「鉄旅日記」2020年如月 初日(東京-大船渡)その2‐新白河、郡山、福島、仙台(東北本線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】
鉄旅日記2020年2月22日・・・新白河駅、郡山駅、福島駅、仙台駅(東北本線)
8:20 新白河(しんしらかわ)駅(東北・北海道新幹線/東北本線 福島県)
徐々に上がっている。
それは分かる。
豊原~白坂間の野岩国境には、愛してやまない鉄橋から見渡す風景がある。
ボックス席で構え、写す。
新白河手前で左手に池を見る。
水辺にはいつも心引かれる。
郡山行への乗り継ぎ時間は4分。
戊辰戦争の激戦地でもある白河城は平城。
遮るものを持たず、その姿を晒している。
東北諸藩の思惑が一致して、新政府軍に対して白河の関から徐々に出血を強いながら寒冷な奥地へと引きずり込み、冬の到来を待って決戦を挑めていたらと不意に思う。
ナポレオンやヒトラーを没落へと導いたロシアの戦術はそうだった。
それほどに白河から先、みちのくは深い。
駅で見かけた美人の車掌さんのアナウンスが時折入る。
低い声音が耳や脳に心地いい。
9:25 郡山(こおりやま)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/磐越東線/磐越西線/水郡線 福島県)
須賀川~安積永盛間の踏切故障で8分の遅延。
郡山駅の美味い駅そばを食べる時間が失われてしまった。
福島の放射線量は旧に復して、今や東京と変わらない水準だという。
この春には常磐線の不通区間が9年振りに復旧して、オレの町から仙台が近くなる。
常磐線沿線に暮らしていることを時にこうして思い起こす。
郡山行きの列車はそのまま福島行きとなったが、乗客はかなり入れ替わったようだ。
でも美人車掌さんの声は今も聞こえている。
杉田に差し掛かり、かつて富士山が現れたかと仰天させられた山々を眺める。
山頂に雪は残り、そこだけが光を受けて黄金色をしていた。
10:44 福島(ふくしま)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/奥羽本線/阿武隈急行/福島交通飯坂線 福島県)
仙台行への乗り継ぎ時間は29分。
安達太良山から蔵王にかけての山並が神々しい。
仙台行が福島を発車して目で追っていたら、信夫山と重なった。
夏にも通るだろう。
美しい福島を覚えていたい。
仙台へと、駅に着くたびに乗客は増えていく。
藤田の手前で振り返ると福島盆地が見えた。
みちのくも今日は曇りか。
藤田を過ぎると、より福島盆地の絶景が現れた。
また少し眠ろう。
12:06 仙台(せんだい)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/仙山線/仙石線/仙台市地下鉄南北線/仙台市地下鉄東西線 宮城県)
目を覚ますと名取。
車内は一杯で、立ち客はオレの膝近くまで迫っていた。
仙台で人波に揉まれるのはいつものこと。
仙台駅近辺の車窓風景に覚えがないのはそのためだ。
仙石線地下ホームへ。
ホームにできている列に、仙台の繁華さを想う。
1月はあおば通駅に向かった。
今日はあおば通からの列車を待った。
列に比して、あおば通からの先客は少なく、ゆったりとした車内。
仙台から3駅目、陸前原ノ町を過ぎると地上に出た。
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