*

「鉄旅日記」2013年夏【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】4日目(隼人-岩国)その1-隼人、鹿児島、鹿児島中央、上伊集院、薩摩松元、川内、出水、新水俣、新八代(日豊本線、鹿児島本線、肥薩おれんじ鉄道)

公開日: : 最終更新日:2023/06/24 旅話, 旅話 2013年

鉄旅日記2013年8月13日その1・・・隼人駅、鹿児島駅、鹿児島中央駅、上伊集院駅、薩摩松元駅、川内駅、出水駅、新水俣駅、新八代駅(日豊本線、鹿児島本線、肥薩おれんじ鉄道)
2013・8・13 5:04 隼人(はやと)駅(日豊本線/肥薩線 鹿児島県)
昨夜、楽しみにしていた「まんさくラーメン」は閉まっていた。
過去2度、車で駅前を通った際に胃袋を満たしてくれたとても美味しいラーメン屋さんだった。
地方の町だから、あるいは閉店時間は早いかもしれないと思い、竹で覆われた涼し気な隼人駅を愛でる前に見に行ったのだけれど。

その結果、駅前の「Aco-op」で九州の魚で埋め尽くされた刺身盛りを購入した。
とても美味しかったけど、ひとりには多すぎた。

今朝こうして暗いうちに隼人を離れていく。
線路と並行した駅前通りが一本あるだけの賑やかさには欠ける町で、隼人塚、鹿児島神宮が近くの名所として挙げられる。

隼人塚は列車から見える。
鹿児島神宮は、西郷さん所縁の地を謳っている。

鹿児島(かごしま)駅(鹿児島本線/日豊本線 鹿児島県)にて

鹿児島市内


6:35 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅(九州新幹線/鹿児島本線/日豊本線/指宿枕崎線 鹿児島県)
車内から見える錦江湾と桜島。
平行する10号国道でも変わらずはっきりと見える。
特に竜ケ水あたりからの眺めはとても見事で、タメ息が出るほどだ。

でも今日は残念だ。
錦江湾は靄リ、桜島の姿はおぼろ気だった。
今日もよく晴れてとても暑いのだけれど。

鹿児島駅から広い街中を歩く。
要した時間は53分。
山形屋百貨店の偉容と路面電車がシンクロする様に惚れ惚れとする。

鹿児島に実家を持つ友人の話だと、週末に家族で山形屋に買い物に買い物に出かけて食事をするのが何よりの楽しみだったという。
オレにもそんな過去がある。
オレの場合は東京都町田市の小田急百貨店だが。

マイアミ通りからドルフィンパークへ。
そして大汗をかきながら、まだ完成を見ない工事中の鹿児島中央駅へ。
市内の至るところに幕末維新の偉人たちが銅像となって蘇っていた。

明治維新と世界王座交代劇の街、鹿児島。
ジャイアント馬場は昭和49年師走にこの街でジャック・ブリスコを破り、当時「世界最強の男」として称されたNWA世界王者になっている。

6:53 上伊集院(かみいじゅういん)駅(鹿児島本線 鹿児島県)
洋館風のイカした駅だ。

市内を出るとすぐに山間に入る。
住宅地ができつつあるが、まだ鬱蒼とした木立に囲まれている。

鹿児島中央から2駅。
本格的で美味しそうなパンを駅横のコンビニで購入する。

7:15 薩摩松元(さつままつもと)駅(鹿児島本線 鹿児島県)
傾斜地に建設された駅。
ホームは駅の入口から薄暗い階段を上ったところにある。

地元民の請願によって全額地元負担で駅の建設が実現したという経緯が入口に記されている。

高台にあるホームから素朴な九州の里山風景が見渡せる。

9:19 川内(せんだい)駅(九州新幹線/鹿児島本線/肥薩おれんじ鉄道 鹿児島県)
川内から先、八代までの県境をまたぐ区間は、九州新幹線開通により鹿児島本線から切り離されて、第三セクター「肥薩おれんじ鉄道」となり、乗り換えが必要になる。

乗り換え時間は5分。
青春18きっぷを見せると乗り降り自由のお得なフリー切符が購入できるが、窓口に列ができている。
駅員の段取りが悪く、乗り遅れてしまった。
オレに向かって発車した列車を止めてくれなどと言う。
さらに受け取った釣り銭が1,000円足りなかった。
結局取り戻したが、著しく気分を害する。

計画は立て直され、清潔な便所にはいけたし、思いがけず街も歩けた。
土産も買えた。
ビールも飲んだ。
もう大丈夫。

鹿児島から九州の玄関口の門司へと至る3号国道。
川内市内は、川内川の手前までがアーケード街になっている。

昨日吉松で再会した川内川はここで東シナ海に出る。
大河だ。

3号国道に並行して歓楽街がある。
日本一の大綱引きがあるそうだが、そうなると去年の夏に降りた秋田の刈和野の立場はどうなるのか。
かの地でも日本一の大綱引きを謳っている。

8年前に川内に寄った時は九州新幹線開業当初だったこともあって駅は大賑わいだった。
中には新幹線の姿を直に見るのは初めてだという素朴な薩摩人もいたことだろう。

その騒ぎはもはや落ち着き、一地方都市の姿に戻っていた。


10:30 出水(いずみ)駅(九州新幹線/肥薩おれんじ鉄道 鹿児島県)
10数分の停車。
白鳥の飛来地として知られた街だという。

以前に立ち寄った際にも見た古めかしい旧国鉄駅舎は健在だった。
使われている様子は見られない。

反対側の新幹線口を覗くことをためらい、そのままホームへと戻る階段を下った。
駅前には何もなく、街の全貌を掴むことはできない。

出水は知人の奥さんの出身地でもある。
街の明かりが見える高台で、ホタルが乱飛する様を見て仰天したと、いつか彼から聞かされた。

11:02 新水俣(しんみなまた)駅(九州新幹線/肥薩おれんじ鉄道 熊本県)
2分の停車。

3号国道沿いの新駅だ。
9年前に通ったよ。

ここには街も何もない。
肥薩おれんじ鉄道の駅舎もない。

ひとつ手前が水俣。
水俣病の話は今も続いていて、街のイメージを落としてはいるが、機会があれば降りてみたい街ではある。

12:13 新八代(しんやつしろ)駅(九州新幹線/鹿児島本線 熊本県)
八代の工場の煙突からもうもうと白煙が上がっている。

途中の上田浦あたりを日本の地中海と呼ぶらしい。
八代海の先に天草諸島が見える絶景地だ。

必死になって線路を追い、駅を探した8年前。
車窓から食い入るように眺め、あの日に車を止めた場所を特定できた。
海に面したお寺の石段下。
横溝正史の小説に出てきそうな風情漂う場所だが、2月の太陽に照らされてあの日はとても暖かく、お年寄りの話す熊本弁が新鮮だった。

今回はあっという間に通り過ぎた。
再訪の思いがもたげてくる。

ここ新八代駅は最近まで空地だったところだろう。
周囲はとても静かで何もなかったよ。
ここで鹿児島本線に乗り換える。

関連記事

「車旅日記」1998年夏【伊那、木曽から志賀高原へ。気乗りのしない旅で選んだ行き先は、初夏の信濃路でございました。】初日(東京-伊那-木曽)-東京町田、相模湖駅、鳥沢駅、道の駅甲斐大和、勝沼、長坂、伊那市駅、道の駅日義 木曽駒高原

車旅日記1998年7月18日 1998・7・18 12:48 東京町田 久しぶりに空がよく晴れて

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】3日目(南宮崎-隼人)その2-宮崎、清武、田野、山之口、西都城、餅原、都城、京町温泉、えびの、吉松(日豊本線、吉都線)

鉄旅日記2013年8月12日その2・・・宮崎駅、清武駅、田野駅、山之口駅、西都城駅、餅原駅、都城駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、甲斐駿河途中下車旅】その2-源道寺、入山瀬、下部温泉、塩之沢、甲斐常葉、市川大門、甲府、新府、穴山、東山梨、東所沢(身延線、中央本線、武蔵野線))

鉄旅日記2013年3月3日その2・・・源道寺駅、入山瀬駅、下部温泉駅、塩之沢駅、甲斐常葉駅、市川大門

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】最終日(釜石-東京)その3‐一ノ関、小牛田、仙台、福島、郡山(東北本線)

鉄旅日記2020年2月24日・・・一ノ関駅、小牛田駅、仙台駅、福島駅、郡山駅(東北本線) 11:4

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初秋【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】2日目(羽咋-福井)その2-松任、小松、あわら湯のまち、三国港、福大前西福井、田原町、福井(北陸本線/えちぜん鉄道三国芦原線/福井鉄道福武線)

鉄旅日記2008年9月14日・・・松任駅、小松駅、あわら湯のまち駅、三国港駅、福大前西福井駅、田原町

記事を読む

「鉄旅日記」2018年秋【「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】初日(東京-岳南江尾-豊橋-三河田原-岡崎-尾張瀬戸-勝川-枇杷島-桑名)その2-吉原、岳南江尾、本吉原、吉原本町、吉原、富士川、新蒲原、西焼津、新豊橋、三河田原(岳南電車岳南線/東海道本線/豊橋鉄道渥美線)

鉄旅日記2018年9月15日・・・吉原駅、岳南江尾駅、本吉原駅、吉原本町駅、富士川駅、新蒲原駅、西焼

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初夏【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】最終日(松阪-東京)-松阪、鳥羽、伊勢市、宇治山田、亀山、名古屋、豊橋、浜松、熱海(近鉄山田線/参宮線/紀勢本線/関西本線/東海道本線)

鉄旅日記2008年7月21日・・・松阪駅、鳥羽駅、伊勢市駅、宇治山田駅、亀山駅、名古屋駅、豊橋駅、浜

記事を読む

「鉄旅日記」2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その1-市川塩浜、五井、上総牛久、馬立、上総鶴舞、里見(京葉線/外房線/小湊鉄道)

鉄旅日記2018年9月23日・・・市川塩浜駅、五井駅、上総牛久駅、馬立駅、上総鶴舞駅、里見駅(京葉線

記事を読む

「鉄旅日記」2003年冬【ご縁と別れがあり、34歳の誕生日を北九州で迎えた日の記憶でございます。】初日(宇部-飯塚-博多)その2-博多の夜

鉄旅日記2003年2月15日 2003・2・15 サンシティ博多フレックス21 507号 とうと

記事を読む

「鉄旅日記」2012年春【青春18きっぷで、相模・駿河・甲斐途中下車旅】その2-富士宮、身延、鰍沢口、市川大門、南甲府、石和温泉、山梨市、塩山、甲斐大和、四方津、梁川、上野原、国分寺、武蔵境(身延線、中央本線)

鉄旅日記2012年3月20日その2・・・富士宮駅、身延駅、鰍沢口駅、市川大門駅、南甲府駅、石和温泉駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その5‐飛騨金山、下呂、禅昌寺、飛騨萩原、上呂(高山本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・飛騨金山駅、下呂駅、禅昌寺駅、飛騨萩

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その4‐多治見、坂祝、美濃太田(太多線/高山本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・多治見駅、坂祝駅、美濃太田駅(太多線

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その3‐上諏訪、塩尻、洗馬、中津川(中央本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・上諏訪駅、塩尻駅、洗馬駅、中津川駅(

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その2‐甲府、日野春、長坂、青柳(中央本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・甲府駅、日野春駅、長坂駅、青柳駅(中

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その1‐金町、東京、高尾、藤野(常磐線/中央本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・金町駅、東京駅、高尾駅、藤野駅(常磐

→もっと見る

    PAGE TOP ↑