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「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】2日目(砺波-武生)その1 ‐砺波、戸出、新高岡、金沢(城端線/北陸新幹線)

公開日: : 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年11月22日・・・砺波駅、戸出駅、新高岡駅、金沢駅(城端線/北陸新幹線)

2020・11・22  4:30  アパホテル砺波駅前317号室
沿線随一の街、砺波。駅前に下りた時は胸が踊った。飲食店やスナック街の明かりにある程度の賑やかさを想像した。

Go to トラベルの恩恵は受けている。地域券1,000円分。それを手にぶらぶらと。

ホテル前の小路を抜けてアーケード街まで。街の商圏はどうやらそこで尽きる。整った街明かりを写して駅に戻る。

居酒屋のカウンターでひとり飲んでいた。美人の店員さんが最初のビールのお酌をしてくれる。

彼女の発声に遠い昔を想った。若かった頃、きっと彼女のような女性に恋をしたのだろう。

徐々に客足が伸びた頃に店を出た。東京標準で考えると出された料理はどれも量が多かった。

砺波駅ホームを見下ろす部屋にいる。昨夜は21時には眠りに就いていたが、列車の発着音がそれなりに大きく聞こえていた。

カーテンを開けるとそんな光景が見られたことに気づいていれば、昨夜はもう少し違った過ごし方になったかもしれないが、別にこれで文句はない。

5:34  砺波(となみ)駅(城端線 富山県)

砺波の夜空は下町葛飾とたいして変わらない。

この街の明るい時間帯の姿を見ずに出ていくのは気が咎めるが、せめてもと早朝の駅前を写す。

今朝も冷え込みは緩く、駅にいくと一番列車が入線してきた。

始発は城端ではなく、砺波発。オレを含めて乗客3名で高岡へ。

駅では砺波平野に散見する集落の美を謳っている。水田の中に屋敷を木々で囲った屋敷林が点在する風景を指す。

散居村というらしい。砺波平野は出雲平野、胆沢平野と並んで日本三大散居村に数えられている

5:48  戸出(といで)駅(城端線 富山県)

列車行き違い3分の停車。乗客が2名増える。

ここもかつてからの主要駅なのだろう。大きな駅舎の上に星が浮かぶ。その大きな駅舎では、定期的にふれあい市場が開かれる

空は闇から群青色へと変わる頃。息を飲むような美しさに歓喜する。

駅前通りはカーブを描く。その先へと歩いていきたくなる。

6:21  新高岡(しんたかおか)駅(北陸新幹線/城端線 富山県)
夜明け前。高岡の夜景がひとかたまりに見える。

北陸新幹線は開業5年とのこと。まだ真新しい駅と駅前風景。山々が群青色に染まる様が美しい。

徐々に明るくなってきて、再び真新しい駅を写し、ビール片手に金沢行新幹線に乗る。

がら空きの車内。車窓から見る砺波平野が美しい。

やがて長いトンネルへ。抜けると平野はもうそこにはなかった。

6:51  金沢(かなざわ)駅(北陸新幹線/北陸本線/七尾線/IRいしかわ鉄道 石川県)

列車の発着音は琴の音色。

文化都市に降りた。そんな感慨が湧くのを感じながら通路を往き来して、観光で訪れた女子仲良し4人組に紛れるような格好で駅を写した。

まだ携帯電話もない時代にこの駅で想いを寄せる女性と再会を約し、実際に再会を果たしたこともあった。当時の金沢駅は現在の姿じゃなく、駅前もまた都会的洗練さは持たずにいた。

ある年の1月に宿泊した記憶も去来する。まるで別の人間の人生を見るようにそうした過去を思い起こす。

新高岡~金沢間は14分。北陸は今日も晴れ。一昨日東京で見たこの地域の予報は見事なまでに外れている。

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