*

「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】最終日(北上-東京)その1‐北上、横手、醍醐、十文字、下湯沢(北上線/奥羽本線)

公開日: : 最終更新日:2024/04/13 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年11月4日・・・北上駅、横手駅、醍醐駅、十文字駅、下湯沢駅(北上線/奥羽本線)
2019・11・4 6:06 北上(きたかみ)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/北上線 岩手県)
街の高校が県のラグビーチーム代表として、花園への出場を決めたことを喜ぶ垂れ幕をどこかで見かけた。

街ではホテルが目立つが、駅前タワーは閑散としていた。

駅前ロータリーに差し掛かると、地元ラジオ局が放送で6:00を告げた。


盛岡発の一ノ関行が入線。

こんな早い時間にこの街に降り立つ人々がいる。
それに野球少年。

横手行北上線は0番線ではなく1番線に停車していた。
今日は東北本線と奥羽本線をつなぐ線を行き来する。

発車した列車は奥羽山脈という壁に向けて一直線に突き進んでいる。

あの山脈を越えて、先へ行こうとした人類の歴史を想う。

7:29 横手(よこて)駅(奥羽本線/北上線 秋田県)
奥羽山脈へと上がっていく過程はとても楽しめた。

ゆだ錦秋湖は色づき、見事な紅葉だった。
霧に包まれ水面を水鳥が跳ねる。

ほっとゆだ、ゆだ高原と、車窓に現れる鮮やかな秋に目を奪われていた。

やがて下っていく。
下りきると横手。
北上線は半円を描くように街に近づいていく。

乗換時間は5分。
まずは新庄に出る。

フィリピン人と思われる女性の一行が次の柳田で降りていった。

7:39 醍醐(だいご)駅(奥羽本線 秋田県)にて



8:22 十文字(じゅうもんじ)駅(奥羽本線 秋田県)にて





9:34 下湯沢(しもゆざわ)駅(奥羽本線 秋田県)
横手から乗った列車は湯沢止まりで、その先へ行くには2時間待たなきゃならない。

そこで歩く。
ひとつでも多くの駅に降りて、土地の暮らしを見つめるのがオレの旅。

7:38に醍醐駅に降りると、ひなびた羽州の景観の中にただひとり。
ため息をつきたくなるような秋色の光景を目にして動きを止める。
この旅のクライマックスが訪れていた。






羽州街道を南へ。
明治天皇が立ち寄られた旧跡があり、雅やかな梨木公園に足を踏み入れ、醍醐駅から約40分で十文字駅に到着。

掛け軸がかかる古風な学問所のような待合室は清潔で、出ていくのを躊躇するちょっとした異空間だった。

歴史の町を謳うが、案内板には歴史的事実が記されることはなく、隣の増田地区に文化財的な旧い家並が残されているとのことだった。

駅舎には「丸に十字」の紋が見られる。
「丸に十字」といえば、薩摩の島津氏の家紋。
関連はないらしい。

あるいは戊辰戦争の際に薩摩藩がこの地に温情を与えたのかと想像してみたが、この地は横手市十文字町。

丹尾旅館の角を曲がり、さらに羽州の道。
皆瀬川を渡ると通りに酒屋や菓子屋が現れる。

法事を営まれたお宅の前で、和尚さんが招かれる光景を懐かしく感じながら羽州街道の下をくぐると、下湯沢駅が見えた。

正面に見える姿のいい山は鳥海山だろう。

素朴な駅前風景。
醍醐駅で味わった秋を、浴びるように身に染みこませていく。

【Facebookへの投稿より】
羽州街道を歩いておりました。
普段暮らす町では見られない秋を感じて、ひとり満足していたのでございます。

関連記事

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】最終日(門司港-東京)その1‐門司港、小森江、折尾、若松(鹿児島本線/筑豊本線)

鉄旅日記2020年8月16日・・・門司港駅、小森江駅、折尾駅、若松駅(鹿児島本線/筑豊本線)

記事を読む

「車旅日記」2005年初夏【長岡、会津、庄内。戊辰戦争ゆかりの地を巡りたかったのだと記憶しております。】最終日(新潟-五泉-弥彦-柏崎-長岡)走行距離246㎞ その2-青海川駅、安田駅、北条駅、長鳥駅、来迎寺駅、長岡駅、東京葛飾金町

車旅日記2005年7月18日・・・青海川駅、安田駅、北条駅、長鳥駅、来迎寺駅、長岡駅、東京葛飾金町

記事を読む

「鉄旅日記」2011年夏【みちのくひとり旅】初日(東京-秋田)-保谷、高崎、長岡、新津、新発田、村上、鼠ヶ関、酒田、上浜、秋田(西武池袋線/高崎線/上越線/信越本線/羽越本線)

鉄旅日記2011年8月13日・・・保谷駅、高崎駅、長岡駅、新津駅、新発田駅、村上駅、鼠ヶ関駅、酒田駅

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】3日目(大分-佐賀)その2-大牟田、銀水、西鉄銀水、瀬高、荒木、久留米、鳥栖、佐賀(鹿児島本線/長崎本線)

鉄旅日記2009年9月20日・・・大牟田駅、銀水駅、西鉄銀水駅、瀬高駅、荒木駅、久留米駅、鳥栖駅、佐

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】2日目(大船渡-釜石)その1‐大船渡、盛、綾里、唐丹(大船渡線/三陸鉄道リアス線)

鉄旅日記2020年2月23日・・・大船渡駅、盛駅、綾里駅、唐丹駅(大船渡線/三陸鉄道リアス線) 20

記事を読む

「鉄旅日記」2003年冬【ご縁と別れがあり、34歳の誕生日を北九州で迎えた日の記憶でございます。】最終日(博多-小倉-門司港-宇部)その1-博多そして小倉

鉄旅日記2003年2月16日 2003・2・16日の記憶 日曜日の朝だった。 34歳の誕生日に

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】最終日 北陸より東京へ‐その2(R8→R18→R19)直江津駅、新井、豊野町、長野駅、道の駅信州新町、道の駅大岡村

車旅日記1996年5月6日 6:58 直江津駅 恋する女よ、いつの間にか日本海とさよならしていた

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】初日(東京-西舞鶴)その1-西岐阜、京都、二条、日吉、胡麻、下山、和知、綾部、高津(東海道本線/山陰本線)

鉄旅日記2014年3月21日その1・・・西岐阜駅、京都駅、二条駅、日吉駅、胡麻駅、下山駅、和知駅、綾

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】2日目(砺波-武生)その4‐七尾、金丸、宝達、宇野気、本津幡(七尾線)

鉄旅日記2020年11月22日・・・七尾駅、金丸駅、宝達駅、宇野気駅、本津幡駅(七尾線) 1

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】2日目(砺波-武生)その2‐倶利伽羅、森本、宇野気、高松(IRいしかわ鉄道/七尾線)

鉄旅日記2020年11月22日・・・倶利伽羅駅、森本駅、宇野気駅、高松駅(IRいしかわ鉄道/七尾線

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2021年秋【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】初日(東京-飯坂温泉)その1 ‐金町、高浜、友部、水戸、いわき(常磐線)

鉄旅日記2021年10月9日・・・金町駅、高浜駅、友部駅、水戸駅、い

「鉄旅日記」2021年夏【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】最終日(上田-東京)その3 ‐十日町、越後川口、渋川、敷島(飯山線/上越線)

鉄旅日記2021年7月11日・・・十日町駅、越後川口駅、渋川駅、敷島

「鉄旅日記」2021年夏【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】最終日(上田-東京)その2 ‐北飯山、飯山、蓮、森宮野原(飯山線)

鉄旅日記2021年7月11日・・・北飯山駅、飯山駅、蓮駅、森宮野原駅

「鉄旅日記」2021年夏【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】最終日(上田-東京)その1 ‐上田、滋野、長野(しなの鉄道/信越本線)

鉄旅日記2021年7月11日・・・上田駅、滋野駅、長野駅(しなの鉄道

「鉄旅日記」2021年夏【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】初日(東京-上田)その4 ‐長野、御代田、小諸、上田(信越本線/しなの鉄道)

鉄旅日記2021年7月10日・・・長野駅、御代田駅、小諸駅、上田駅(

→もっと見る

    PAGE TOP ↑