*

「鉄旅日記」2008年皐月 3日目(柳井-徳島)-柳井、大畠、西条、岡山、高松、高松築港、オレンジタウン、引田、池谷、鳴門、徳島(山陽本線/本四備讃線/高徳本線/鳴門線) 【旅は京都から始まり、山陰から下関へ。そして四国へと渡ったのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/19 旅話, 旅話 2008年

鉄旅日記2008年5月4日・・・柳井駅、大畠駅、西条駅、岡山駅、高松駅、高松築港駅、オレンジタウン駅、引田駅、池谷駅、鳴門駅、徳島駅(山陽本線/本四備讃線/高徳本線/鳴門線)

2008・5・4 8:55 柳井(やない)駅(山陽本線 山口県)
麗都路通りから柳井川を渡ると白壁の街並。
元禄時代を偲ばせると案内にはある。


甘露醤油の蔵があり、食い物屋は見かけない。
街並を守るとは、つまりそういうことなのだろう。

鉄道唱歌にも醤油の街、柳井津の風情が歌われているという。

小路に記された松本清張の柳井評に目を通し、こじんまりとした歓楽街へ。
昨日の出雲に比べればその規模はとても小さい。
かつての商都の賑わいは去ったのか、あるいはまだ残しているのか。


広い駅構内で糸崎行を待った。
背後で鳩が唸っていた。
長州娘が美しい。


そしてこの街にもうすぐ全日本プロレスがやってくる。
街に貼られたポスターに、強そうな外人レスラーの顔はなかった。

9:36 大畠(おおばたけ)駅(山陽本線 山口県)
柳井市大畠。
周防大島へと渡す巨大な大島大橋を車窓から眺めて、衝動的に降りた。



瀬戸内にはこうした風景があふれているのかもしれない。
在りし日の瀬戸内での記憶も蘇る。
そう言えば、瀬戸内はいつも晴れていた。

大島大橋を渡ることはないが、数時間後に日本最大の橋を渡って四国へ行く。

釣りの町、大畠。
港町にはいつも惹かれる。

車通りも多く、列車を待つ人も多い。
駅前には観光地で感じるような活気がある。

11:54 西条(さいじょう)駅(山陽本線 広島県)
大畠ですでに満席の白市行は徐々に乗客を増やし、岩国へ。
瀬戸内の海が見渡せる最上級の区間だった。

宮島口で座れたが、広島が近づくにつれて車内は東京のようになった。
そして広島で捌け、外国人観光客が乗ってくる。
彼女たちは今オレの目の前に座っている。

かつて寄った瀬野駅周辺も変わっていなかった。
あのモノレールも営業を続けている。

この駅で乗り換え。
時間は少ない。
駅弁でもと思ったが、販売はない。

歩いてみたい街ではあったが、すぐに戻る。
広々とした駅前で、広島以来に見る街だった。

三原に着けば瀬戸内海と再会する。

14:12 岡山(おかやま)駅(山陽新幹線/山陽本線/赤穂線/津山線/吉備線/伯備線/宇野線/本四備讃線 岡山県)
さっきの外国人の女性二人組は尾道で降りた。

安芸路は長く、福山で快速列車に乗り換える。
通り過ぎた笠岡はよさそうな街だった。

これからうどんの国へ。

高松とは、岡山から案外近い。

15:34 高松(たかまつ)駅(予讃本線/高徳本線/本四備讃線 香川県)
瀬戸大橋は素晴らしい。
おそらくあれほど雄大な眺めは世界を見渡してもそうはないのだろう。

高松駅は終着駅の構造で、ここを通る列車はすべてここが終点となる。

連休中ということもあって街は混んでいる。
結構な人の数だ。

連絡船は絶えたとはいえ、高松は本州との連絡路の役割を失っていない。

駅ではひっきりなしに「瀬戸の花嫁」のメロディが聞こえてくる。

15:12 高松築港(たかまつちっこう)駅(琴平電鉄琴平線 香川県)にて

16:23 オレンジタウン駅(高徳本線 香川県)
高松を出た高徳本線は鈍い陽射しの中を屋島、志度を過ぎて、カタカナの駅名に似つかわしくない田舎駅で特急の通過待ちをしている。

高松から乗ってきた客は大方がすでに降りているようだ。

かつて街道から眺めた単線の上を徳島に向かっている。

香川県の主要な街は過ぎた。
この後、徳島まで街はない。

17:28 引田(ひけた)駅(高徳本線 香川県)
古い街並通りというのがある。
旧引田郵便局は喫茶店として生まれ変わっていたが、残念なことに客の姿はなく、オレも客になる時間は持たなかった。

奥では旧家を開放して地元の工芸品なんかを売っている。
あたりには醤油の甘い香りが立ち込めていた。

四国上陸とともに疲れを覚えたが、復活はしたよ。
岡山で大慌てで大盛うどんを詰め込んだせいかもしれない。

讃岐の海が見えた。

18:17 池谷(いけのたに)駅(高徳本線/鳴門線 徳島県)
かつて屋島に向かう義経も越えたであろう大坂峠を、高徳本線もディーゼル音を響かせながら越えていく。

そして徳島県に入った。
四国霊場への巡礼者の姿がある。

ここは鳴門線との分岐駅。
ホームは高徳本線とは別の場所にあり、その中央に駅舎があり、ホームへ上がる階段の手前に何事か刻まれた石碑が立っている。



心地いい風が吹き、空が広い。

18:49 鳴門(なると)駅(鳴門線 徳島県)
南の街に着いた。

時間がなかった。

すぐに引き返した。

それを逃すと、徳島に向かう列車は21時台までない。

22:10 東横イン徳島眉山口1016号
さしたる感慨もなく徳島に降りた。

改札口のムコウは知っている。
駅構内は古ぼけていた。

吉野川を渡って、市内。
ずっと旅を続けてきたのだ。
そう思ったよ。

かつて阿波踊りの最中に訪ねた在りし日の喧騒は、今日の徳島にはない。
眉山口まで歩く途中にすれ違った者はいなかった。

店を探した。
繁華街は眉山から少し離れたところにあった。

あの山は聖山なのだろう。
俗なものは自ずから遠ざかったのだろう。

人通りは多くなかった。
やけに焼鳥屋が多い。
そうした赤提灯をくぐり、東京ヤクルト×巨人を見ながら過ごした。

阪神ファンの老夫婦が営んでいる店で、地元客が3人。
居心地はよく、人情もいい。

今夜も愛すべき街に着いた。
この国はきっと素晴らしい。

ホテルの阿波娘は南国風で、笑顔が素敵だった。

明日は徳島と高知を結ぶ遠大な計画が、室戸岬の手前で頓挫した地点までいく。

そこで何を感じるのか知らないが、計画がいつの日か実現するといい。

関連記事

「鉄旅日記」2022年弥生vol.1 初日(東京-熱海)その4 ‐鎌倉、久里浜、京急久里浜、衣笠、東逗子(横須賀線) 【金沢シーサイドライン、根岸線、湘南モノレール、大雄山線、鶴見線、南武線etc.駅旅人本領発揮の旅でございます。】

鉄旅日記2022年3月5日・・・鎌倉駅、久里浜駅、京急久里浜駅、衣笠駅、東逗子駅(横須賀線)

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.1 最終日(紀伊田辺-東京)その2-吉野口、高田、畝傍、桜井、柳本(和歌山線/桜井線) 【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月3日・・・吉野口駅、高田駅、畝傍駅、桜井駅、柳本駅(和歌山線/桜井線) 10

記事を読む

「車旅日記」1998年春 3日目(津軽SA-十和田湖-酒田駅-鳴子温泉)-津軽SA、温川、十和田湖休屋、長木渓谷、道の駅鷹巣、道の駅琴丘、道の駅西目、象潟駅、酒田駅、道の駅戸沢、鳴子サンハイツ 【下北半島を目指した春。男の旅は北を目指すものと思っていた20代後半。高倉健さんの影響でございましょうか。】

車旅日記1998年5月3日 1998・5・3 5:45 東北自動車道-津軽SA 1087km 聞き

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走 初日(東京-津)その3-河曲、富田浜、河原田、津(関西本線/伊勢鉄道) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】

鉄旅日記2018年12月22日・・・河曲駅、富田浜駅、河原田駅、津駅(関西本線/伊勢鉄道) 18:

記事を読む

「車旅日記」2001年黄金週間 2日目その1(京都-志賀-京都)-祇園まで彼女をさらいに行ったのでございますが・・・【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月4日 彼女は右手を投げ出してオレの体に置く。そうしたかったのか寝ぼけて

記事を読む

「鉄旅日記」2009年晩秋 初日(東京-倉敷)その1-東京、円町、園部、安栖里、山家、市島、柏原、谷川、西脇市、粟生(東海道新幹線/山陰本線/福知山線/加古川線) 【陰陽を行き来した3日間。この国の秋は美しゅうございました。】

鉄旅日記2009年11月21日・・・東京駅、円町駅、園部駅、安栖里駅、山家駅、市島駅、柏原駅、谷川駅

記事を読む

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その2 ‐水沢江刺、盛岡、上米内(東北新幹線/山田線)【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・水沢江刺駅、盛岡駅、上米内駅(東北新幹線/山田線) 9:4

記事を読む

「車旅日記」2006年皐月 最終日(安達-東京葛飾)-あだち、二本松駅、磐城石川駅、はなわ、常陸太田駅、大洗駅、潮来駅、十二橋駅、佐原駅、東京葛飾【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】

車旅日記2006年5月7日・・・道の駅あだち、二本松駅、磐城石川駅、道の駅はなわ、常陸太田駅、大洗駅

記事を読む

鉄旅日記」2012年初冬 最終日(長野-東京)その2-小諸、岩村田、佐久平、中込、臼田、小海、野辺山、清里、大月(小海線、中央本線) 【週末パスで、甲信越途中下車旅】

鉄旅日記2012年12月9日その2・・・小諸駅、岩村田駅、佐久平駅、中込駅、臼田駅、小海駅、野辺山駅

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その1‐五所川原、津軽五所川原、津軽中里、鯵ヶ沢、東能代(津軽鉄道/五能線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月3日・・・五所川原駅、津軽五所川原駅、津軽中里駅、鯵ヶ沢駅、東能代駅(津軽鉄

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

2023年 台風頃【SNSへの投稿より】水没した江戸川河川敷の衝撃を残した記録でございます。

台風2号の接近にともなう記録的豪雨により、たいへんな思いをされた方々

「鉄旅日記」2023年入梅の頃 ツレと訪ねた塩原温泉郷での記憶でございます。/西那須野駅【Facbookへの投稿より振り返ります。】

【塩原温泉郷でいくぶん熱めの湯につかってまいりました】 JR西

「鉄旅日記」2023年浅春 最終日(松本-東京)その3 ‐茅野、甲府、高尾、中野(中央本線)【友を訪ねての信濃旅でございます。篠ノ井線全駅下車を果たした旅でもございました。】

鉄旅日記2023年3月5日・・・茅野駅、甲府駅、高尾駅、中野駅(中央

「鉄旅日記」2023年浅春 最終日(松本-東京)その2 ‐稲荷山、姨捨、田沢、坂北、西条(篠ノ井線)【友を訪ねての信濃旅でございます。篠ノ井線全駅下車を果たした旅でもございました。】

鉄旅日記2023年3月5日・・・稲荷山駅、姨捨駅、田沢駅、坂北駅、西

「鉄旅日記」2023年浅春 最終日(松本-東京)その1 ‐松本、明科、姨捨(篠ノ井線)【友を訪ねての信濃旅でございます。篠ノ井線全駅下車を果たした旅でもございました。】

鉄旅日記2023年3月5日・・・松本駅、明科駅、姨捨駅(篠ノ井線)

→もっと見る

    PAGE TOP ↑