*

「鉄旅日記」2020年如月 初日(東京-大船渡)その3‐多賀城、高城町、石巻、鹿又(仙石線/石巻線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年2月22日・・・多賀城駅、高城町駅、石巻駅、鹿又駅(仙石線/石巻線)

12:44 多賀城(たがじょう)駅(仙石線 宮城県)
かつての政庁跡は東北本線の国府多賀城駅近くにある。

以前に国府多賀城駅に降りた際に、駅前の地図で見て初めて知った。
神社や池があり、敷地は公園化しているようだ。

国府多賀城駅は東北本線の駅でありながら歴史は新しく、開業は2001年。
多賀城駅の方が当然のように古い。

多賀城駅にはNewDaysもあれば、駅前食堂もある。
こじんまりとしているが、素敵な駅だった。


通りに沿って砂押川が流れている。
水辺では水鳥が並んで羽を休めている。


その姿をスマホに写したとたん、5羽を除いて飛び立ち、旋回の末に元にいた場所に戻ってきた。
習性と本能について考えさせられもしたが、何か崇高なものを見たような気持ちにさせられた。

あの群鳥の中にオレがいたとしたら、飛び立たなかった5羽の中にいただろう。

なぜか何らかの情報がオレにはいつも遅れて伝わるのと、生来の図太さがそうした感想を生んだ。

ちなみに遅れて伝わった情報が大層なものであったためしはない。

13:08 高城町(たかぎまち)駅(仙石線/仙石東北ライン 宮城県)
行き違い3分の停車。

仙石東北ラインとの接続駅だが、構内踏切のある小さな駅だ。
以前にもこうした列車の行き違いの際に1度降りている。


高城町を出て、手樽、陸前富山、陸前大塚、東名。
車窓には海が見えている。

次は野蒜。
あの9年前の津波のことをどうしても想う。
松島湾と鳴瀬川をつなぐ水路に沿った当時の野蒜駅は、波にさらわれてしまった。

高台に移転再生した当初の野蒜駅にも降りたことがある。
駅長さんが笑顔で迎えてくれた。

当時は何もなかった駅前には小さな町ができていた。

野蒜駅を出ると、海岸線まで広大な荒れ地が広がる。
吉田川、鳴瀬川を渡る。




これが津波の跡なのだと、また思いを新たにする。

13:49 石巻(いしのまき)駅(石巻線/仙石線 宮城県)
石巻線への乗り換え時間は3分。
きゃぴきゃぴと話す4人の少女を追うように構内を移動する。

駅から見えた街に、また慕情が湧く。
でも今日は降りる時間がない。

行く手にこんもりとした山が幻のように立ちふさがった。
まるで神のように見えた。

麓に鳥居を見た。
鎮守の神様がいる。

次の駅名は曽波神。
由来を知りたくなる。

いずれ曽波神駅に降りることを組み込んだ旅を計画するだろう。

14:03 鹿又(かのまた)駅(石巻線 宮城県)
行き違い5分の停車。
10年以上前にも行き違いで降りたことがある。

駅舎は変わっていた。
駅前はおそらく変わっていないだろう。
特に印象的なものは見当たらない。



こうして普段暮らす東京から離れた石巻線沿線で、新旧の駅の顔を見るのもまた縁。

日本全国に似たような縁をいくつも持ち、さらに増え続けている。
人生が豊かになっていくのを感じている。

関連記事

「鉄旅日記」2016年夏 4日目(富良野-大館)その2-南千歳、苫小牧、登別、東室蘭、北舟岡、伊達紋別、長万部、森、新函館北斗、大館(千歳線/室蘭本線/函館本線/北海道新幹線/奥羽本線) 【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】

鉄旅日記2016年8月13日・・・南千歳駅、苫小牧駅、登別駅、東室蘭駅、北舟岡駅、伊達紋別駅、長万部

記事を読む

「鉄旅日記」2018年弥生【秩父へ。西武線とのお別れでございます。】-練馬区役所、芦ヶ久保、西武秩父、御花畑、秩父、入間市(西武秩父線/秩父鉄道/西武池袋線)

鉄旅日記2018年3月24日・・・芦ヶ久保駅、西武秩父駅、御花畑駅、秩父駅、入間市駅(西武秩父線/秩

記事を読む

「車旅日記」2003年晩秋・番外編【京都にて】-京都御所、宇治川公園、京都駅

車旅日記2003年11月25日・・・京都御所、宇治川公園、京都駅 2003・11・25 10:57

記事を読む

「鉄旅日記」2005年初冬 その1-松戸、我孫子、成田、銚子(常磐線/成田線/銚子電鉄) 【鉄旅に目覚め、銚子へと向かったのでございます。】

鉄旅日記2005年12月10日・・・松戸駅、我孫子駅、成田駅、銚子駅(常磐線/成田線/銚子電鉄)

記事を読む

「車旅日記」1997年夏 初日(東京-三国峠-新潟)-町田、東福生駅、山田うどん、前橋市田口町、月夜野道路情報ターミナル、奥平温泉遊神館、越後湯沢駅、堀之内パーキング、道の駅豊栄 【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】

車旅日記1997年8月13日 1997・8・13 10:30 東京町田 出発が遅れている。 急ぐべ

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋 2日目(砺波-武生)その4‐七尾、金丸、宝達、宇野気、本津幡(七尾線) 【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】

鉄旅日記2020年11月22日・・・七尾駅、金丸駅、宝達駅、宇野気駅、本津幡駅(七尾線) 1

記事を読む

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その1 ‐松戸、神立、友部、水戸、いわき(常磐線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日・・・松戸駅、神立駅、友部駅、水戸駅、いわき駅(常磐線) 2022

記事を読む

「鉄旅日記」2014年冬 最終日(桐生-東京)-間藤、足尾、通洞、神戸、水沼、大間々、相老、桐生、西桐生、新里、膳、大胡、江木、中央前橋、治良門橋、三枚橋、太田(わたらせ渓谷鐵道/上毛電鉄/東武伊勢崎線) 【フリー切符で行く、両毛ローカル旅】

鉄旅日記2014年12月29日・・・間藤駅、足尾駅、通洞駅、神戸駅、水沼駅、大間々駅、相老駅、桐生駅

記事を読む

「鉄旅日記」2020年卯月 最終日(新津-東京)その3‐小野新町、要田、いわき(磐越東線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】

鉄旅日記2020年4月5日・・・小野新町駅、要田駅、いわき駅(磐越東線) 12:33 小野新町(お

記事を読む

「鉄旅日記」2019年如月 初日(東京-安中)その2-伊豆急下田、伊豆高原、橋本、八王子、東福生、福生、拝島(伊豆急行線/横浜線/八高線/青梅線) 【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】

鉄旅日記2019年2月9日・・・伊豆急下田駅、伊豆高原駅、橋本駅、八王子駅、東福生駅、福生駅、拝島駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その3 ‐川部、五所川原、木造(五能線)/神武食堂 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・川部駅、五所川原駅、木造駅(五能線)

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その2 ‐東大館、大館、弘前(花輪線/奥羽本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・東大館駅、大館駅、弘前駅(花輪線/奥

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その1 ‐湯瀬温泉、鹿角花輪、十和田南(花輪線)/和心の宿姫の湯 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・湯瀬温泉駅、鹿角花輪駅、十和田南駅(

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(I

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その2 ‐竜田、原ノ町、鹿島、仙台、小牛田、一ノ関(常磐線/東北本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日・・・竜田駅、原ノ町駅、鹿島駅、仙台駅、小

→もっと見る

    PAGE TOP ↑