「鉄旅日記」2019年長月【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】初日(東京-盛岡)その3-盛岡、上米内、区界(東北本線/山田線)
鉄旅日記2019年9月21日・・・盛岡駅、上米内駅、区界駅(東北本線/山田線)
17:39 盛岡(もりおか)駅(東北・北海道新幹線/秋田新幹線/東北本線/田沢湖線/山田線/花輪線/IGRいわて銀河鉄道 岩手県)
平泉を過ぎて北上川を車窓から眺めると力尽きたかのように眠った。
列車に揺られているといくらでも眠れるが、夜になると案外眠れないものだ。
岩手山がよく見える。
昨日始まったラグビーワールドカップは釜石でも行われる。
大男たちの祭典を駅では盛り上げていた。
これから山田線へ。
道理などなく、どうしても降りたい駅がある。
18:07 上米内(かみよない)駅(山田線 岩手県)
行き違い4分の停車。
イーハトーブは東京より東に位置している。
日没は多少遅いと踏んでいたが、ほぼ変わらずあたりは真っ暗だ。
盛岡ではそこそこいた乗客も2駅目には7割方降りてしまって、この先で増えることはあるのだろうか。
駅前で商売をされているお宅が店先で賑やかに食事をしていた。
懐かしく暖かい風景に気持ちが和む。
東京から恋人が便りをくれるが、オレはこうしてひとり。
そんな旅好きの男が目指したいと思う場所に向かっている。
19:32 区界(くざかい)駅(山田線 岩手県)
兜明神岳の麓、区界峠。
宮古から物資を運ぶ馬方や旅人は、盛岡入りの前夜をここで労ったとある。
さらに峠の茶屋の逸話も記されたポスターが壁に貼ってある。
106号国道を行き交う車の速度は速く、凄まじい音として聞こえてくる。
ただし車が絶えると静寂の後かすかに秋の虫の声がする。
駅を下ってすぐのところに道の駅「区界高原」がある。
気温は13度と表示されていた。
ひとつ手前の上米内から30分。
上米内の次の駅が区界だった。
道の駅で見た地図にはその間に2つの駅が記されていた。
いつ廃駅になったのか。
オレの頭でも上米内の次が区界ではなかった。
上り3本、下り2本。
この駅に止まる列車は日々それしかない。
かつて使われていたホームは朽ちて、その間にいくつもの線路が敷かれていたことが窺える空間がある。
酔いも手伝ったのだろうが、慎重に線路に下りてみた。
闇の中に現在と過去を見た。
未来は見えなかった。
もう少し星が見えてもよさそうだが、仕方がない。
両の掌を天にかざしてみた。
神々が宝物のようなものをいくつも乗せてくれたような感覚があって、計り知れない幸福感を味わっていた。
19:48発盛岡行き。
10分ほど経った頃、警笛を発した後に1両の車両は停車した。
鹿と衝突したようだ。
衝撃が伝わることはなく、車両は停車したままだ。
トンネル内ではないが、インターネットは通じていない。
13分後に運転を再開した。
21:51 大正館3号室
いくぶん肌寒い盛岡の街。
でもこの部屋の窓は開けてある。
これでいい。
盛岡市民が行き交う音がする。
駅から北上川に架かる不来方橋に向かう。
ホテルの他はひとつの商店もなく、広い道を行く車もまばらだった。
旅館はすぐに見つかり繁華街に向けて歩く。
映画館前の狭い広場で夕涼みのような光景が見られ、アーケード街の人出は多かったが、音を覚えていない。
駅も街もとても静かだった。
コンビニで買った盛岡名物冷麺。
とても美味かった。
次はきちんとした店に入ろうと思う。
【Facebookへの投稿より】
旅に出ております。
昨夜、道理も何もなくJR山田線の区界駅に降り立ち、「ひとりぼっちの世界」で70分ほど物思いに耽りました。
宿は盛岡にとっておりました。
北上川は美しく、曇天ではありましたが、岩手山も顔を出してくれました。
現在、三陸へと向かっております。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】初日(東京-五所川原)その1‐金町、北千住、上野、宇都宮、黒磯、新白河(常磐線/東北本線)
鉄旅日記2019年11月2日・・・金町駅、北千住駅、上野駅、宇都宮駅、黒磯駅、新白河駅(常磐線/東北
-
-
「鉄旅日記」2018年卯月【ときわ路パスでめぐる常陸旅でございます。】その2-阿字ヶ浦、那珂湊、勝田、大津港、日立、常陸多賀(ひたちなか海浜鉄道湊線/常磐線)
鉄旅日記2018年4月25日・・・阿字ヶ浦駅、那珂湊駅、勝田駅、大津港駅、日立駅、常陸多賀駅(ひたち
-
-
「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】最終日(三次-東京)その2‐万能倉、神辺、井原、吉備真備(福塩線/井原鉄道)
鉄旅日記2020年7月26日・・・万能倉駅、神辺駅、井原駅、吉備真備駅(福塩線/井原鉄道)
-
-
「鉄旅日記」2019年如月【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】最終日(安中-東京)その2-屋代、坂城、小諸、三岡、中込、羽黒下、松原湖(しなの鉄道/小海線)
車旅日記2019年2月10日・・・屋代駅、坂城駅、小諸駅、三岡駅、中込駅、羽黒下駅、松原湖駅(しなの
-
-
2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その3-安房鴨川、江見、君津、千葉、西船橋(内房線/総武本線)
鉄旅日記2018年9月23日・・・安房鴨川駅、江見駅、君津駅、千葉駅、西船橋駅(外房線/内房線/総武
-
-
「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】最終日(新津-東京)その1‐新津、馬下、津川、喜多方(磐越西線)
鉄旅日記2020年4月5日・・・新津駅、馬下駅、津川駅、喜多方駅(磐越西線) 2020・4・5 5:
-
-
「鉄旅日記」2018年弥生【青春18きっぷを握り、目指したのはまたしても会津。練馬から旅立つ最後の旅でございます。】最終日(会津若松-新潟-吉田-三条-東京)その3-燕三条、北三条、三条、長岡、水上、高崎(弥彦線/信越本線/上越線)
鉄旅日記2018年3月4日・・・燕三条駅、北三条駅、三条駅、長岡駅、水上駅、高崎駅(弥彦線/信越本線
-
-
「車旅日記」2003年晩秋【紀伊半島に焦がれる日々。南海道を往くのは2度目でございます。】3日目(伊勢志摩-吉野-奈良-京都)走行距離239㎞ -大王崎、御座港、鵜方駅、飯高駅、天誅組終焉之地、吉野駅、吉野神宮駅、吉野口駅、京都ホーユウコンフォルト二条城
車旅日記2003年11月24日・・・大王崎、御座港、鵜方駅、飯高駅、天誅組終焉之地、吉野駅、吉野神宮
-
-
「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】2日目-友人夫婦と過ごした一日
車旅日記1996年5月4日 1996年5月4日の記憶 一夜明けた。 友人夫婦はそこでしっか
-
-
「鉄旅日記」2005年初冬【鉄旅に目覚め、銚子へと向かったのでございます。】その2-外川、犬吠、本銚子、観音、仲ノ町、銚子、千葉(銚子電鉄/総武本線)
鉄旅日記2005年12月10日・・・外川駅、犬吠駅、本銚子駅、観音駅、仲ノ町駅、銚子駅、千葉駅(銚子