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「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-松本)その2 ‐高尾、大月、塩山、甲府、日野春(中央本線) 【週末パスで信濃へ。妙高高原駅で引き返し、松本の友人を訪ね、大糸線を旅して思い出の白馬へ。先の旅から一週間後のことでございました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/03 旅話, 旅話 2021年

鉄旅日記2021年4月24日・・・高尾駅、大月駅、塩山駅、甲府駅、日野春駅(中央本線)

7:06 高尾(たかお)駅(中央本線/京王高尾線 東京都)

7:06発甲府行に乗る。高尾山を目指す軽装備の山岳部隊は跨線橋へと消えていき、重装備の山岳部隊が逆に跨線橋を渡って3番ホームに集まり、車内の座席はほぼ埋まった。

国立で買ったビールとおにぎりはホームのベンチで。最近の気に入りは一番搾りと梅握り。

高尾では去年の恋人との記憶が鮮やかだ。昭和が香るあの食堂で過ごした8月。

あれからすでに8か月が過ぎたが、人々はまだマスクをしながら暮らしている。

7:45 大月(おおつき)駅(中央本線/富士急行 山梨県)

浅い眠りを繰り返しながら谷間を往く中央本線に身を委ねる。恋人との多くの記憶が生まれたこの旅路。

3分の停車。この駅にもそうした記憶のひとつが刻まれている。

空はよく晴れて、重装備山岳部隊が列車を降りていく気配は見えない。

ウイスキーハイボールを購入。

8:17 塩山(えんざん)駅(中央本線 山梨県)

 特急通過待ち5分の停車。重装備山岳部隊の多くが降りて、車内は日常の風景へ。彼等が向かう先は大菩薩峠になるのだろうか。ボックス席に移動してウイスキーハイボールを開ける。

吉祥寺駅で見かけた路上生活者の姿がこの車内にある。安心できる寝床として時に利用するのだろう。迷惑だが、世捨て人に道徳は問えない。

時に覗く富士山登頂部は白く、たった今通り過ぎた山梨市駅は巨大駅舎へと変貌途中だった。

8:44 甲府(こうふ)駅(中央本線/身延線 山梨県)

 車内に山岳部隊の姿は消えて、本格的山シーズンには遠いのだと知る。沿線にはこの先にまだ金峰山や八ヶ岳など、かつてオレも登った山々も控えている。

通勤電車型の松本行が出るのは8:51。

去年の緊急事態宣言明けに恋人と訪ねた石和温泉郷には優れた景色があるわけじゃないが、見過ごしにできない縁ができた。二人で泊まったホテルが車内から見えるが、あの町の湯をもはや覚えていない。

9:21 日野春(ひのはる)駅(中央本線 山梨県)

 今日はちょうどいい気候なのだろう。眠いし、よく眠れる。まさに春の眠りの心地よさ。

「春眠暁を覚えず」か。昔の人は味のあることを言う。「好事門を出でず悪事千里を走る」とか。

特急通過待ち13分の停車。お馴染みといえる南アルプスを前にした風光明媚な駅。古い駅舎も健在で、多くの旅でこの場所を楽しんできた。

そして今日もまた。

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