岡(東海道新幹線/高山本線/北陸本線)

鉄旅日記2007年1月6日・・・東京駅、岐阜駅、美濃太田駅、下呂駅、高山駅、角川駅、猪谷駅、富山駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】2日目(新山口-大分)その1-新山口、宇部、居能、雀田、長門本山、小野田、厚狭、新下関、下関、門司、小倉(山陽本線/宇部線/小野田線/長門本山支線/山陽本線/鹿児島本線)

鉄旅日記2009年9月19日・・・新山口駅、宇部駅、居能駅、雀田駅、長門本山駅、小野田駅、厚狭駅、新

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】最終日(魚津-東京)その1-魚津、生地、黒部、電鉄黒部、泊、親不知、越中宮崎、糸魚川、能生、梶屋敷、浦本(北陸本線)

鉄旅日記2014年3月23日その1・・・魚津駅、生地駅、黒部駅、電鉄黒部駅、泊駅、親不知駅、越中宮崎

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.3【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】初日(東京-多治見)その4-古虎渓、釜戸、美乃坂本、多治見(中央本線)

鉄旅日記2019年3月23日・・・古虎渓駅、釜戸駅、美乃坂本駅、多治見駅(中央本線) 18:23 古

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】2日目(津-松阪-伊勢奥津-鳥羽-神島)その1-津、阿漕、松阪、家城、伊勢奥津(紀勢本線/名松線)

鉄旅日記2018年12月23日・・・津駅、阿漕駅、松阪駅、家城駅、伊勢奥津駅(紀勢本線/名松線) 2

記事を読む

「車旅日記」1996年秋【夏をあきらめきれず、秋。再び夏のルートへと向かったのでございます。】初日 (東京‐三国峠‐新潟)- 橋本、拝島、東松山、籠原駅、高崎、月夜野情報サービスセンター、猿ヶ京湖城閣、越後湯沢駅、堀之内パーキング、道の駅豊栄

車旅日記1996年11月1日 1996・11・1 12:13 東京町田 昨夜の決意は固かったけど

記事を読む

「車旅日記」2003年夏【北海道初上陸。2,300㎞を移動した5日間の記録でございます。】初日(函館-上ノ国-札幌)走行距離471㎞ -知内駅、道の駅上ノ国もんじゅ、瀬棚町、道の駅いわない、小樽駅、札幌東急イン

鉄旅日記2003年8月13日・・・知内駅、道の駅上ノ国もんじゅ、瀬棚町、道の駅いわない、小樽駅、札幌

記事を読む

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】最終日(稚内-旭川空港)走行距離353㎞その1-稚内サンホテル、稚内公園、ノシャップ岬、サロベツ原生花園、サロベツ河畔、パンケ沼、下沼駅、幌延駅、雄信内駅

車旅日記2004年5月5日・・・稚内サンホテル、稚内公園、ノシャップ岬、サロベツ原生花園、サロベツ河

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】3日目(高松)その1 ‐片原町駅、瓦町駅、高松築港駅、玉藻公園(高松城跡)、一宮寺、滝宮天満宮、滝宮駅、満濃池

車旅日記2020年9月21日・・・片原町駅、瓦町駅、高松築港駅、玉藻

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】2日目(高松)その2 ‐祖谷口駅、小歩危駅、大歩危駅、剣山リフト乗場、恋人峠、穴吹駅、黒田屋高松西インター店

車旅日記2020年9月20日・・・祖谷口駅、小歩危駅、大歩危駅、剣山

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】2日目(高松)その1 ‐瀬戸大橋遠景、丸亀城、少林寺、津嶋神社参道、津島ノ宮駅、詫間海軍航空隊跡、箱浦(浦嶋伝説の地)、父母ヶ浜

車旅日記2020年9月20日・・・瀬戸大橋遠景、丸亀城、少林寺、津嶋

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】初日(東京-高松)その5 ‐岡山、児島、高松(本四備讃線/予讃本線)/児島の民話

鉄旅日記2020年9月19日・・・岡山駅、児島駅、高松駅(本四備讃線

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】初日(東京-高松)その4 ‐姫路、相生、有年、三石(山陽本線)

鉄旅日記2020年9月19日・・・姫路駅、相生駅、有年駅、三石駅(山

→もっと見る

    PAGE TOP ↑