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「車旅日記」2000年夏Part.2【友を訪ねて備後福山へ。長門宇部へ。2000㎞に及ぶ長大な旅路でございました。】2日目(琵琶湖志賀-福山)桂川PA、三木SA、白鳥PA、篠坂PA、芦田川畔

公開日: : 最終更新日:2024/04/13 旅話, 旅話 2000年

車旅日記2000年8月13日・・・桂川PA、三木SA、白鳥PA、篠坂PA、芦田川畔
2000・8・13 11:15 名神自動車道-桂川パーキングエリア 638㎞
暑い日が続いている。

相棒とは琵琶湖大橋のたもとで別れ、福山に向かうべく名神に乗った。

渋滞表示は今日も盛大な数字を叩きだしている。
耐えるのは問題ないだろう。
昨日の旅がつらかったから。

湖西の道は海へ向かう車で混雑し、楽しげな車列に混じって軍用車両も出動している。
琵琶湖も立派なリゾート地だよ。

8月13日は、初めて恋をした女性と鎌倉に行った日。
あれが初めてのデートだった。

彼女の装いは何となくだけれど、まだ覚えている。
スカート姿を見たのは初めてだった。

鎌倉海岸のクイック・シルバーでカクテルを飲みながら、夕暮れ近い海を眺めた。
美しい記憶だ。

他の日付は忘れても、この日だけは忘れなかった。
今から13年前。
18歳だった。

あの日も今日のようによく晴れていた。

15:00 山陽自動車道-三木サービスエリア 720㎞
吹田ジャンクションまで太陽は燦燦と輝き、何台もの故障車を生んでいた。

天王山トンネル走行中に友から連絡が入り、渋滞にはまっていることを伝えると、今日の福山到着は夕方以降になると彼の経験則から知った。

昨夜遅くに福山に到着した彼は、今日は奥さんと尾道に行っているらしい。

渋滞の道連れは多くは関西人。
遠くは札幌。
足立ナンバーは不思議と見かけなかった。

渋滞はひどかったが、その多くが初めてのルートということもあって、物珍しさが退屈を和らげた。

ただし疲れてはいる。
これは仕方ない。
氷水で冷やされたノン・アルコールビールが一気に喉を駆け抜けた。

東海道新幹線、湖西線、大阪モノレール。
風景を彩ってくれた多くのものに感謝したい。

帰りは、きっとそうはいかないだろう。

15:54 山陽自動車道-白鳥パーキングエリア 756㎞
京阪を覆っていた暴力的な暑さは少し引き、涼しい風を浴びている。

友のいる福山に到着するには、あと90分ほど必要だろう。

木の名前は知らないが、ここらあたりの山はどことなく独特な形をしている。

18:15 山陽自動車道-篠坂パーキングエリア 881㎞
赤穂付近の渋滞は予想以上の規模で1時間以上のロスが生じてしまった。

その気になって走れば高速走行もなかなか気分がいい。
オレにしては暴走に近い走りで、120㎞の距離を1時間足らずで走破した。

友が待つ場所へは、ハイウェイはあと6㎞ほど。
気づくと中部、関西勢の姿が少なくなり、山陽勢の中をひとり足立ナンバーを転がす格好になっている。

何だか誇りが生じてくる。
まだ九州勢の姿はほとんどない。
彼等と本格的に遭遇するのは明日になるだろう。

さあ、友が待っている。

18:48 福山市内-芦田川 896㎞
福山東インターを下りると、キース・リチャーズが歌う「How Can I Stop」が流れる。

夕暮れ時の福山市内を走った時の気分を忘れたくない。

友のケータイは通話中。
ここが友との約束の場所。

待ち合わせ場所として相応しいとは言えない場所だが、友は福山情緒あふれる素晴らしい景色が見えるここを、約束の地として指定した。

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