*

「鉄旅日記」2009年秋【関東ぶらぶら旅その1-房総鄙の里へ】-東金、大網、大原、上総中野、上総牛久、五井(東金線/外房線/いすみ鐡道/小湊鉄道/内房線)

公開日: : 最終更新日:2024/05/09 旅話, 旅話 2009年

鉄旅日記2009年10月22日・・・東金駅、大網駅、大原駅、上総中野駅、上総牛久駅、五井駅(東金線/外房線/いすみ鐡道/小湊鉄道/内房線)
2009・10・22 12:51 東金(とうがね)駅(東金線 千葉県)
昨日思い立った旅。
千葉をたどる。

八鶴湖というのがある。
駅から0.3㎞地点という。

東金商店街はその途中にある。
理髪店以外にシャッターを開けている店はなく、古ぼけた旅館は人の気配を消していた。

公園通り口にはジャスコが構え、居酒屋チェーンが新たな町の顔になろうと画策している。

だだっ広いロータリーを利用する車はなく、人々は車道を悠然と横切る。

以前ここを通った際に、土砂崩れ防止措置がとられた丘を覚えていた。
丘の上は展望広場にでもなっているのだろう。
そんな町づくりに見える。

イスラム系の男が二人、改札を挟んで大きな声で別れを惜しんでいる。
地方都市ではありふれた光景なのかもしれない。

1時間に1本やってくる千葉行に乗るために人々が集まってきた。

千葉までは約40分。
鄙びた風景を見ながら、この町に着いた。

13:30 大網(おおあみ)駅(外房線/東金線 千葉県)
接続よくやってきた上総一ノ宮行をやり過ごして、ここで降りる。
仕事の電話をかける必要が生じた。
この駅での用は結局それだけで終わった。

もっとも、外房線と東金線のホームがV字に交わる構造を愛でる以外にとりたたてやることなどない。

九十九里浜はここからは遠い。

15:17 大原(おおはら)駅(外房線/いすみ鐡道 千葉県)
かつての沿道にいた男たちは「はだか祭」の参加者だったのだろう。
同じ季節だ。

鋭い目つきで睨まれ、ここは東京はおろか千葉市内でさえも遠いと評した。
房総の海もここからじゃ見えない。

FM横浜が流れる町のハート・ステーションで食事。
テレビ塔を眺めながら、何かの機会にこの広い店内が客で埋まる様を想像した。

都会は遠い。
そう感じさせる田舎町にいる。

養老渓谷に沿って、城下町大多喜を通り上総中野に至る旧国鉄木原線、いすみ鐡道に乗り込んでいる。

この平日に訪れた休日。
この鉄道に乗りにきた。

始発の乗客はオレを含めて4名。

16:54 上総中野(かずさなかの)駅(いすみ鐡道/小湊鉄道 千葉県)
大多喜では、車窓から本多平八郎が築いた城を見て、列車は鄙の里を進んだ。

山間の小さなターミナル駅にいる。
周辺の鄙びた様子は想定内だが、さっき着いたバスが運んだ者はなく、古ぼけた構内の線路は剥がされ、乗り継ぎの小湊鉄道は1時間やってこない。
駅舎は高校生たちに占拠された。

17時の時報が鳴った。
カラスの歌。
切ないメロディ。

暇つぶしに歩いていたら、さっきここで降りていった2人の少女に再会した。
一度家に戻って、自転車に乗って坂を下りてくるところに出くわしたんだ。

「こんにちは~」とかわいらしい挨拶を投げてくれたよ。
おや、またさっきの2人だ。
今度は柵の間からホームに上がってきた。

また1本、大原方面から列車はやってきた。
乗客のすべてが小学生。
みんなかわいらしい。

車両いっぱいにムーミンが描かれている。
うら寂しい終着駅に彩りが加わった。

17:59 上総牛久(かずさうしく)駅(小湊鉄道 千葉県)
大原から乗ってきて、大多喜を除けば少しは賑やかな町に着いた。

ここで6分の停車。
学生をはじめ、この沿線にしちゃ大勢の人を見た。

近くのお寺が鐘を突いた。
外に光が戻った。

18:49 五井(ごい)駅(内房線/小湊鉄道 千葉県)
臨海都市、市原の中心地で小湊鉄道は終点を迎える。
養老川もまたここ市原で東京湾に注ぐ。

五井の商圏は狭く、町を往く者は多くないが、歴史のある歓楽街を見た。

房総半島を回ってきた線路と合流している。
君津を出る快速電車に乗れば、新橋まで直通で行ける。

これから彼女に会いにいく。

八幡宿、浜野と過ぎたが、五井で見た明かりはなかった。

関連記事

「車旅日記」1998年夏【20代最後の旅でございます。青森港から北海道上陸を目指して北へ向かったのでございますが・・・。】4日目(遠野-釜石-気仙沼-鳴子温泉)-遠野徳田屋旅館、遠野駅、釜石駅、釜石大観音、道の駅高田松原、気仙沼港、南気仙沼駅、小梨駅、一ノ関駅、鳴子サンハイツ

車旅日記1998年8月15日 1998・8・15 8:00 遠野 徳田屋旅館 4日目。 宿で知

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】最終日 北陸より東京へ‐その3(R20)諏訪湖、韮崎、道の駅甲斐大和

車旅日記1996年5月6日 16:28 諏訪湖 松本市内を通過して塩尻峠を下りていく。 塩

記事を読む

「鉄旅日記」2015年春【名鉄電車2DAYフリーきっぷで行く、中京旅】最終日その2(岩倉-東京)-笠松、新羽島、岐阜羽島、羽島市役所前、西笠松、新木曽川、名鉄一宮、玉ノ井、萩原、日比野、弥富、近鉄弥富(名鉄本線/名鉄竹鼻線/名鉄羽島線/名鉄尾西線)

鉄旅日記2015年3月8日その2・・・笠松駅、新羽島駅、岐阜羽島駅、羽島市役所前駅、西笠松駅、新木曽

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その3‐上諏訪、塩尻、洗馬、中津川(中央本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・上諏訪駅、塩尻駅、洗馬駅、中津川駅(中央本線) 10:27 上諏訪

記事を読む

「鉄旅日記」2007年如月【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】2日目(天王寺-奈良)その2-なんば、上本町、鶴橋、桃谷、寺田町、天王寺、恵美須町、新今宮、奈良(南海電鉄南海線/関西本線)

鉄旅日記2007年2月11日・・・なんば駅、上本町駅、鶴橋駅、桃谷駅、寺田町駅、天王寺駅、恵美須町駅

記事を読む

「鉄旅日記」2015年春【浜名湖周辺で遊ぶ一日】その1-掛川、掛川市役所前、西掛川、天竜二俣、西気賀、寸座、浜名湖佐久米、三ケ日、新所原(天竜浜名湖鉄道)

鉄旅日記2015年3月28日その1・・・掛川駅、掛川市役所前駅、西掛川駅、天竜二俣駅、西気賀駅、寸座

記事を読む

「鉄旅日記」2018年神無月【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】最終日(松本-辰野-天竜峡-岡谷-東京)その2-伊那大島、駒ヶ根、伊那北、岡谷、下諏訪、茅野、山梨市(飯田線/中央本線)

鉄旅日記2018年10月8日・・・伊那大島駅、駒ヶ根駅、伊那北駅、岡谷駅、下諏訪駅、茅野駅、山梨市駅

記事を読む

「鉄旅日記」2006年如月【鉄道旅に目覚め、1泊2日で房総半島にまいりました。】初日-佐倉、成東、大網、上総一ノ宮、上総興津、安房鴨川、館山、安房勝山(常磐線/成田線/総武本線/東金線/外房線/内房線)

鉄旅日記2006年2月4日・・・佐倉駅、成東駅、大網駅、上総一ノ宮駅、上総興津駅、安房鴨川駅、館山駅

記事を読む

「車旅日記」2005年春【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】初日(松本-飯山-富山)走行距離317㎞ その1-新宿駅、松本駅、明科駅、聖高原駅、冠着駅、姨捨駅、篠ノ井駅、川中島駅、飯山駅

車旅日記2005年4月29日・・・新宿駅、松本駅、明科駅、聖高原駅、冠着駅、姨捨駅、篠ノ井駅、川中島

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】最終日(酒田-東京)その3‐押切、帯織、長岡(信越本線)

鉄旅日記2019年12月8日・・・押切駅、帯織駅、長岡駅(信越本線) 15:35 押切(おしきり)駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】最終日(門司港-東京)その3‐宇部、富海、福川、戸田(山陽本線)

鉄旅日記2020年8月16日・・・宇部駅、富海駅、福川駅、戸田駅(山

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】最終日(門司港-東京)その2‐若松渡場、戸畑渡場、戸畑、下関(若戸渡船/鹿児島本線)

鉄旅日記2020年8月16日・・・若松渡場、戸畑渡場、戸畑駅、下関駅

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】最終日(門司港-東京)その1‐門司港、小森江、折尾、若松(鹿児島本線/筑豊本線)

鉄旅日記2020年8月16日・・・門司港駅、小森江駅、折尾駅、若松駅

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】3日目(肥前鹿島-門司港)その5‐肥前山口、久保田、西唐津、博多、門司港(佐世保線/唐津線/筑肥線/福岡市地下鉄空港線/鹿児島本線)

鉄旅日記2020年8月15日・・・肥前山口駅、久保田駅、西唐津駅、博

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】3日目(肥前鹿島-門司港)その4‐南風崎、ハウステンボス、早岐(大村線)/小佐々弾正・甚五郎塚

鉄旅日記2020年8月15日・・・南風崎駅、ハウステンボス駅、早岐駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑