*

「鉄旅日記」2020年盛夏 3日目(肥前鹿島-門司港)その5‐肥前山口、久保田、西唐津、博多、門司港(佐世保線/唐津線/筑肥線/福岡市地下鉄空港線/鹿児島本線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/06/10 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年8月15日・・・肥前山口駅、久保田駅、西唐津駅、博多駅、門司港駅(佐世保線/唐津線/筑肥線/福岡市地下鉄空港線/鹿児島本線)

15:29  肥前山口(ひぜんやまぐち)駅(長崎本線/佐世保線 佐賀県)
通り過ぎた武雄温泉駅は長崎新幹線の停車駅として早くから決められていたためか、にわかに高架駅となり、やがて熱を冷ますかのように終息を迎えて地上に下りた。長崎~武雄温泉間の開業はすでに決定している。

その先の新幹線延伸の闘いは続いていく。現在はすべてが未定。

肥前山口駅で2分の停車と聞いて、ホームに出て覚束なげに撮った写真には駅名をはじめ特徴的なものが何も写っておらず、ここがどこなのかまるで分らないから捨てた。

肥前山口駅という駅名にたまらない旅情を感じて、16年前の夜に車で一度この駅に寄っている。誰もいない跨線橋に腰かけてギターの練習に励んでいる大柄の青年と目を合わせた。はにかんだ笑顔があどけなかった。

11年を越えて完乗した佐世保線は、特筆すべきこともないまま己の線区を越えて、このまま鳥栖までいく。

15:48  久保田(くぼた)駅(長崎本線/唐津線 佐賀県)

佐世保線は肥前山口で完全乗車を済ませた。

次に乗るのは唐津線。この線には初めて乗る。

乗り換えのために久保田駅で降りる。唐津線の始発は次の佐賀駅だが、この駅で長崎本線から分岐する。

真夏の日に焼かれた駅を写す。誰もいない気怠い午後。

列車は唐津に向けて長崎本線を離れ、北上線のように真っ直ぐに山壁に挑むように見えたが、にわかに方向を転じてディーゼル音を響かせている。

水を落としたオレに、前に腰かけていた老人が転がったペットボトルの行方を告げる。

東京にも人情はあるよ。だけど旅先では身に沁みる。

17:00  西唐津(にしからつ)駅(唐津線 佐賀県)
田園地帯を唐津線は往く。

沿線をつぶさに見れば分かるさ。再生の時は今じゃないのだろう。かつて立ち寄った厳木駅は当時のままの姿を残していた。

眠るつもりはまるでなかったが、いつの間にやら眠りに落ちる。覚めたら唐津駅を出るところだった。

唐津線も完全乗車を果たしたことにはなるが、厳木から先は記憶にない。痛恨とも言えるが、もとより再訪を期している。

西唐津駅は変わらない。変わらなければならない要素もないのだろう。この駅にも16年前に寄っている。

開業は古く1898年。当時の駅名は妙見だった。線路はさらに延びて大島駅という貨物駅が存在したが、38年前に廃駅になっている。

豊臣秀吉による朝鮮出兵の際の前進基地になった名護屋城址の最寄り駅になる。

わずかな客が降りて、わずかな客を乗せて福岡空港行は発車した。

18:25  博多(はかた)駅(東海道・山陽・九州新幹線/鹿児島本線/篠栗線/博多南線/福岡市地下鉄空港線 福岡県)
東唐津へと渡す松浦川橋梁を覚えているよ。流れの先に唐津城を見る。その後、見事に眠ってしまった。

筑肥線内で所縁のある筑前前原、姪浜は記憶している。夕暮れ時、天神、博多、福岡空港と進んでいく地下鉄空港線はとても空いていた。

門司港行の快速列車が発車を遅らせていて、間に合った。途中で飲んだ焼酎が効いたようで、唐津線、筑肥線内はやたらに眠かった。

夏の疲れを感じ始める頃なのかもしれない。

20:00 門司港(もじこう)駅(鹿児島本線/日豊本線 福岡県)にて

関連記事

「鉄旅日記」2020年卯月 初日(東京-新津)その4‐置賜、高畠、米沢(奥羽本線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】

鉄旅日記2020年4月4日・・・置賜駅、高畠駅、米沢駅(奥羽本線) 15:32 置賜(

記事を読む

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その5 ‐東浦和、東川口、吉川、吉川美南、南流山(武蔵野線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】/江戸川堤菜の花絶景

2022年3月21日・・・東浦和駅、東川口駅、吉川駅、吉川美南駅、南流山駅(武蔵野線)/江戸川堤菜

記事を読む

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その3 ‐米沢、赤湯、中川、山形、北山形(奥羽本線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・米沢駅、赤湯駅、中川駅、山形駅、北山形駅(奥羽本線) 9

記事を読む

「鉄旅日記」2015年春 初日その1(東京-宇治)-東福寺、祇園四条、伏見稲荷、稲荷、男山山上、八幡市、枚方市、私市、河内森、河内磐船、交野市(京阪本線/男山ケーブル/京阪交野線) 【ひらパーGo!Go!チケットで行く、京阪旅】

鉄旅日記2015年3月21日その1・・・東福寺駅、祇園四条駅、伏見稲荷駅、稲荷駅、男山山上駅、八幡市

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋-川口、浦和、深谷、倉賀野、寄居、東飯能、飯能、寒川、茅ヶ崎、辻堂、新橋(京浜東北線/高崎線/八高線/相模線/東海道本線)【関東ぶらぶら旅その2-武蔵から相模へ】

鉄旅日記2009年10月27日・・・川口駅、浦和駅、深谷駅、倉賀野駅、寄居駅、東飯能駅、飯能駅、寒川

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生 2日目(高山-速星)その3‐岩峅寺、立山、電鉄富山、富山(富山地方鉄道立山線/富山地方鉄道不二越・上滝線) 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

鉄旅日記2020年3月21日・・・岩峅寺駅、立山駅、電鉄富山駅、富山駅(富山地方鉄道立山線/富山地方

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋 最終日(新庄-東京)その1-新庄、最上、鳴子温泉、岩出山、北浦、小牛田、鹿又、石巻(陸羽東線/石巻線) 【女川を目指した旅。ここには震災前の女川の姿が残されております。】

鉄旅日記2009年10月11日・・・新庄駅、最上駅、鳴子温泉駅、岩出山駅、北浦駅、小牛田駅、鹿又駅、

記事を読む

「車旅日記」2006年皐月 最終日(安達-東京葛飾)-あだち、二本松駅、磐城石川駅、はなわ、常陸太田駅、大洗駅、潮来駅、十二橋駅、佐原駅、東京葛飾【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】

車旅日記2006年5月7日・・・道の駅あだち、二本松駅、磐城石川駅、道の駅はなわ、常陸太田駅、大洗駅

記事を読む

2018年初秋 最終日(桑名-東京)その1-桑名、養老、大垣、揖斐、垂井、美江寺、本巣、樽見(養老鉄道/東海道本線/樽見鉄道) 【JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】

鉄旅日記2018年9月16日・・・桑名駅、養老駅、大垣駅、揖斐駅、垂井駅、美江寺駅、本巣駅、樽見駅(

記事を読む

「鉄旅日記」2006年如月 その2-勿来、いわき(常磐線) 【房総半島から1週間。常磐線に乗って、下っていったのでございます。】

鉄旅日記2006年2月11日・・・勿来駅、いわき駅(常磐線) 2006・2・11 いわき東急イン6

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年水無月 初日(東京-中山平温泉)その1 ‐金町、石岡、友部、水戸(常磐線)【鳴子温泉郷の湯を求めての旅でございます。】

鉄旅日記2022年6月11日・・・金町駅、石岡駅、友部駅、水戸駅(常

「鉄旅日記」2022年皐月 ツレと訪ねた下部温泉~富士宮~田子の浦旅でございます。最終日(下部温泉-東京) ‐下部温泉、波高島、身延、甲斐大島、内船、西富士宮、富士宮、東田子の浦(身延線/東海道本線)/富士浅間神社【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年5月29日・・・下部温泉駅、波高島駅、身延駅、甲斐

「鉄旅日記」2022年皐月 ツレと訪ねた下部温泉~富士宮~田子の浦旅でございます。初日(東京-下部温泉) ‐市川大門、下部温泉(身延線)【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年5月28日・・・市川大門駅、下部温泉駅(身延線)

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その3 ‐駒形、前橋大橋、高崎、本庄(両毛線/高崎線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・駒形駅、前橋大島駅、高崎駅、本庄駅(

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

→もっと見る

    PAGE TOP ↑