*

「鉄旅日記」2020年初秋 最終日(高松-東京)その2 ‐茶屋町、岡山、倉敷、倉敷市、水島、常盤、栄、三菱自工前(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/06/10 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年9月22日・・・茶屋町駅、岡山駅、倉敷駅、倉敷市駅、水島駅、常盤駅、栄駅、三菱自工前駅(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区

10:10  茶屋町(ちゃやまち)駅(宇野線/本四備讃線 岡山県)
備前平野ともいうべき平坦な風景が車窓からは見てとれた。

簡易駅舎ばかりの沿線の駅で、岡山へ向かう者たちが続々と乗り込んでくる。多くは宇高連絡船を知らぬ人々。

オレとて知らないんだ。ただ偉大な歴史がそこにあったことに魅力を感じて、宇野線に乗ることを楽しみにしている。

列車はやがて本四備讃線と合流すると、高架下から高架へと上がり、茶屋町駅に着く。

瀬戸内のターミナル駅の駅前風景は一年前の記憶と大差ない。

ここ茶屋町にも消えることのない鉄道の記憶がある。29年前まで児島~下津井間を運行していた下津井電鉄。さらに遡ると1972年までは茶屋町駅が始発駅で、茶屋町~児島~下津井を結んでいた。

オレにその記憶の持ち合わせはない。

併設されたコンビニで、恋人へ渡す吉備団子と酒を携えてレジに並んだ。

10:37  岡山(おかやま)駅(東海道・山陽・九州新幹線/山陽本線/津山線/宇野線/伯備線/吉備線/赤穂線/本四備讃線 岡山県)

10:40発は伯備線総社行。飲み残しのレモンサワー片手に乗り込む。

岡山も今じゃ政令指定都市。街は以前からそれに足る格を持っている。

岡山藩主池田候のご子孫は今も岡山に在るとかつて聞いた。街の発展のために生きてこられたご一族だ。現在の繁栄を喜ばれておられることだろう。

11:19  倉敷市(くらしきし)駅(水島臨海鉄道 岡山県)

鱗雲が広がる瀬戸内。倉敷に着いてもまた、そんな秋空に出会えたことが嬉しい。

11年振りの倉敷。そして3度目の倉敷。北口に出てみる。

そして南口へ。駅ビルだった当時から駅舎は変貌して、上品なたたずまい。この変化を歓迎している。

水島臨海鉄道の倉敷市駅もまた記憶とは若干の誤差を伴って存在していた。

倉敷の裏通りから発車する臨海鉄道。終点の三菱自工前駅までは9駅で、開業からちょうど50年になる。貨物線で、三菱自工前から西埠頭駅まで延びていた西埠頭線が4年前に廃線になった。

似たような過去を持つわけじゃないが、その有り様と、生き残ってきた歴史と文化に敬意を。

古代遺跡を愛でるように、この沿線のすべてを愛したい。

11:46 水島(みずしま)駅(水島臨海鉄道 岡山県)にて

12:05 常盤(ときわ)駅(水島臨海鉄道 岡山県)にて

12:16 栄(さかえ)駅(水島臨海鉄道 岡山県)にて

13:00  三菱自工前(みつびしじこうまえ)駅(水島臨海鉄道 岡山県)
工場のサイレンが鳴り響く終着駅で列車を待ってる。ビールは生ぬるくなり、日差しは容赦ない。

でも、これでいい。夏の名残が体に刻まれ、これは9月の四国の痕だといずれ分かるだろう。

水島行に乗ってきたよ。列車は終着駅のひとつ手前で静かに止まり、同じようにひっそりと駅を出た。

水島商店街に沿うように歓楽街が続き、ひとつ手前の常盤駅まで歩く。

まだ時間がある。さらにひとつ手前の栄駅と歩いてきた。

町の灯を守る店もあれば、夢の跡を廃墟として残す軒並みがあり、栄駅からは引き返すように常盤、水島、三菱自工前と3駅間を歩き、途中水島港に寄り添い、今ここにいる。

工場労働者は過去も現在も未来を夢見ている。そんな町並みを歩いてきた。

オレも夢を見ているよ。水島臨海地帯の終わらぬ夢を見て、ひたすらに日に焼かれていた。いつの間にか心身にたまっていた毒も、これで抜けただろう。

14:00~倉敷センター街

14:10~阿智神社

14:23~倉敷美観地区

14:39 倉敷駅南口

15:25~岡山駅

関連記事

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】最終日 北陸より東京へ‐その2(R8→R18→R19)直江津駅、新井、豊野町、長野駅、道の駅信州新町、道の駅大岡村

車旅日記1996年5月6日 6:58 直江津駅 恋する女よ、いつの間にか日本海とさよならしていたよ

記事を読む

「鉄旅日記」2006年如月 その2-勿来、いわき(常磐線) 【房総半島から1週間。常磐線に乗って、下っていったのでございます。】

鉄旅日記2006年2月11日・・・勿来駅、いわき駅(常磐線) 2006・2・11 いわき東急イン6

記事を読む

「鉄旅日記」2017年春【近鉄に乗る日々】初日(東京-新大宮)その1-近鉄富田、富田、近鉄四日市、湯の山温泉、伊勢若松、平田町、鈴鹿市、鳥羽、賢島(名古屋線/湯の山線/鈴鹿線/山田線/鳥羽線/志摩線)

鉄旅日記2017年3月18日・・・近鉄富田駅、富田駅、近鉄四日市駅、湯の山温泉駅、伊勢若松駅、平田町

記事を読む

「鉄旅日記」2021年夏 初日(東京-上田)その3 ‐しんざ、十日町、越後鹿渡、津南、戸狩野沢温泉(北越急行ほくほく線/飯山線) 【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】

鉄旅日記2021年7月10日・・・しんざ駅、十日町駅、越後鹿渡駅、津南駅、戸狩野沢温泉駅(北越急行

記事を読む

「鉄旅日記」2015年夏 2日目(新南陽-鹿児島中央)その1-新南陽、新山口、阿知須、宇部新川、小野田港、下関、八幡、陣原(山陽本線/宇部線/小野田線/鹿児島本線) 【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】

鉄旅日記2015年8月13日その1・・・新南陽駅、新山口駅、阿知須駅、宇部新川駅、小野田港駅、下関駅

記事を読む

「鉄旅日記」2022年新春 最終日(三沢-東京)その1 ‐三沢、八戸、滝沢、巣子、盛岡(青い森鉄道/IGRいわて銀河鉄道)/薬師神社/岩手山 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月10日・・・三沢駅、八戸駅、滝沢駅、巣子駅、盛岡駅(青い森鉄道/IGRいわて

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏 最終日(岩国-東京)-岩国、海田市、岡山、西大寺、播州赤穂、山科、南草津、豊橋、愛野、菊川、熱海(山陽本線、赤穂線、東海道本線) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】

鉄旅日記2013年8月14日・・・岩国駅、海田市駅、岡山駅、西大寺駅、播州赤穂駅、山科駅、南草津駅、

記事を読む

「車旅日記」1998年夏 初日(東京-伊那-木曽)-東京町田、相模湖駅、鳥沢駅、道の駅甲斐大和、勝沼、長坂、伊那市駅、道の駅日義 木曽駒高原 【伊那、木曽から志賀高原へ。気乗りのしない旅で選んだ行き先は、初夏の信濃路でございました。】

車旅日記1998年7月18日 1998・7・18 12:48 東京町田 久しぶりに空がよく晴れてい

記事を読む

「車旅日記」2004年秋 番外編(京都で過ごす日)-四条大宮駅、嵯峨駅前駅、嵯峨嵐山駅、京福嵐山駅、阪急嵐山駅、京都駅 【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】

車旅日記番外編2004年11月23日・・・四条大宮駅、嵯峨駅前駅、嵯峨嵐山駅、京福嵐山駅、阪急嵐山駅

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 3日目(肥前鹿島-門司港)その2‐諫早、古部、島原港、島原船津、島原(島原鉄道) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月15日・・・諫早駅、古部駅、島原港駅、島原船津駅、島原駅(島原鉄道)

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その3 ‐新金谷、千頭、アプトいちしろ、長島ダム(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・新金谷駅、千頭駅、アプトいちしろ駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その2 ‐静岡、金谷、新金谷、代官町、日切、合格、門出(東海道本線/大井川鐡道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・静岡駅、金谷駅、新金谷駅、代官町駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その1 ‐金町、東京、三島(常磐線/東海道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・金町駅/東京駅/三島駅(常磐線/東

「鉄旅日記」2022年弥生vol.1 最終日(熱海-東京)その6 ‐向河原、津田山、久地、宿河原、中野島、稲城長沼、府中本町(南武線) 【金沢シーサイドライン、根岸線、湘南モノレール、横須賀線、大雄山線、相模線、鶴見線etc.駅旅人本領発揮の旅でございます。】

鉄旅日記2022年3月6日・・・向河原駅、津田山駅、久地駅、宿河原駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.1 最終日(熱海-東京)その5 ‐川崎新町、八丁畷、矢向、平間(浜川崎支線/南武線)/ガス橋 【金沢シーサイドライン、根岸線、湘南モノレール、横須賀線、大雄山線、相模線、鶴見線etc.駅旅人本領発揮の旅でございます。】

鉄旅日記2022年3月6日・・・川崎新町駅、八丁畷駅、矢向駅、平間駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑