*

「鉄旅日記」2021年春 最終日(松本-東京)その1 ‐松本、一日市場、信濃大町、信濃木崎(大糸線) 【週末パスで信濃へ。妙高高原駅で引き返し、松本の友人を訪ね、大糸線を旅して思い出の白馬へ。先の旅から一週間後のことでございました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/03 旅話, 旅話 2021年

鉄旅日記2021年4月25日・・・松本駅、一日市場駅、信濃大町駅、信濃木崎駅(大糸線)

2021・4・25 5:53 松本(まつもと)駅(篠ノ井線/大糸線/アルピコ交通上高地線 長野県)

友人も奥さんも元気だった。「来るなら事前に言え」と彼の不機嫌さから始まるのが恒例。次からはちゃんと言うって。

共通の友人間で彼にとってより仲のいい男は何人もいたが、オレが最後に残ったのは彼にとって意外だろうが、その事情はオレにも当てはまる。

つまりあの中でオレが一番自由に生きていられたのだろう。そうして松本は馴染みの街になった。

新型コロナウイルスへの街の対応はとても真面目だったらしい。だから彼等はより苦境に立たされた。その事情も同じくオレに当てはまる。いつになったら脱け出せるのだろうかと顔を見合わせたよ。

オレより3歳上の友人だが、彼の意思とは別に、考え方にいまだに青臭さを維持していることに敬意を表し、彼が醸し出すどこか浮世離れした爽やかさに浮かれ、会話も酒も進んだ。

そのことを伝えると、彼は「何だそれ?」と笑う。そして当時のオレが彼に語った夢の話しを持ち出す。

覚えていてくれてうれしいよ。形は違うが、こうして書きたいことをネットに乗せて発表しているんだ。よかったら読んでみてほしい。

今、北へ向かっている。

6:13 一日市場(ひといちば)駅(大糸線 長野県)

行き違い待ち6分の停車。

駅名の由来が知りたくてググってみても答えにはたどり着かない。

新聞販売所では猫が甘え、朝早くから仕事熱心だと感心したタクシーは上り列車の到着とともに駅前を去った。

北アルプスはわずかに雪を残すのみ。東北などでは大雪がニュースになったが、松本は今年もほとんど降らなかったらしい。

7:16 信濃大町(しなのおおまち)駅(大糸線 長野県)

ここは立山黒部アルペンルートへ向かう出発地。そうか。そういう手もあるな。黒部ダムの偉容をオレはまだ見ていない。

かつて社員旅行で北アルプスの麓に泊まり、朝食後に黒部ダムへ向かった一行からひとり離れ、昨夜松本に訪ねた友人の結婚式に参列するために東京に向かったのだが、その際に特急列車を待ったのが信濃大町駅。この駅への移動手段がバスだったのかタクシーだったのかは覚えていない。

昨夜縁の話をしたが、これもまた奇縁と言える。彼がその後に松本に住まいを移す未来などあの日にはなかっただろう。

味のある酒場が集まる一帯から北アルプスを写して駅に戻る。

駅も駅前通りもそれなりに賑わい、ここにも「駅そば」が生きている。

北へ向かうほどに北アルプスに雪が目立つようになってきた。

7:28 信濃木崎(しなのきざき)駅(大糸線 長野県)

列車行き違い3分の停車。優男の車掌さんの間延びしたアナウンスを聞いて外へ出る。

寒々しさを増した仁科の地。

列車が動き出す。仁科三湖がここから順々に現れるのだが、1分ほどでまず木崎湖が姿を見せる。次の稲尾駅を過ぎると湖に添う。絶景。

さらに次の海ノ口駅でも木崎湖を正面に見るが、そこにいたくてかつての初春に30分ほど過ごしたことがある。心に大きな傷を負っていたあの頃。あれも確か4月だった。

北へ進む列車の車窓にはその後、中綱湖、青木湖が現れる。

関連記事

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その2‐小牛田、瀬峰、田尻、新田(東北本線)/伊豆沼 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

鉄旅日記2021年4月17日・・・小牛田駅、瀬峰駅、田尻駅、新田駅(東北本線)/伊豆沼 8:

記事を読む

「車旅日記」1998年春 初日(東京-岩手山SA)-町田、蓮田SA、都賀西方PA、黒磯PA、阿武隈PA、吾妻PA、菅生PA、前沢PA、岩手山SA 【下北半島を目指した春。男の旅は北を目指すものと思っていた20代後半。高倉健さんの影響でございましょうか。】

車旅日記1998年5月1日 1998・5・1 11:53 東京町田 出発を前にして空が晴れてきた。

記事を読む

「鉄旅日記」2014年冬 最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線) 【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】

鉄旅日記2014年12月7日・・・小佐越駅、大桑駅、大谷向駅、下今市駅、西新井駅、大師前駅(東武鬼怒

記事を読む

「車旅日記」2006年皐月 3日目(仙台-大曲)その2-羽前豊里駅、真室川駅、及位駅、院内駅、湯沢駅、横手駅、後三年駅、大曲グランドホテル 【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】

車旅日記2006年5月4日・・・羽前豊里駅、真室川駅、及位駅、院内駅、湯沢駅、横手駅、後三年駅、大曲

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 初日(東京-下北)その1-郡山、安達、苦竹、東仙台、花泉、石越(東北本線、仙石線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月19日その1・・・郡山駅、安達駅、苦竹駅、東仙台駅、花泉駅、石越駅(東北本線、

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋 2日目(砺波-武生)その5‐福井、新福井、勝山、福井口(えちぜん鉄道勝山永平寺線) 【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】

鉄旅日記2020年11月22日・・・福井駅、新福井駅、勝山駅、福井口駅(えちぜん鉄道勝山永平寺線)

記事を読む

「鉄旅日記」2017年夏 最終日(十三-東京)その2-野洲、米原、神領、定光寺、中津川、塩尻、岡谷、日野(東海道本線/中央本線)【私鉄王国で過ごす夏】

鉄旅日記2017年8月14日・・・野洲駅、米原駅、神領駅、定光寺駅、中津川駅、塩尻駅、岡谷駅、日野駅

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋 最終日(若松-東京)若松、折尾、黒崎、黒崎駅前、戸畑、小串、長門市、益田、津和野、山口、新山口(筑豊本線/鹿児島本線/山陰本線/山口線) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】

鉄旅日記2009年9月23日・・・若松駅、折尾駅、黒崎駅、黒崎駅前駅、戸畑駅、小串駅、長門市駅、益田

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋 最終日(武生-東京)その3‐西金沢、新西金沢、野町、鶴来、金沢、上野(北陸鉄道石川線/北陸新幹線) 【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】

鉄旅日記2020年11月23日・・・西金沢駅、新西金沢駅、野町駅、鶴来駅、金沢駅、上野駅(北陸鉄道

記事を読む

「鉄旅日記」2018年卯月 その3-佐和、友部、下館、騰波ノ江、下妻、石下(常磐線/水戸線/関東鉄道常総線) 【ときわ路パスでめぐる常陸旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月25日・・・佐和駅、友部駅、下館駅、騰波ノ江駅、下妻駅、石下駅(常磐線/水戸線

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 2日目(焼津-静岡)その2 ‐奥大井湖上、接岨峡温泉(大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

2022年3月20日・・・奥大井湖上駅、接岨峡温泉駅(大井川鐡道井川

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 2日目(焼津-静岡)その1 ‐焼津、金谷、千頭、井川(東海道本線/大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線)/焼津温泉やいづマリンパレス 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月20日・・・焼津駅、金谷駅、千頭駅、井川駅(東

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その4 ‐アプトいちしろ、川根小山、千頭、金谷、焼津(大井川鐡道井川線/大井川鐡道本線/東海道本線)/焼津温泉やいづマリンパレス 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・アプトいちしろ駅、川根小山駅、千頭

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その3 ‐新金谷、千頭、アプトいちしろ、長島ダム(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・新金谷駅、千頭駅、アプトいちしろ駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その2 ‐静岡、金谷、新金谷、代官町、日切、合格、門出(東海道本線/大井川鐡道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・静岡駅、金谷駅、新金谷駅、代官町駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑