「鉄旅日記」2020年文月 2日目(香住-東萩)その5‐都野津、江津、西浜田、東萩(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】
鉄旅日記2020年7月24日・・・都野津駅、江津駅、西浜田駅、東萩駅(山陰本線)
18:27 都野津(つのづ)駅(山陰本線 島根県)
乗っていたのは浜田行。今夜の宿は萩にとっている。ここで次の益田行を待つことにした。
その列車に乗っても萩までは行けないけれど。

高速で特急列車が通過していく。上りホームでは子供連れの家族が焦るでもなく楽しげに待っている。
汗ばんだ体を蚊が襲い、空はすっかり晴れて、いい加減な案内放送が入る。
極東興和江津工場が視界を占める下りホーム。明日も不気味な天気予報が出ていて、JR西日本は混乱を予告している。
簡素な駅前風景だった。そして夕日を浴びている。ヒグラシの声だけが救いだ。


天気には散々弄ばれたが、しかしやはり夕日は美しい。
19:21 江津(ごうつ)駅(山陰本線 島根県)
ヒグラシの声が聞こえる駅。
空は美しく、列車の遅れなどという事情さえなければ、心穏やかに夕映えを愛でたであろうに、なんてことだと憤りをうまく処理できずにいる。

都野津で下り列車を待っていると不意に上りがやってきた。江津に行けばビールも売っているだろう。そうしたわけでひと駅戻ることにしたんだ。
江津駅はかつて訪ねた頃と変わらず、駅前に立ち寄れる場所はなく、コンビニもなかった。ビールもお預け。



遅れ時間は延長され、蚊に悩まされる。夕映えだけが見事だ。
コロナから続く2020年の仕打ちを恨む。そして明日には忘れる。
在りし日の三江線の写真が跨線橋に飾られている。
2年前の春に廃線となった三江線。江津にとってもオレにとっても忘れがたい記憶だ。
三江線を旅したのは5年前。あの日も山陰本線のダイヤは乱れ、三江線への乗り継ぎ時間は狭まり、江津駅を写す時間を持てなかった。そういう意味では今日のこの時間は救いではあるが、それにしても一体いつまで待てばいいのか。
三江線は江の川に沿っていた。その江の川は今月の豪雨により溢れ、沿岸に被害をもたらした。
夕映えだけはホントに見事だったよ。この駅を約2時間前には出ている予定でいたが、この遅れは果てしない。





夕焼け空はいつしか夜空に変わった。

20:49 西浜田(にしはまだ)駅(山陰本線 島根県)
20:39に浜田を出ている。すぐの乗り継ぎだった。改札口に駅員の姿はなく、すでに一日が終わったかのような静けさだった。
ともあれこれでどうやら萩までは行ける。
ここで列車の行き違い停車。古い駅舎が残っている。



空には三日月。ポール・マッカートニーはあの月をCムーンと謳った。
なぜ空はこんなにも穏やかなのか。理不尽にも思うが、おそらく月の姿に癒されたのだろう。
気持ちは軽くなっている。
22:45 東萩(ひがしはぎ)駅(山陰本線 山口県)にて

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