「車旅日記」2000年夏Part.2 初日(東京-琵琶湖志賀)デニーズ青砥店、方南町、日野駅、道の駅信州蔦木宿、峠の茶屋 【友を訪ねて備後福山へ。長門宇部へ。2000㎞に及ぶ長大な旅路でございました。】
車旅日記200年8月11~12日・・・デニーズ青砥店、方南町、日野駅、道の駅信州蔦木宿、峠の茶屋
2000・8・11 20:35 6号国道‐デニーズ青砥店 3㎞
旅立ちの冒頭には必ず同じようなことを書く。
つまり不安について。
金町トヨタレンタカーでは面倒な事故の対応に、店員が少しナーバスになっていた。
契約者にぶつけられた相手が無理を言っているらしい。
6号国道に出るといつもより交通量が多く感じられた。
車を止める場所には気を遣う。
オレの場合、過去の例からみて圧倒的に対物の危険が多い。
不安が払拭されるにはそれなりの時間がいる。
東京圏内にいるうちは諦めている。
特殊だよ、ここらは。
ひとりで不安でいると尚更すべてが凶器に見えたりする。
100㎞がめどになる。
それを過ぎて路上で一夜を明かせば気分も変わる。
今オレがここにいる理由だが、今回は初めて連れがいる。
彼を待っている。
職場の後輩だ。
今連絡が入り、到着にはまだ1時間ほどかかりそうだ。
彼とはそれぞれの車で、明後日の朝まで一緒に過ごし、それからオレは福山、宇部の友人を訪ね、彼は琵琶湖で釣り糸を垂らしたりして気楽に過ごした後、親戚が暮らす徳島に渡るつもりでいる。
1時間もここで時間をつぶすのか。
人物観察をするには客入りが芳しくない。
過去を思い出すにも旅立ちの不安が収まらず、うまくいきそうにない。
台風9号がどこらあたりを通るのか。
まあそれはいい。
相棒にとってはどうかは分からないが、オレには長い夜になりそうだ。
30分が経過した。
地図を眺めるのは飽きないが、それでもつぶせる時間には限りがある。
55分経過。
アイスコーヒーが底をついてきた。
もう1杯必要だが、今は飯以外のものを腹に入れたくない。
やはりひとりの方が気楽か。
店は当初より混雑している。
普段見かける人種に混じって、下町の連中が発する雑な方言が聞こえてくる。
相棒がやってきた。。
22:45出発。
23:53 環状7号線-方南町 32㎞
大渋滞中。
数メートル進むのもままならない。
バックミラー越に見る後ろの相棒は陽気さを保っているようだが、オレはクソ東京に苛立っている。
5、6年前に当時の恋人を送るためにこのあたりを通る時には、一度もこんな目に遭わなかった。
2000・8・12 1:12 日野駅 59㎞
相棒と外で煙草を吸う。
今夜は心強い。
少しじゃなく、かなりだ。
これより峠道。
5:22 20号国道‐信州蔦木宿(道の駅) 195㎞
7月にもここに寄っている。
相棒と一緒だからか、いつもより感受性が鈍っているかもしれない。
だけど楽しいよ。
何の説明もいらない。
8:26 20号国道‐信州蔦木宿(道の駅)
あれから3時間。
でもずいぶん長く感じている。
途中、東名を走行中の友から連絡が入った。
それが約1時間前。
奥さんを乗せた彼が千葉の自宅を出て、ハイウェイに乗ってから10時間以上にもなるというのに、まだ浜名湖近辺だという。
今回の夏休みはかなりスケールの大きいものらしい。
明日、彼を福山の実家に訪ねる。
9:46 152号国道‐峠の茶屋 223㎞
見晴らしのいい場所で朝食。
別の友人から連絡が入ったようだ。
23:10 レイクサイド琵琶湖某リゾートクラブ 590㎞
志賀駅前で食事。
ご主人から、このあたりに暮らす人々は、織田信長の比叡山焼き討ちで逃れた人々の末裔との話を聞く。
歴史好きのオレをうならせる話だった。
今日のすべてが終わって、ほっとしている。
福山に帰る友は、もう着いただろうか。
関連記事
-
-
「車旅日記」2006年皐月 4日目(大曲-青森)その2-弘前駅、道の駅つるた、毘沙門駅、津軽中里駅、三厩駅、中小国駅、駅前ホテルニュー青森館 【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】
車旅日記2006年5月5日・・・弘前駅、道の駅つるた、毘沙門駅、津軽中里駅、三厩駅、中小国駅、駅前ホ
-
-
「鉄旅日記」2018年秋 初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その3-笹川、外川、犬吠、犬吠埼、銚子、椎柴、松岸(成田線/銚子電鉄)【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】
鉄旅日記2018年9月22日・・・笹川駅、外川駅、犬吠駅、銚子駅、椎柴駅、松岸駅(成田線/銚子電鉄)
-
-
「車旅日記」2006年初夏 最終日(近江八幡-長浜-揖斐-岐阜)-ホテルはちまん、近江八幡駅、安土駅、彦根駅、長浜駅、垂井駅、美濃赤坂駅、揖斐駅、木知原駅 【これが最後の車旅でございます。鈴鹿山脈を回るように、終着駅を探して走ったのでございます。】
車旅日記2006年7月17日・・・ホテルはちまん、近江八幡駅、安土駅、彦根駅、長浜駅、垂井駅、美濃赤
-
-
「鉄旅日記」2021年夏 初日(東京-上田)その3 ‐しんざ、十日町、越後鹿渡、津南、戸狩野沢温泉(北越急行ほくほく線/飯山線) 【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】
鉄旅日記2021年7月10日・・・しんざ駅、十日町駅、越後鹿渡駅、津南駅、戸狩野沢温泉駅(北越急行
-
-
「鉄旅日記」2018年弥生 初日(東京-会津若松)その2-土合、越後湯沢、大沢、上越国際スキー場前、越後堀之内、小出(上越線) 【青春18きっぷを握り、目指したのはまたしても会津。練馬から旅立つ最後の旅でございます。】
鉄旅日記2018年3月3日・・・土合駅、越後湯沢駅、大沢駅、上越国際スキー場前駅、越後堀之内駅、小出
-
-
「鉄旅日記」2020年如月 初日(東京-大船渡)その5‐奇跡の一本松、陸前高田、大船渡(大船渡線)/居酒屋膳/やきとり香善 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】
鉄旅日記2020年2月22日・・・奇跡の一本松駅、陸前高田駅、大船渡駅(大船渡線)/居酒屋膳/やきと
-
-
「鉄旅日記」2015年春 最終日その2(宇治-東京)-水口、水口石橋、水口城南、八日市、近江八幡、高宮、多賀大社前、彦根(近江鉄道本線/八日市線/多賀線) 【朝に宇治を出て、近江鉄道に乗る一日】
鉄旅日記2015年3月22日その2・・・水口駅、水口石橋駅、水口城南駅、八日市駅、近江八幡駅、高宮駅
-
-
「鉄旅日記」2011年夏【みちのくひとり旅】4日目(鹿角花輪-花巻)-鹿角花輪、荒屋新町、盛岡、北上、和賀仙人、横手、大曲、角館、田沢湖、雫石、小岩井、花巻空港、新花巻、花巻(花輪線/東北本線/北上線/田沢湖線/釜石線)
鉄旅日記2011年8月16日・・・鹿角花輪駅、荒屋新町駅、盛岡駅、北上駅、和賀仙人駅、横手駅、大曲駅
-
-
「車旅日記」2004年夏 4日目(鹿児島-田原坂-長崎)走行距離384㎞その2-田原坂古戦場跡、大牟田駅、肥前山口駅、長崎ニューポート 【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】
車旅日記2004年8月14日・・・田原坂古戦場跡、大牟田駅、肥前山口駅、長崎ニューポート 2004
-
-
「鉄旅日記」2018年如月 初日(東京-直江津)その1-保谷、代々木、都留市、富士山、河口湖(西武池袋線/山手線/中央本線/富士急行) 【冬の町を見たくて、週末パスを買いました。】
鉄旅日記2018年2月10日・・・保谷駅、代々木駅、都留市駅、富士山駅、河口湖駅(西武池袋線/山手線
