「鉄旅日記」2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その4-飯岡、東金、大網、蘇我、海浜幕張、船橋法典、市川大野、東松戸(総武本線/東金線/内房線/京葉線/武蔵野線)
鉄旅日記2018年9月22日・・・飯岡駅、東金駅、大網駅、蘇我駅、海浜幕張駅、船橋法典駅、市川大野駅、東松戸駅(総武本線/東金線/内房線/京葉線/武蔵野線)
16:12 飯岡(いいおか)駅(総武本線 千葉県)
行き違い3分の停車。
跨線橋を下りると改札口まで駈ける。
町があり、駅員さんのいる駅だった。
駆け上がり、駆け下りる。
飛び込んだ先には小さな女の子がかわいらしい声を上げていて、思わず笑いかける。
今も彼女の歌い声が聞こえてくる。
東日本大震災で被害を受けた旭。
総武本線から海辺は見えないけど、オレは忘れていないよ。
ここ一週間でイエメンに駐留する米軍の軍医と友達になった。
彼は54歳で5年前に奥さんと娘さんを不幸な自動車事故で亡くし、ひとり残った息子さんはアフリカで勉学に励んでいるという。
愛国心を持ち、平和を愛するタフな男だ。
そんな彼へのレターに苦心している。
16:57 東金(とうがね)駅(東金線 千葉県)
成東では1分の接続。
わずか3駅の東金線に乗り換える。
行き違い3分の停車。
2度目の東金。
前回は10年前にはなるだろう。
夕方を迎えた駅前の交通量は多く、以前より華やいで見えた。
17:09 大網(おおあみ)駅(内房線/東金線 千葉県)
4分の接続。
空は曇天が開かれ、漏れる日差しはまぶしい。
八の字に交差する大網駅の構造は好きだけど、接続時間は常に短く、長くいられた試しがない。
もっともここから大網海岸は遠く、酒は売っているが、駅前には何もない。
17:42 蘇我(そが)駅(内房線/外房線/京葉線 千葉県)
追憶の日々をたどるわけじゃないが、この駅に前回いたのは14、5年前になるだろう。
松本清張さんをはじめ、その日に読んでいた本まで覚えている。
カメラ機能を持たないケータイを握っていた。
あの頃より年はとったけど、今はより自分の人生を生きている。
あの日、外房線と内房線が分かれる様を確かに見たが、その光景を見渡せる跨線橋は駅から離れている。
歩いていったのだろう。
まったく記憶にないが。
駅前商店街の奥行きは深くないが、東西口とも駅を始点として広い道が真っ直ぐに延びている。
臨海地帯にまるで雲のような煙りが上がっている。
列車は動きだし、すっかり日の短くなった沿岸に時に東京湾が顔を出し、20代にはよく車で向かったポートタワーが見えた。
もうだいぶ古くなっただろうが、ライトアップされた姿は見事だった。
18:12 海浜幕張(かいひんまくはり)駅(京葉線 千葉県)
凄まじい人波に揉まれた。
駅前は立ち止まることにも苦労するし、券売機売場には入場規制の列が続き車内は満員。
メッセのイベントはここまでの破壊力を持つとは驚きだ。
マリンスタジアムでは千葉ロッテの福浦選手が通算2000本安打を達成したという。
大勢の人々が集まると、普段はネオンが空しく見える街もまた別の顔を持つことを知った。
ネオン、とてもきれいだったよ。
18:37 船橋法典(ふなばしほうてん)駅(武蔵野線 千葉県)
乗ったのは南船橋から武蔵野線に入る列車。
大勢が降りた。
その波が引くと改札口はとたんに静まり返る。
「法典の湯」という天然温泉が徒歩5分の場所にあると手書きのような看板が伝えている。
いくつものコンビニと駅前高架橋を行き来する車。
記憶に残るのはおそらくそんなところだが、駅の明かりはまぶしかった。
18:47 市川大野(いちかわおおの)駅(武蔵野線 千葉県)
高架駅に到着して、階段を下りて改札口に向かう。
線路と交差するように駅前道路が走り、コンビニとドラッグストアの明かりに照らされている。
信号を渡った先が商店街であることは間違いないが、多くは夜と同化していた。
スポーツ紙の見出しは安倍首相3選と大坂なおみ選手の活躍。
沿岸からやってくる列車の混雑はほぼ緩和したか、もしくは元々ここまでは及ばないのか。
19:01 東松戸(ひがしまつど)駅(武蔵野線/北総鉄道北総線 千葉県)
次の列車はまた混んでいる。
そして今日の旅はふたつ先の新松戸で乗り換えれば終わる。
ここは高架を走る北総線との接続駅で、広いロータリーを照らす数は少なく薄暗い印象を受ける。
この沿線じゃ西船橋の繁栄が濃く、下るに従いネオンの数は減っていく。
関連記事
-
「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】初日(東京-五所川原)その4‐青森、新青森、津軽新城、鶴ヶ坂、浪岡(奥羽本線)
鉄旅日記2019年11月2日・・・青森駅、新青森駅、津軽新城駅、鶴ヶ坂駅、浪岡駅(奥羽本線) 19:
-
「鉄旅日記」2019年師走【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】初日(東京-酒田)その3‐新潟、村上、羽後本荘(信越本線/白新線/羽越本線)
鉄旅日記2019年12月7日・・・新潟駅、村上駅、羽後本荘駅(信越本線/白新線/羽越本線) 11:4
-
「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】最終日(北上-東京)その3‐仙台、国見、愛子、山形(仙山線)
鉄旅日記2019年11月4日・・・仙台駅、国見駅、愛子駅、山形駅(仙山線) 14:39 仙台(せんだ
-
「鉄旅日記」2005年秋【軽井沢で挙式する身内を祝うために、初めて鉄道で旅をいたしました。ここから鉄旅が始まったのでございます。】初日(東京-名古屋)-根府川、島田、豊橋、岡崎、名古屋(東海道本線)
鉄旅日記2005年11月5日 2005・11・5 紀州鉄道名古屋栄ホテル908号室 根府川、熱海
-
「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その2‐甲府、日野春、長坂、青柳(中央本線)
鉄旅日記2020年3月20日・・・甲府駅、日野春駅、長坂駅、青柳駅(中央本線) 8:15 甲府(こう
-
「鉄旅日記」2020年睦月【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】最終日(鷹ノ巣-東京)その1‐鷹ノ巣、二ツ井、鷹巣、阿仁合(奥羽本線/秋田内陸縦貫鉄道)
鉄旅日記2023年1月13日・・・鷹ノ巣駅、二ツ井駅、鷹巣駅、阿仁合駅(奥羽本線/秋田内陸縦貫鉄道)
-
「鉄旅日記」2017年春【近鉄に乗る日々】2日目(新大宮-大阪難波)その2-生駒、鳥居前、宝山寺、生駒山上、布施、俊徳道、JR俊徳道、河内山本、信貴山口、高安山(生駒ケーブル/奈良線/大阪線/信貴線/西信貴ケーブル)
鉄旅日記2017年3月18日・・・生駒駅、鳥居前駅、宝山寺駅、生駒山上駅、布施駅、俊徳道駅、JR俊徳
-
「鉄旅日記」2006年如月【鉄道旅に目覚め、1泊2日で房総半島にまいりました。】最終日-安房勝山、君津、木更津、上総亀山、蘇我(内房線/久留里線/京葉線)
鉄旅日記2006年2月5日 寒い朝だった。 海上は穏やかで、対岸の横須賀の街は白く、工場の煙突が
-
「車旅日記」2005年冬【どこへ行こうか。まっさきに浮かんだのが、昨夏に旅した南九州でございました。】2日目(都城-鹿児島-川内-人吉)走行距離284㎞ その2-伊集院駅、串木野駅、川内駅、薩摩高城駅、大隅横川駅、吉松駅、人吉駅前ホテル
車旅日記2005年2月12日 14:11 伊集院駅(2月11日の熊本空港より385㎞) 桜島フェ
-
「車旅日記」2004年夏【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】3日目(宮崎-志布志-枕崎-鹿児島)走行距離382㎞その2-隼人駅、枕崎駅、開聞駅、指宿、鹿児島東急イン
車旅日記2004年8月13日 2004・8・13 14:15 隼人駅(8月11日の佐賀空港より79