「鉄旅日記」2023年新春 2日目(泉佐野-彦根)その1 ‐泉佐野、貝塚、水間観音(南海本線/水間鉄道)【南海各支線、水間鉄道、阪堺電気軌道、泉北高速鉄道、信楽高原鉄道、、、関西乗り鉄旅でございます。】
鉄旅日記2023年1月8日・・・泉佐野駅、貝塚駅、水間観音駅(南海本線/水間鉄道)
2023・1・8 05:33 泉佐野(いずみさの)駅(南海本線/南海空港線 大阪府)
去りがたい思いは宿屋がよかったからか。お世話になった。その思いはホントに深い。さらに暗い時分の街の姿しか知らずに去るのは、いつもながら心苦しい。
お好み焼きを購入した駅前や、昨夜の道を思い返しながら階段を上がった。

関西空港へ向かうターミナル駅でもある泉佐野。いくつものホームを持つ高架駅。

開業は1897年と古く、市制が敷かれていなかった当時は佐野駅で、改称は1948年。近鉄時代もあったという関西の鉄道事情はなかなかに奥深い。
南海と言えばホークス。オレの時代はそう。がらがらの川崎球場でその雄姿を何度か観てる。黄金時代が過ぎ去った後の弱い姿しか知らない。そうか。福岡に移ってからもう35年も経つのか。
今年最初の満月は昨日。ほぼ満ち足りた姿を今朝も保ち、人気のない広大なホームから見つめてる。
祈りを。世界で一番愛しきものへと。

まずはここから4駅を往く。
5:54 貝塚(かいづか)駅(南海本線/水間鉄道 大阪府)
泉州貝塚。この大阪のディープさを味わいたかった。
2駅前の岸和田にはかつて降りたことがある。愛読した「岸和田少年愚連隊」に接する前だった。だからというか当時は名所を知らず、だんじり祭りの象徴的存在とも言える高所にアーケードが架けられた商店街や岸和田城には行っていない。
読後だったら怖くて降りなかったかもしれない。明るい文体だが、それほど暴力的な内容だったし、喧嘩とはまさにルールのないものなのだと知った。
レンガ持参で訪ねて、相手がドアノブを握っているうちにどつくとか。そんな気構えで迫ってこられたらさすがにひるむ。そんな機会が訪れないことを願うばかり。
ここまで書いたことはまぁ半分冗談だけれど。
水間鉄道のホームは昨日の車窓から見ている。連絡通路を降りていくと昭和的な味わい深さが徐々に迫ってくる。このレトロ感は並大抵のものではない。


駅事務所からはけたたましい笑い声が聞こえる。てっきり朝まで飲み明かした酔漢が騒いでいるのかと思ったら、駅員さんか。これも大阪的と言えるかもしれない。
抜けた先の駅前には何もない。

東口駅前は大阪下町ともいうべき街並で、歓迎門が立ち、さらに商店街が続く。その歓迎門の下を掃く女性の姿があり、こんなにも暗い時分からと感心する。街を守る方の心意気と表現すべきなのだろう。


その尊いお姿と、声を出したいほどに懐かしげな駅前風景の上にはお月さま。まさに尊い。

大坂夏の陣の緒戦で塙団右衛門が樫井へと駆けた紀州街道が貫く街。寒風吹く朝鮮半島での戦いで、素っ裸に褌だけの姿で巨大な旗指物を指して先頭を進んだという豪傑は、紀州から攻め上る浅野軍の前に現れた際は単騎だったという。
水間観音に向かう列車に乗っている。

6:21 水間観音(みずまかんのん)駅(水間鉄道 大阪府)
厄除けの聖地水間寺への参詣列車の所要時間は15分。編成は2両で、間に8駅を置く。



こんぴらさん、志度寺、長尾寺への参詣列車として開業した琴平電鉄各線をはじめ叡山電鉄、南海高野線、成田線など参詣鉄道の数は多い。地元金町を終点とする京成金町線も、映画「男はつらいよ」の舞台でもある柴又帝釈天への参詣用に敷かれたのが始まり。
1926年開業当時の駅舎がほぼ当時の外観のまま残されている。近畿の駅百選に認定されたその姿は、卒塔婆をイメージした洋風造りとのこと。駅構内には待ち合いカフェ「まち愛Cafe みずがめ庵 和」が上品な灯をともしている。


開業時は水間駅で、水間観音駅に改称されたのは2009年のこと。駅前から水間寺へと向かう道に出て、その姿をしばらく眺めていたよ。


華々しく提灯が下がる終着駅。そして上空にはお月さま。この構図ほど好ましいものはない。

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