「鉄旅日記」2015年春 初日その2(東京-宇治)-香里園、寝屋川市、門真市、守口市、淀屋橋、天満橋、中之島、樟葉(京阪本線/京阪中之島線) 【ひらパーGo!Go!チケットで行く、京阪旅】
鉄旅日記2015年3月21日その2・・・香里園駅、寝屋川市駅、門真市駅、守口市駅、淀屋橋駅、天満橋駅、中之島駅、樟葉駅(京阪本線/京阪中之島線)
17:27 香里園(こうりえん)駅(京阪本線 大阪府)
「TSUTAYA」や「life」、それに途方もなくのっぽな高層住宅に取り巻かれた街。
今じゃ都会のありふれた風景だ。
JR学研都市線が平行して走っているが放出や住道あたりの下町っぽさはこのあたりにはない。
鉄道文化の違いだろう。
ここから見える山が生駒山だと分かるくらいまで、大阪での方向感覚は磨かれてきた。
17:45 寝屋川市(ねやがわし)駅(京阪本線 大阪府)
かつて赤字日本一を5年も続けた街と市長候補者が喋っていた。馬場☓ブッチャーの王座戦がこの街で組まれてからは40年の歳月が流れている。
「一番街」から続く狭いアーケード街はおそらく当時から変わっていないだろう。
大きな街だが特急、急行は停車しない。
ゆえに次の列車がなかなかやってこない。
市民の間じゃ、これは選挙の争点にはならないのだろうか。
どこからか歌声が聞こえてくる。
駅前には線路と平行してその名も寝屋川が流れていて憩いの空間として利用されている。
東京じゃあんな川は塞いでしまうが大阪はそうじゃない。
それが大阪の街の風景。
18:10 門真市(かどまし)駅(京阪本線 大阪府)
改札口がある高架橋からパナソニックの工場がある出口を見下ろすと小さな社が鎮座している。
反対側に行けば大阪空港へとつながる大阪モノレールの終着駅が駅前通りをまたいで長い防音壁に覆われている。
あれに乗れば20年前の茨木に戻れる。
当時、大切な友人夫婦が暮らしていて、何度お邪魔したことだろう。
今思えば随分厚かましいことをしていたものだ。
うどん屋とBARが撤退した駅前で、大きなスーパーだけが人を集めている。
土曜の夜に大阪中心部へと向かう列車は概ね空いている。
門真市(かどまし)駅(大阪モノレール 大阪府)にて
18:28 守口市(もりぐちし)駅(京阪本線 大阪府)
市民体育館、AGORA、京阪百貨店が建つ出口は閑散としている。
高架橋から見る駅前風景は淀川を挟んで隣町にあたる吹田駅前に似ている。
「大阪維新の会」に所属する若い候補者に聴衆はない。
駅の反対側出口には立ち飲み屋が埋め込まれていてオッサンたちの背中が見える。
彼等の帰る家に家族はいるのだろうか。
それにしても大阪は煙草に優しい街だ。
ああして東京では見られなくなった光景に接すると、いい意味で古くて大人の街だと思う。
18:49 淀屋橋(よどやばし)駅(京阪本線 大阪府)
二代目ゴジラは大阪湾に上陸した。
淀川は決壊し、当時から地下駅だった淀屋橋駅は踏み潰され水没した。
モノクロの光景に震えたよ。
水上バス口から地上に出る。
大阪にはやっぱりブルースが似合う。
街中を川が流れる光景に出くわすといつも何事かを思いたくなる。
それはたいていの場合、未来というより過去のことになる。
土佐堀交差点にいただけだけど、そこにはオレが今までに見て感じてきた大阪があって、川を眺めていたオレにほんの少しだけ酔った。
ここが京阪本線の終着駅。来た道を引き返す。
18:59 天満橋(てんまばし)駅(京阪本線/京阪中之島線 大阪府)
地下街が充実している。まるで東京の新橋を見るようだ。
週末だからか人の姿は少なく、この車両に乗っているのはオレとメガネ美人のみ。
彼女が大阪弁を喋り出すことを想像するとおかしくなる。
地上にいたのはほんの1、2分のことだ。
階段を上がると川辺の狭い道に出て、大阪ビッグリバーがきれいにライトアップされていた。
19:13 中之島(なかのしま)駅(京阪中之島線 大阪府)
天満橋から4駅。
中之島線の終着駅へ。
木目調の和風構内。
大阪国際会議場を意識した造りなのだろう。
そこで過去に何が行われたのか知らないが、2008年開業の駅はとても新しい。
ここも地下駅で、地上へと上がるとリーガロイヤルホテルの正面に出る。
紛れもなく都会のど真ん中にいる筈で、あたりの景観もその実感を裏切るものではないけれど、ぱっと見渡しても店の明かりは見当たらず、街で過ごすという視点から眺めると何かが抜け落ちている。
今はまだ夜間人口の少ない一帯なのだろう。
19:55 樟葉(くずは)駅(京阪本線 大阪府)
駅は淀川に面している。
川辺へ降りる出口は見当たらない。
改札を出て振り返ればとても巨大な駅であることを知る。
くずはモールもまた数棟に分かれていてとても巨大だ。
樟葉はいつからこんな街なのだろう。
継体天皇の根拠地だったというけれど。
京阪沿線に明かりが絶えることはなかった。
駅を通過する際には賑やかそうな商店街を見下ろし、分けても枚方の明かりは別格だった。
ここは枚方の最北端に当たるらしい。
そう言えば、オレが買い求めたフリー切符には沿線で見られた「ひらかたパーク」の入園料も含まれていた。
無料の特急車両も素晴らしい。
エレガント車両と銘打たれたものはグリーン車のようだった。
平行するJR2線とは文化も街並みも違う京阪大阪旅には衝撃的な楽しさがあった。
また帰ってきたいと思う。
許せないのはあの太った母親姉妹だ。
子供を放っておいてずっとスマホのゲームに夢中なんだ。
関連記事
-
-
「車旅日記」2005年冬 2日目(都城-人吉)走行距離284㎞ その2-伊集院駅、串木野駅、川内駅、薩摩高城駅、大隅横川駅、吉松駅、人吉駅前ホテル 【どこへ行こうか。まっさきに浮かんだのが、昨夏に旅した南九州でございました。】
車旅日記2005年2月12日・・・伊集院駅、串木野駅、川内駅、薩摩高城駅、大隅横川駅、吉松駅、人吉駅
-
-
「車旅日記」2004年春 最終日(稚内-旭川空港)走行距離353㎞その2-天塩中川駅、音威子府駅、美深駅、名寄駅、風連駅、和寒駅、比布駅、神居古潭、旭川空港 【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】
車旅日記2004年5月5日・・・天塩中川駅、音威子府駅、美深駅、名寄駅、風連駅、和寒駅、比布駅、神居
-
-
「鉄旅日記」2019年如月 初日(東京-安中)その3-高麗川、丹荘、児玉、高崎、安中(八高線/信越本線) 【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】
鉄旅日記2019年2月9日・・・高麗川駅、丹荘駅、児玉駅、高崎駅、安中駅(八高線/信越本線) 18
-
-
「車旅日記」1998年夏 4日目(遠野-釜石-気仙沼-鳴子温泉)-遠野徳田屋旅館、遠野駅、釜石駅、釜石大観音、道の駅高田松原、気仙沼港、南気仙沼駅、小梨駅、一ノ関駅、鳴子サンハイツ 【20代最後の旅でございます。青森港から北海道上陸を目指して北へ向かったのでございますが・・・。】
車旅日記1998年8月15日 1998・8・15 8:00 遠野 徳田屋旅館 4日目。 宿で知り合
-
-
「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その2-会津若松、芦ノ牧温泉、大川ダム公園、芦ノ牧温泉南(会津鉄道)/大塚山古墳群【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】
鉄旅日記2017年12月3日・・・会津若松駅、芦ノ牧温泉駅、大川ダム公園駅、芦ノ牧温泉南駅(会津鉄道
-
-
「車旅日記」2004年夏 4日目(鹿児島-田原坂-長崎)走行距離384㎞その1-鹿児島東急イン、城山公園、鹿児島中央駅、出水駅、八代駅、熊本駅 【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】
車旅日記2004年8月14日・・・鹿児島東急イン、城山公園、鹿児島中央駅、出水駅、八代駅、熊本駅
-
-
「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その2‐小波渡、五十川、府屋、あつみ温泉(羽越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】
鉄旅日記2019年12月8日・・・小波渡駅、五十川駅、府屋駅、あつみ温泉駅(羽越本線) 8:59
-
-
「鉄旅日記」2020年初秋 初日(東京-高松)その3 ‐坂本比叡山口、びわ湖浜大津、大津(京阪石山坂本線/東海道本線)/大津港 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】
鉄旅日記2020年9月19日・・・坂本比叡山口駅、びわ湖浜大津駅、大津駅(京阪石山坂本線/東海道本
-
-
「鉄旅日記」2014年冬 初日(東京-鬼怒川温泉)-下今市、新藤原、川治湯元、川治温泉、湯西川温泉、龍王峡、鬼怒川公園、新高徳、鬼怒川温泉(東武鬼怒川線/野岩鉄道) 【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】
鉄旅日記2014年12月6日・・・下今市駅、新藤原駅、川治湯元駅、川治温泉駅、湯西川温泉駅、龍王峡駅
-
-
「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その3‐押切、帯織、長岡(信越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】
鉄旅日記2019年12月8日・・・押切駅、帯織駅、長岡駅(信越本線) 15:35 押切(おしきり)