*

「鉄旅日記」2019年霜月 最終日(北上-東京)その2‐新庄、鳴子温泉、小牛田(陸羽東線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/06 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年11月4日・・・新庄駅、鳴子温泉駅、小牛田駅(陸羽東線)

11:19 新庄(しんじょう)駅(山形新幹線/奥羽本線/陸羽東線/陸羽西線 山形県)
10:46着。
3年振りの新庄には晩秋の気配が漂い、通りを行く老人が「寒い」とこぼす。

3年前にここで乗り継いで秋田に向かった記憶は、目の前に座った二人の眼鏡美人の姿と合わせて濃厚だ。

東西南北に鉄路が延びる新庄駅は魅力的だが、山形新幹線の終着駅にして自動改札化は遅れている。
「駅そば」があれば寄っていたが、残念ながらない。

それにしても腹が暴れて難儀している。
酒はやめられないけれど。

街には出ずに、乗換時間を食事に費やした。

かつてはつながっていた奥羽本線の線路は、ここ新庄で分断されている。
その様が見えるベンチに座っていた。

福島~新庄間の奥羽本線は通称山形線。
山形新幹線を通すため、線路幅を在来線仕様の狭軌から標準軌へと改める工事が行われたが、新庄から先の奥羽本線は狭軌のまま残され、新庄駅はこのような構造になった。

当初は仙山線の上を走ることを想定していたという山形新幹線。
地域活性化のためという山形県の強い要望により、現在のルートになったとのこと。

11:21鳴子温泉行に乗る。
さらにその先の小牛田に出て、北上でいったん離れた東北本線に乗る。

アジア系の旅行者が鳴子の地図を広げている。
彼等の旅の目的にもなるほど紅葉は有名なのか。

12:30 鳴子温泉(なるこおんせん)駅(陸羽東線 宮城県)
乗り継ぎ時間6分。
かつては馴染みだった鳴子の風景も今じゃ懐かしい。
そして当時よりもこの風景を愛している。

瀬見温泉を過ぎると眠りに落ち、目覚めたのは中山平温泉。
鳴子峡の手前だった。

トンネルが続く一帯で、車窓から紅葉の鳴子峡を拝めるのはほんの数秒。
鮮やかに色づいた紅葉の中、トンネルから頭を出した陸羽東線の図柄はポスターに印刷され、毎年のように都内の駅を飾る。

その刹那に列車は速度を落とし、見上げた大深沢橋の上では人々が鈴なりになっていた。

47号国道に架かる大深沢橋は、鳴子峡の景色を引き締める重要な役割を担っていて、かつて何度も車で走っている。

駅は賑わい、中国人の会話が聞こえてくる。
鳴子に向かう道は上下ともに混雑していた。

13:32 小牛田(こごた)駅(東北本線/石巻線/陸羽東線 宮城県)
新庄から小牛田までをつなぐ陸羽東線。
「奥の細道湯けむりライン」と謳い、途中に温泉の名を持つ駅を5駅持つ。

瀬見温泉、赤倉温泉、中山平温泉、鳴子温泉、川渡温泉。
鉄道路線図の中で際立ち、壮観の思いで眺める。

鳴子を過ぎると景色は平板になる。
そう言えば、初めて訪ねた時の鳴子温泉駅の駅名は鳴子だった。

鳴子御殿湯、有備館。
降りてみたい駅がいくつかあって、以前のように車でひと駅ごとに回ろうかなどと思ううちに眠りに落ちて、西大崎、東大崎でその眠りは完璧なまでに深まった。

小牛田駅前には酒屋がある。
一昨日得た知識だ。
酒飲みのオレには最重要ともいえる情報だ。

でも今日はいい。

関連記事

「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その3-鬼怒川温泉、東武ワールドスクウェア、上今市、今市、下今市、南栗橋(野岩鉄道/東武鬼怒川線/東武日光線 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

鉄旅日記2017年12月3日・・・鬼怒川温泉駅、東武ワールドスクウェア駅、上今市駅、今市駅、下今市駅

記事を読む

「鉄旅日記」2015年春【浜名湖周辺で遊ぶ一日】その2-鷲津、新居町、浜松、新浜松、第一通り、西鹿島、遠州森、円田、遠江一宮、原谷、掛川、安倍川(東海道本線/遠州鉄道/天竜浜名湖鉄道)

鉄旅日記2015年3月28日その2・・・鷲津駅、新居町駅、浜松駅、新浜松駅、第一通り駅、西鹿島駅、遠

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春 最終日(飯田-東京)その1-飯田、伊那大島、伊那松島、辰野、松本、柏矢町、豊科(飯田線/中央本線辰野支線/篠ノ井線/大糸線)【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月8日・・・飯田駅、伊那大島駅、伊那松島駅、辰野駅、松本駅、柏矢町駅、豊科駅(飯

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春 最終日(飯田-東京)その3-日出塩、贄川、村井、上諏訪、日野春、西国分寺、新松戸(中央本線/武蔵野線) 【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月8日・・・日出塩駅、贄川駅、村井駅、上諏訪駅、日野春駅、西国分寺駅、新松戸駅(

記事を読む

「車旅日記」2004年夏 4日目(鹿児島-田原坂-長崎)走行距離384㎞その2-田原坂古戦場跡、大牟田駅、肥前山口駅、長崎ニューポート 【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】

車旅日記2004年8月14日・・・田原坂古戦場跡、大牟田駅、肥前山口駅、長崎ニューポート 2004

記事を読む

「車旅日記」2004年秋 番外編(京都で過ごす日)-四条大宮駅、嵯峨駅前駅、嵯峨嵐山駅、京福嵐山駅、阪急嵐山駅、京都駅 【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】

車旅日記番外編2004年11月23日・・・四条大宮駅、嵯峨駅前駅、嵯峨嵐山駅、京福嵐山駅、阪急嵐山駅

記事を読む

「鉄旅日記」2006年晩秋 2日目・最終日-尾奈、新所原、豊橋、本長篠、鳥居、三河槇原、中部天竜、佐久間、大嵐、伊那小沢、天竜峡、松本(天竜浜名湖鉄道/東海道本線/飯田線/中央本線) 【浜名湖へ。そして飯田線に乗って、友に会いにいったのでございます。】

鉄旅日記2006年11月4日/11月5日・・・尾奈駅、新所原駅、豊橋駅、本長篠駅、鳥居駅、三河槇原駅

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春 初日(東京-飯田)その1-国立、高尾、宮田、伊那八幡、三河東郷、新城、三河一宮(中央本線/飯田線)【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月7日・・・国立駅、高尾駅、宮田駅、伊那八幡駅、三河東郷駅、新城駅、三河一宮駅(

記事を読む

「車旅日記」2005年春 最終日(富山-松本)走行距離218㎞ その2-泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白馬大池駅、安曇追分駅 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】

車旅日記2005年4月30日・・・泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 2日目(盛岡-宮古)その1-盛岡、仙北町、花巻、遠野、足ヶ瀬(東北本線/釜石線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月22日・・・盛岡駅、仙北町駅、花巻駅、遠野駅、足ヶ瀬駅(東北本線/釜石線)

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 2日目(焼津-静岡)その1 ‐焼津、金谷、千頭、井川(東海道本線/大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線)/焼津温泉やいづマリンパレス 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月20日・・・焼津駅、金谷駅、千頭駅、井川駅(東

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その4 ‐アプトいちしろ、川根小山、千頭、金谷、焼津(大井川鐡道井川線/大井川鐡道本線/東海道本線)/焼津温泉やいづマリンパレス 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・アプトいちしろ駅、川根小山駅、千頭

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その3 ‐新金谷、千頭、アプトいちしろ、長島ダム(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・新金谷駅、千頭駅、アプトいちしろ駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その2 ‐静岡、金谷、新金谷、代官町、日切、合格、門出(東海道本線/大井川鐡道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・静岡駅、金谷駅、新金谷駅、代官町駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その1 ‐金町、東京、三島(常磐線/東海道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・金町駅/東京駅/三島駅(常磐線/東

→もっと見る

    PAGE TOP ↑