*

2018年秋 最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その3-安房鴨川、江見、君津、千葉、西船橋(内房線/総武本線) 【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】

公開日: : 最終更新日:2025/05/10 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年9月23日・・・安房鴨川駅、江見駅、君津駅、千葉駅、西船橋駅(外房線/内房線/総武本線)

16:22 安房鴨川(あわかもがわ)駅(外房線/内房線 千葉県)
乗り換え時間13分。
駅を写してハイボールを買って戻る。

時刻表通りに事が運べば、これから約4時間後に家に着く。
鴨川に行くこととは静岡に行くのと同じ感覚だ。

隣の県とは言え、途方もなく遠い。
でもだからこそ、目指したくなる。

小湊鉄道、いすみ鉄道のある区間に存在したざわめきは消えて。

だけどオレは日常にいるのか。

16:39 江見(えみ)駅(内房線 千葉県)
4分の停車。

車窓に房総の海が現れると隣の母娘からちょっとした歓声があがる。
それぞれの背景があって、みんなここにいる。

ボックス席に足を投げ出している野球少年にも同じことが言える。
彼には是非かつての銚子商業や市立銚子、成東高校のように、中央にいる勢力を凪ぎ払って全国の舞台に上がることを望んでいる。

6年振りの駅前。
何も変わっちゃいないさ。


浴びた南風に、常夏であれと願う土地の匂いが香った。

気温は平年並みだが、夏の終わりよりもむしろ秋の終わりを感じさせるような空を見た。

18:30 君津(きみつ)駅(内房線 千葉県)
館山で席が埋まり眠ってしまった。

目が覚めたら虫がいるとかいないとか。
ちょっとした騒ぎがあり君津に着けば、始発の快速列車が出るので民族大移動。

やたらと長い跨線橋を渡って便所に入る頃に快速列車発車のベルが鳴る。

君津から東京が始まる。
今もその考えを変えるつもりはない。

それにしても、やけに何もない駅前だ。

19:32 千葉(ちば)駅(総武本線/外房線/内房線/成田線/横須賀・総武快速線/千葉都市モノレール1号線/千葉都市モノレール2号線 千葉県
ホームから階段を上がると迷ってしまった。

そう言えば、かつてはホームから階段を下っていた。

まるで東京駅のような人波の中を出口に向かい、長いエスカレーターを下りると視野の狭いかつての風景。

迷い道に誘われたような千葉の夜。
2、3思い出があった。

その場所はもうない。

構わないさ。
千葉に降りるまで忘れていたから。

20:08 西船橋(にしふなばし)駅(総武本線/武蔵野線/東京メトロ東西線/東葉高速鉄道東葉高速線 千葉県)
しばらく振りに降りた。
すべてが10年振りだ。

千葉の大動脈的役割を担うことに変わりはないが、より巨大化して、まるでこの地域に別の文化を創出せんばかりの流れを生み出している。

目を見張り、驚き、ただし「駅前風景は当時のままだ」と、たいして意味もなくスマホを向けて武蔵野線へ。

千葉県は大きいな。

房総の海岸風景を収められなかったのが心残りと言える。

【Facebookへの投稿より 9/22】
サンキューちばフリーパス
ご存知でしょうか?
路線に限りはございますが、二日間乗り降り自由3,900円。

小生の住まいから江戸川を越えてひと駅いけば、そこはもう千葉県でございます。

流山、成田、佐原~潮来の水郷地帯、そして銚子。
犬吠埼で岸辺に打ち寄せる波を見ておりますと、もう40年も前に黒潮打線で全国制覇を果たした銚子商業のことなどを思い出したりいたします。
地方でも都市部ばかりが注目されるようになった昨今。
かつてのように日本全国に活気が戻ることを望んでおります。

明日もまた房総にまいります。

【Facebookへの投稿より 9/23】
千葉旅二日目でございます。

東京駅から房総半島の先端、安房鴨川駅まで鈍行列車でまいりますと、約4時間を要します。
同じ時間を使い、仮に別の方角に向かえば、西は浜松、東は郡山、北は越後湯沢を過ぎて六日町まで行くことができます。
千葉県、そして房総半島とはかくも大きいのだと、あらためて思ったものでございます。

その房総半島を縦に繋ぐことがかつて計画され、実際に実行に移され、現在は過疎化に悩む鉄路がございます。
遠大な計画とも、採算度外視の計画ともとれるでしょう。
正否は問いません。

その鉄路は、素朴な里山風景をつなぐことが未来への貢献なのだと、強い意志を持っておりました。
賛成でございます。

江戸の民は「つくつくぼうし」の声を、夏の終わりが「つくづく惜しい」と聞いたそうでございます。
そんな夏の名残と初秋が同居した美しい一日でございました。

関連記事

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(IGRいわて銀河鉄道/花輪線)

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 最終日(宮古-東京)その2‐陸前赤崎、大船渡、気仙沼、一ノ関(三陸鉄道リアス線/大船渡線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月23日・・・陸前赤崎駅、大船渡駅、気仙沼駅、一ノ関駅(三陸鉄道リアス線/大船渡

記事を読む

「鉄旅日記」2011年夏【みちのくひとり旅】最終日(花巻-東京)-花巻、平泉、一ノ関、仙台、白石、福島、郡山、矢吹、黒磯、宝積寺、古河、蓮田、西川口(東北本線)

鉄旅日記2011年8月17日・・・花巻駅、平泉駅、一ノ関駅、仙台駅、白石駅、福島駅、郡山駅、矢吹駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2018年神無月 最終日(松本-辰野-天竜峡-岡谷-東京)その1-松本、辰野、北殿、伊那市、伊那福岡、伊那本郷、上片桐、飯田、天竜峡(篠ノ井線/中央本線辰野支線/飯田線) 【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】

鉄旅日記2018年10月8日・・・松本駅、辰野駅、北殿駅、伊那市駅、伊那福岡駅、伊那本郷駅、上片桐駅

記事を読む

「鉄旅日記」2019年年始 初日(東京-一ノ関)その2-新津、新発田、坂町、小国、今泉、西米沢~上杉家御廟~上杉神社~南米沢(信越本線/羽越本線/米坂線) 【雪が見たくて北へ向かいました。そして初めて仙台空港線に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2019年1月5日・・・新津駅、新発田駅、坂町駅、小国駅、今泉駅、西米沢駅、南米沢駅(信越本

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋 3日目(大分-佐賀)その1-大分、中判田、豊後竹田、宮地、肥後大津、水前寺、辛島町、熊電上熊本、上熊本(豊肥本線/熊本市電) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】

鉄旅日記2009年9月20日・・・大分駅、中判田駅、豊後竹田駅、宮地駅、肥後大津駅、水前寺駅、辛島町

記事を読む

「車旅日記」2004年秋 最終日(城崎-京都)走行距離256㎞-レイセニット城崎、城崎駅、豊岡駅、久美浜駅、宮津駅、西舞鶴駅、東舞鶴駅、福知山駅、京都駅 【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】

車旅日記2004年11月21日・・・レイセニット城崎、城崎駅、豊岡駅、久美浜駅、宮津駅、西舞鶴駅、東

記事を読む

「車旅日記」2006年皐月 3日目(仙台-大曲)その2-羽前豊里駅、真室川駅、及位駅、院内駅、湯沢駅、横手駅、後三年駅、大曲グランドホテル 【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】

車旅日記2006年5月4日・・・羽前豊里駅、真室川駅、及位駅、院内駅、湯沢駅、横手駅、後三年駅、大曲

記事を読む

「鉄旅日記」2020年初秋 初日(東京-高松)その3 ‐坂本比叡山口、びわ湖浜大津、大津(京阪石山坂本線/東海道本線)/大津港 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年9月19日・・・坂本比叡山口駅、びわ湖浜大津駅、大津駅(京阪石山坂本線/東海道本

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 2日目(下北-石巻)その1-大湊、野辺地、浅虫温泉、小湊、東青森、上北町、小川原湖、下田、八戸(大湊線、青い森鉄道) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】2日目(下北-石巻)

鉄旅日記2016年3月20日その1・・・大湊駅、野辺地駅、浅虫温泉駅、小湊駅、東青森駅、上北町駅、小

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その3 ‐川部、五所川原、木造(五能線)/神武食堂 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・川部駅、五所川原駅、木造駅(五能線)

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その2 ‐東大館、大館、弘前(花輪線/奥羽本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・東大館駅、大館駅、弘前駅(花輪線/奥

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その1 ‐湯瀬温泉、鹿角花輪、十和田南(花輪線)/和心の宿姫の湯 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・湯瀬温泉駅、鹿角花輪駅、十和田南駅(

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(I

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その2 ‐竜田、原ノ町、鹿島、仙台、小牛田、一ノ関(常磐線/東北本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日・・・竜田駅、原ノ町駅、鹿島駅、仙台駅、小

→もっと見る

    PAGE TOP ↑