「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その3‐黒石、弘前、津軽新城、青森(弘南鉄道弘南線/奥羽本線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】
鉄旅日記2019年11月3日・・・黒石駅、弘前駅、津軽新城駅、青森駅(弘南鉄道弘南線/奥羽本線)
14:38 黒石(くろいし)駅(弘南鉄道弘南線 青森県)
滞在14分で折り返す。
この駅は変わっていない。
13年振りの訪問になる。
前回は車だった。
歴史の街を謳う黒石。
旧い家並が重要文化財として保存されている通りがある。
かつてその通りを走ったのだろうか。
写真には既視感を持った。
1998年までは弘前から青森方面に2つ先の川部までをつなぐ黒石線が運行していた。
弘南鉄道の前身は国鉄という珍しい経歴を持つ線区だった。
車中岩木山がよく見える。
山頂に雲がかかっている。
あるいは明日は雨か。
田んぼアートも写真では見たことがある。
見事なものだ。
車中からは視認できないのが残念だが。
無造作ともいえるように林檎の木が植わり、実がなっている。
あるいはああした林檎の姿を見るのは人生で初めてのことになるかもしれない。
15:20 弘前(ひろさき)駅(奥羽本線/五能線/弘南鉄道弘南線 青森県)
岩木山の姿は最後まで見えていた。
弘南鉄道の旅もこれでおしまい。
津軽鉄道に弘南鉄道。
2つの私鉄が奮闘する青森県。
永久に続くことを願っている。
13年前に車で旅をした当時は、三沢から十和田市を結んでいた十和田観光電鉄も健在だったが、惜しくも2012年に廃線になっている。
その線路に沿って走ったんだよ。
十和田市駅では駅そばも食べている。
街は冷えて人々の装いはすっかり冬。
さすがにオレも寒さを覚える。
津軽ともこれでおわかれ。
青森行は15:30発。
やがて津軽三味線の音が聞こえてくる。
その音色が送り出してくれる。
その後にいつも寂しさが訪れる。
16:08 津軽新城(つがるしんじょう)駅(奥羽本線 青森県)
行き違い4分の停車。
昨夜もこうした停車時間があり、8年前にもあった。
岩木山はその巨大な姿を浪岡まで見せていた。
あるいはあの雲の塊の下もそうかもしれない。
8年振りに改札を抜けた駅は、かつての旧い姿のままで、夕焼けに染まり始めていた。
16:29 青森(あおもり)駅(奥羽本線/津軽線/青い森鉄道 青森県)
青い森鉄道への乗り換え時間は11分。
青森に帰ってきた。
昨日も今日も街に下りる時間はとっていない。
ひとつ手前の新青森からは笑い転げる女子高生を眺めていた。
隣からは津軽弁の会話も聞こえていた。
心和む車中だったよ。
跨線橋から港を眺めた。
そして壁に貼られた駅の歴史を見ていくうちに、現在の駅舎は年内に取り壊しになることを知った。
無闇に駅舎が変わることには反対だが、現在は改札前のスペースが狭い。
それが改善されるならそうするべきだ。
16:29発浅虫温泉行。
その先へは17:23発八戸行を待たねばならない。
ぼんやり駅で待つくらいなら、歩いてひとつでも多くの駅にいくさ。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2011年秋【再びみちのくひとり旅】初日(東京-長井)-保谷、宮内、柏崎、小島谷、内野、関屋、早通、豊栄、佐々木、坂町、小国、羽前小松、今泉、長井(西武池袋線/上越線/信越本線/越後線/白新線/米坂線/山形鉄道)
鉄旅日記2011年11月5日・・・保谷駅、宮内駅、柏崎駅、小島谷駅、内野駅、関屋駅、早通駅、豊栄駅、
-
-
「鉄旅日記」2006年初夏 初日-平塚、国府津、沼津、掛川、三河大塚、尾張一宮、岐阜(東海道本線/御殿場線) 【これが最後の車旅でございます。鈴鹿山脈を回るように、終着駅を探して走ったのでございます。】
鉄旅日記2006年7月15日・・・平塚駅、国府津駅、沼津駅、掛川駅、三河大塚駅、尾張一宮駅、岐阜駅(
-
-
「鉄旅日記」2009年秋 最終日(新庄-東京)その2-女川、渡波、松島海岸、本塩釜、仙台、駒ヶ嶺、原ノ町、桃内、いわき、石岡(石巻線/仙石線/常磐線) 【女川を目指した旅。ここには震災前の女川の姿が残されております。】
鉄旅日記2009年10月11日・・・女川駅、渡波駅、松島海岸駅、本塩釜駅、仙台駅、駒ヶ嶺駅、原ノ町駅
-
-
「鉄旅日記」2019年師走 初日(東京-酒田)その4‐矢島、前郷、金浦、酒田(由利高原鉄道鳥海山ろく線/羽越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】
鉄旅日記2019年12月7日・・・矢島駅、前郷駅、金浦駅、酒田駅(由利高原鉄道鳥海山ろく線/羽越本線
-
-
「車旅日記」1998年夏 2日目(木曽-野麦峠-信州新町-志賀高原湯田中)-道の駅日義 木曾駒高原、木曽福島駅、木曽福島タイムリー、開田村、野麦峠扇屋、奈川渡ダム、道の駅信州新町 【伊那、木曽から志賀高原へ。気乗りのしない旅で選んだ行き先は、初夏の信濃路でございました。】
車旅日記1998年7月19日 1998・7・19 6:28 19号国道‐日義 木曽駒高原(道の駅)
-
-
「鉄旅日記」2011夏【みちのくひとり旅】2日目(秋田-函館)-秋田、男鹿、追分、八郎潟、北金岡、大館、浪岡、新青森、青森、中沢、郷沢、蟹田、三厩、五稜郭、函館(男鹿線/奥羽本線/津軽線/津軽海峡線/江差線)
鉄旅日記2011年8月14日・・・秋田駅、男鹿駅、追分駅、八郎潟駅、北金岡駅、大館駅、浪岡駅、新青森
-
-
「鉄旅日記」2008年皐月 最終日(善通寺-東京)-善通寺、多度津、丸亀、坂出、岡山、京都、野洲、東京葛飾(土讃本線/予讃本線/本四備讃線/山陽本線/東海道本線) 【旅は京都から始まり、山陰から下関へ。そして四国へと渡ったのでございます。】
鉄旅日記2008年5月6日・・・善通寺駅、多度津駅、丸亀駅、坂出駅、岡山駅、京都駅、野洲駅(土讃本線
-
-
「鉄旅日記」2018年弥生-小手指、西所沢、西武遊園地、小川、東村山、西武園、西武遊園地、萩山、小平(池袋線/狭山線/山口線/多摩湖線/国分寺線/拝島線/西武園線/新宿線)【西武線を楽しむ日。いくつかのターミナル駅に降りてみたかったのでございます。】
鉄旅日記2018年3月17日・・・小手指駅、西所沢駅、西武遊園地駅、小川駅、東村山駅、西武園駅、西武
-
-
「鉄旅日記」2014年春 最終日(紀伊勝浦-東京)その1-紀伊勝浦、太地、湯川、那智、三輪崎、新宮、鵜殿(紀勢本線)/丹鶴城公園 【青春18きっぷで、紀伊半島へ】
鉄旅日記2014年3月9日その1・・・紀伊勝浦駅、太地駅、湯川駅、那智駅、三輪崎駅、新宮駅、鵜殿駅(
-
-
「鉄旅日記」2018年春 最終日(飯田-東京)その2-安曇沓掛、信濃常盤、細野、海ノ口、信濃大町、信濃松川、安曇追分、南松本(大糸線/篠ノ井線)【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】
鉄旅日記2018年4月8日・・・安曇沓掛駅、信濃常盤駅、細野駅、海ノ口駅、信濃大町駅、信濃松川駅、安