「鉄旅日記」2013年夏 初日(東京-徳山)穂積、姫路、英賀保、金光、福山、天神川、徳山(東海道本線、山陽本線) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】
鉄旅日記2013年8月10日・・・穂積駅、姫路駅、英賀保駅、金光駅、福山駅、天神川駅、徳山駅(東海道本線、山陽本線)
2013・8・10 11:55 穂積(ほづみ)駅(東海道本線 岐阜県)
東京駅5:20発沼津行きの始発列車に乗り、静岡、浜松、豊橋で乗り継ぐ。
沼津から立ちっ放しで4時間にわたる苦行。
夏休み初日、オレも含めて東京からの連中は東海道沿線に前代未聞の混雑を巻き起こしたようだ。
「なんでこんなに混んでいるのか!」。
地元民の怨嗟の声をいくつか聞いた。
市橋屋が聳える穂積駅前に喫煙所はなく、線路が敷かれた高架からは何度も見てきた駅前風景だが、賑やかとも鄙びているとも言えず、長良川と揖斐川に挟まれたごくありふれた田舎町だった。
暑いし、4時間の苦行で疲れてビールを買ってしまったし、いつものように歩き回ることを止める理由があふれいて日陰を探してホームに上がったら、ごくささやかな商店街が見えた。
あそこはどこか涼しげだったよ。

15:26 姫路(ひめじ)駅(山陽新幹線/山陽本線/播但線/姫新線 兵庫県)
大垣で乗り継ぎ、米原で姫路行き新快速にさらに乗り継ぐ。
大垣米原間がまた苦行。
何度か屈伸運動をしないとしんどかった。
米原からは席を確保して、それからは夢の中。
愛すべき近畿の街並の記憶はない。
姫路城へと延びる駅前通りとバスの発着所に懐かしさを覚えた。
ここにも何度かいたことがある。
始発の線路も複数存在する姫路は出発の街。
暑さは東京で最悪の時と同程度のもので、街中が熱気にまとわりつかれている。


15:34 英賀保(あがほ)駅(山陽本線 兵庫県)
姫路の街中へと続く通り沿いに古い駅舎がある。
交通量は多いけど、通りにはところどころに空きがある。
人の数も少なくないが、ここは播州。
阪神の繁華さとは性質の違う賑やかさがある。
それを国柄と昔は言ったもんだが、今もその言葉は生きているのだろうか。
ともあれ暑熱にあぶられ、時に視界の先がおぼろになる。

17:48 金光(こんこう)駅(山陽本線 岡山県)
夕暮れの山陽本線の景色に目を見張り、幾度か眠りに落ちる。
あれは山陽道の橋だったか。
やけに高い場所に架かっていて、視界から一度消えた時は幻を見たのかと思った。
鄙びた山村に場違いのように架かるそれは、まるで天国へとつながっているかのような錯覚を呼び起こし、やがて潜り、消えた。
岡山で乗り継ぎ、少し過ぎたあたりでも目を開かれる風景に出会った。
ごく何気ないものだが、オレはいつもあんな場所で夕暮れを迎えたいんだってことを知ったよ。
ここは金光教が本部を構える町。
駅名が金色に輝いている。
小さな駅前だが本屋や小洒落たパン屋があり、清潔かつ文化的な印象を受ける。
駅構内には教団専用ホームが設けられているが、線路は剥がされ、正面改札とは反対側に位置する教団専用改札に至る通路も閉鎖されていた。
教団の詳細は知らない。
凪の瀬戸内にいるが、外はだいぶ涼しくなってきた。

18:24 福山(ふくやま)駅(山陽新幹線/山陽本線/福塩線 広島県)
しばらくの停車。
福山城、友人K、芦田川花火大会・・・。
かつての記憶がいくつか浮かんで、今日の福山の人波にまみれた。
大切な記憶だ。
しかし再びの地は、感傷だけで何ら新しいことを伴わない再訪を常に拒む。
街は生きている。
ましてや福山は大都会だ。
いつきても気持ちは昂ぶり、足も街へと向かうが、今回はそんな時間はとっていない。
気持ちを抑えてケータイに記憶されていた写真を更新し、この夏限定販売のビールを手にして列車に戻る。

20:25 天神川(てんじんがわ)駅(山陽本線/呉線 広島県)
ここはマツダスタジアムの最寄駅で、今夜は大盛り上りの巨人戦。
外野では只見の観客も出ていた。
駅は上下線ホームの間に車両基地を挟む構造で、オレが降りた下りホーム側に駅舎はなく、インターホンが有人改札の代わりをしていた。
大都会広島はひとつ先だ。
ホームの端から見る市内の夜景には背の高い建物が目立つが、案外ささやかな明かりだった。
多くの広島市民と同じ列車に乗り合わせている。
きっと被爆者の末裔も大勢いるのだろう。
8月にはそんなことを想う。
車窓から見える広島の明かりは五日市を過ぎても明るく、目を楽しませてくれる。

徳山(とくやま)駅(山陽新幹線/山陽本線/岩徳線 山口県)にて

23:31 ホテルクラウンヒルズ徳山
岩国で乗り継ぐ。
駅に着いた頃、街はもう眠っていた。
駅の立ち飲み屋に心を残して街へ出る。
ネオンを落としたこのホテルをなかなか探し出せず、結果的に街の半分を歩く羽目になった。
4年前は明かりに誘われてもう半分の方を歩いている。
でももう記憶も曖昧だ。
朝になったらあっちに行ってみようか。
徳山の夏宵は意外にも涼しい風が吹いていた。
そしてこの日、春夏連覇を目指す浦和学院が大味な試合の末に甲子園を去った。
独りの暮らしから解放されて3度目の夏。
今年もこうしている。
関連記事
-
-
「車旅日記」2000年春 初日(東京‐足利‐鬼怒川‐会津若松‐新潟豊栄)その1‐葛飾金町、幸手駅、古河駅、渡良瀬遊水地北エントランス、藤岡駅、佐野厄除け大師、足利駅 【一年のブランクを経て、旅再開。出発場所は東京町田から、下町葛飾へと変わっております。】
車旅日記2000年5月3日 2000・5・2 東京葛飾金町 前夜祭 旅に出る前夜。 これほどの胸の
-
-
「鉄旅日記」2015年春 初日その1(東京-宇治)-東福寺、祇園四条、伏見稲荷、稲荷、男山山上、八幡市、枚方市、私市、河内森、河内磐船、交野市(京阪本線/男山ケーブル/京阪交野線) 【ひらパーGo!Go!チケットで行く、京阪旅】
鉄旅日記2015年3月21日その1・・・東福寺駅、祇園四条駅、伏見稲荷駅、稲荷駅、男山山上駅、八幡市
-
-
「車旅日記」2005年冬 2日目(都城-人吉)走行距離284㎞ その2-伊集院駅、串木野駅、川内駅、薩摩高城駅、大隅横川駅、吉松駅、人吉駅前ホテル 【どこへ行こうか。まっさきに浮かんだのが、昨夏に旅した南九州でございました。】
車旅日記2005年2月12日・・・伊集院駅、串木野駅、川内駅、薩摩高城駅、大隅横川駅、吉松駅、人吉駅
-
-
「鉄旅日記」2020年文月 3日目(萩-三次)その2‐益田、三保三隅、浜田、波子(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】
鉄旅日記2020年7月25日・・・益田駅、三保三隅駅、浜田駅、波子駅(山陰本線) 10:03
-
-
「鉄旅日記」2019年霜月 初日(東京-五所川原)その1‐金町、北千住、上野、宇都宮、黒磯、新白河(常磐線/東北本線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】
鉄旅日記2019年11月2日・・・金町駅、北千住駅、上野駅、宇都宮駅、黒磯駅、新白河駅(常磐線/東北
-
-
「鉄旅日記」2014年夏 4日目(米子-呉)その1-米子、安来、来待、西出雲、弘南、温泉津、波子、浜田、石見川本(山陰本線/三江線) 【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】
鉄旅日記2014年8月16日その1・・・米子駅、安来駅、来待駅、西出雲駅、弘南駅、温泉津駅、波子駅、
-
-
「鉄旅日記」2019年弥生Part.3 初日(東京-多治見)その1-金町、三島、修善寺、蒲原、島田(常磐線/東海道本線/伊豆箱根鉄道駿豆線) 【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】
鉄旅日記2019年3月23日・・・金町駅、三島駅、修善寺駅、蒲原駅、島田駅(常磐線/東海道本線/伊豆
-
-
「鉄旅日記」2009年晩秋 初日(東京-倉敷)その1-東京、円町、園部、安栖里、山家、市島、柏原、谷川、西脇市、粟生(東海道新幹線/山陰本線/福知山線/加古川線) 【陰陽を行き来した3日間。この国の秋は美しゅうございました。】
鉄旅日記2009年11月21日・・・東京駅、円町駅、園部駅、安栖里駅、山家駅、市島駅、柏原駅、谷川駅
-
-
「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その1‐五所川原、津軽五所川原、津軽中里、鯵ヶ沢、東能代(津軽鉄道/五能線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】
鉄旅日記2019年11月3日・・・五所川原駅、津軽五所川原駅、津軽中里駅、鯵ヶ沢駅、東能代駅(津軽鉄
-
-
「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】3日目 金沢を後にして‐その3(R8→北陸道)小矢部、富山駅、有磯海SA
車旅日記1996年5月5日 22:15 8号国道‐小矢部 恋する女よ。 あれからオレはまだ走ってい
