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「鉄旅日記」2017年夏【私鉄王国で過ごす夏】最終日(十三-東京)その2-野洲、米原、神領、定光寺、中津川、塩尻、岡谷、日野(東海道本線/中央本線)

公開日: : 最終更新日:2020/09/11 旅話2017年

鉄旅日記2017年8月14日
9:44 野洲(やす)駅(東海道本線 滋賀)
車窓から好きな景色を撮ろうと試みる。
でも鴨川も瀬田川も、思うように撮れなかった。
修行が足りない。

京都から乗った新快速は野洲止まり。

高校サッカー全国制覇の町に降りるのは2度目になる。

富士山形の三上山は全山緑に覆われている。

琵琶湖は遠く、比叡の山並はここからじゃ見えない。

いま角ハイボールを手にして、車窓に広がる田園風景を眺めている。

あの山並みの先に近江鉄道が走り、中山道がある。

安土を過ぎて、琵琶湖との距離が最も遠くなる。

野洲駅前風景

車窓から眺める鴨川

車窓から眺める瀬田川

車窓から湖西を望む

10:23 米原(まいばら)駅(東海道新幹線/東海道本線/北陸本線/近江鉄道本線 滋賀県)
琵琶湖線区間を新快速に乗らなかったのは、かなり稀なことだ。

田園を眺め、一昨日の能登川を偲び、さらに石田三成の居城佐和山城跡を通る際には、関ヶ原合戦の翌日から始まった佐和山攻め、そして落城の様を想った。

関ヶ原で、史上最大とも言える裏切りを行った小早川秀秋が先鋒となって押し寄せた佐和山攻め。

天下分け目の合戦には、ひとつの小説ではとても描きれないほど、数多くの人生を賭けた戦いがある。

赤ん坊の泣き声が聞こえる。

沖縄戦では居場所が知られるのを恐れた兵隊が、そんな赤ん坊から息をする機会を永遠に奪ったことがあったという。

耐えがたい話しだ。

未来には希望と不安が同居している。
その不安に押し潰されないように心を強くしたい。

オレが旅を始めた理由の中には、そんな思いも含まれる。

様々思う夏の旅。

車窓から眺める近江路

12:32 神領(じんりょう)駅(中央本線 愛知県)
大垣で乗り継ぎ、名古屋で中央本線に乗り換え、中津川ライナーで高蔵寺。

ひと駅戻り、ここ神領駅へ。

神領には普通列車しか停車しないため、ややこしいことをしているが、オレの駅旅では珍しいことじゃない。

低い家並みは疎らで、ロータリーを囲むのはコンビニと居酒屋が1軒ずつ。

名古屋郊外の風景とはこのようなものか。

13:05 定光寺(じょうこうじ)駅(中央本線 愛知県)
初めて名古屋から中央本線に乗って、この駅周辺の車窓風景を見た時には驚いたものだ。

そしていつか降りてみたいと思った。
それから10数年。

思いは叶う。
それなら、いっそのこともっと大きくでよう。

玉野川渓谷が轟々と川音を響かせている。

ここで降りたのはオレを含め4人の男たち。

ホームから長く湿った階段を下りていく。

ひとりは、オレと同じようにリュックを背負った初老の紳士。
道端の草花に触れて歩いている。

残り2名は知らずのうちに姿を消している。

渓谷に沿って、みすぼらしく見える軒先がいくつか連なる。
生活者の気配はあまり感じられない。

次の列車の到着まで20分。
所を得ず、ホームに戻ってウィスキーハイボールを開ける。

名古屋方面のホームに別の男が二人。

こんな駅で見掛けるのは、たいていひとりで行動する男。

男とは、そういう生き物か。




14:21 中津川(なかつがわ)駅(中央本線 岐阜県)
西へ行ったら、帰りは木曽路をとる。

行楽シーズンはこうして全席が埋まる。
だからと言ってJRは増結などしない。
折り込み済みさ。

それでこうして整理券箱をカウンターにして飲む。

おにぎりやサンドイッチを頬張る美人と、角度的にちょくちょく目が合うことになった。

足が痛むが、悪くはない。

中津川駅前風景

16:45 塩尻(しおじり)駅(中央本線/中央本線辰野支線/篠ノ井線 長野県)
木曽路で、気に入った駅に降りるつもりが、列車の遅れや降雨により断念。

信州限定野沢菜漬けと、ついでにビールを購入。

取り敢えず飯田行き快速に乗ったが、次の行動を決めかねている。

計画より1時間早い。

17:08 岡谷(おかや)駅(中央本線/中央本線辰野支線/飯田線 長野県)
中央本線に遅れが発生している。
行楽シーズンになると、こうなる。
普段の感覚じゃさばききれないのだろうな。

最近は外国人観光客も多い。
さっきは無茶を言ってるオバサンがいた。
後ろには列ができていた。

なぜか岡谷は、駅旅を重ねるオレを寄せ付けない時刻表設定がされた駅で、なかなか降りる機会を持てずにいた駅だった。

駅は新しくなっていた。
駅前風景は記憶と大差ない。

35年前に岡谷東が長野県代表として甲子園に行き、1回戦を勝ち抜き、2回戦は確か延長の末に破れた。

4番を打っていたのが有賀選手。
そう、オレの姓は諏訪あたりを発祥としている。

残念ながら、大会を通じて彼のバットが火を吹くことはなかった。

21:04 日野(ひの)駅(中央本線 東京都)
列車の遅れに苦しんだ今回の旅。

ここ日野が最後になる。

武蔵野線に乗り換える西国分寺には、さっきまで乗っていた中央特快は止まらない。
乗り換えの必要があり、降りたことのない日野駅を選んだ。

車で旅してた頃には、何度かこの駅が登場する。

甲州街道を走ってきて、ここには比較的車を止めやすいロータリーがあるから。

小さな和風駅舎は、甲州街道の旅情そのままの姿をしていた。

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