*

「鉄旅日記」2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その3-笹川、外川、犬吠、犬吠埼、銚子、椎柴、松岸(成田線/銚子電鉄)

公開日: : 最終更新日:2024/04/24 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年9月22日・・・笹川駅、外川駅、犬吠駅、銚子駅、椎柴駅、松岸駅(成田線/銚子電鉄)
12:44 笹川(ささがわ)駅(成田線 千葉県)
上り列車の遅れで8分の停車。
思いがけず外に出る。

歓迎門が迎える町で、駅員さんの姿もある。
ただし電話対応に追われ見向きもしない。

やはり土地の言葉は訛り、概して声は大きい。

利根川に沿った平らな土地を眺め続けている。

下総豊里に近づき、とうとう利根川の水面が姿を現した。

13:29 外川(とかわ)駅(銚子電鉄 千葉県)
ここから歩いて犬吠までと思ったが、折り返し列車に乗ることにした。

3度目の銚子電鉄。
あれからも健闘していたようだ。

本銚子駅は、去年だったかに特番でタレントのヒロミさんがプロデュースして駅舎を改装する様を見た。

誰もいない駅に降りたかつてと違い、カメラを構えた大勢が駅の内外でざわめいている。

潮に焼けた家並に廃校跡。

「黒潮打線」で全国制覇した銚子商業の姿を甲子園で見なくなって久しい。


14:06 犬吠(いぬぼう)駅(銚子電鉄 千葉県)
犬吠埼へと至る道は、記憶通りにも違うようにも見えた。
黒潮が打ち寄せる様は雄々しく、遠目には氷河が浮かんでいるような荒々しさを感じた。



海辺のグランドホテルは閉鎖して、地球が丸く見えることを謳うマリンパークもまた閉鎖。
灯台下の広大なレストランも改装中で、現在の犬吠埼が直面している課題を想う。

遊園地だって潰れるんだ。
子供たちはゲームに夢中で、バーチャル世界は新しく、現実世界の銚子は廃れている。

オレも何を求めて3度も銚子電鉄に乗ったのかうまくは言えないが、あそこは非日常的場所で、普段とは違った気分になれることを知っているからだろう。

灯台を眺めるのは久しぶりだ。
ただわけもなく、いいものだな。


味のある犬吠駅で、またビール。
つまみは銚子電鉄名物「ぬれ煎餅」。



オレにつられて藪蚊も入ってきやがった。

14:57 銚子(ちょうし)駅(総武本線/成田線/銚子電鉄 千葉県)
まるで湧くように車が押し寄せる駅前に圧倒される思いで振り向けば、駅舎は生まれ変わっていた。

脇には懐かしい旧駅舎が小ぶりではあるけど保存されている。

利用者によっては、自分の歴史にケチがついたような気持ちにさせられるかもしれない。
オレも南国をイメージできたあの駅舎が好きだった。

たぶんこの駅前にいるのは5度目になる。

銚子は遠い街で、思う気持ちは望郷に近い。
もう来ることはないだろうなどといつも思いながら、こうしてまたやってきて銚子電鉄にも乗っている。

オレは伊勢志摩に縁が深いと複数の鑑定師が告げている。
思い当たるものがなくはないが、オレと銚子の縁も、こうとなれば並大抵のものじゃない。

15:47 椎柴(しいしば)駅(成田線 千葉県)
利根川を見たくて、銚子からきた道を2駅戻る。

利根川は河川敷に隠れ容易に近づけない。
柵に止まっていたカラスたちは威嚇するでもなく道を開け、やがて最接近を果たした。

それでもずいぶん向こうを流れている。
油っぽい道を歩きながら土地のご婦人に会釈する。



帰りは戦国の頃に創建された神錆びた神社を通り抜け、もう一度地酒屋に目を向け、戻る。

新しく始めたビジネスへの対応をしていても、体内に入れた6本のビールは邪魔をしない。
素晴らしい休日。


15:57 松岸(まつぎし)駅(総武本線/成田線 千葉県)
ここには2度目の下車。
総武本線に乗り換える。

懐かしさを誘う駅前に変化はなく、かつて食糧を調達したヤマザキのお店の看板はそのままだったが閉まっていた。

3分の滞在。

関連記事

「鉄旅日記」2017年秋【湘南へ向かう休日。江ノ電に乗りに行ったのでございます。】その3-腰越、龍ノ口寺、江ノ島、湘南江の島、片瀬江ノ島、新宿(江ノ島電鉄/小田急電鉄江ノ島線)

鉄旅日記2017年11月12日・・・腰越駅、江ノ島駅、湘南江の島駅、片瀬江ノ島駅、新宿駅(江ノ島電鉄

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】2日目(五所川原-北上)その4‐小柳、筒井、八戸、盛岡、北上(青い森鉄道/東北・北海道新幹線/東北本線)

鉄旅日記2019年11月3日・・・小柳駅、筒井駅、八戸駅、盛岡駅、北上駅(青い森鉄道/東北・北海道新

記事を読む

「車旅日記」1996年夏【再び北を目指した夏。不慮の事故に遭い、打ち切らざるを得なくなったのでございます。】初日 (東京‐三国峠‐新潟)- 成瀬センター前、東福生駅、籠原駅、北橘村、渋川、ドライブイン利根川、猿ヶ京湖城閣、越後湯沢駅、道の駅ゆのたに、堀之内パーキング

車旅日記1996年8月13日 1996・8・13 10:45 東京 ルートは決まった。 今まで

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春【下北半島から東日本大震災被災地へ】2日目(下北-石巻)その1-大湊、野辺地、浅虫温泉、小湊、東青森、上北町、小川原湖、下田、八戸(大湊線、青い森鉄道)

鉄旅日記2016年3月20日その1・・・大湊駅、野辺地駅、浅虫温泉駅、小湊駅、東青森駅、上北町駅、小

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】初日(東京-盛岡)その3-盛岡、上米内、区界(東北本線/山田線)

鉄旅日記2019年9月21日・・・盛岡駅、上米内駅、区界駅(東北本線/山田線) 17:39 盛岡(も

記事を読む

「鉄旅日記」2018年水無月【地元からひと駅先の松戸からは、新京成線が出ております。】-松戸、八柱、新八柱、くぬぎ山、新鎌ヶ谷、北習志野、京成津田沼、ユーカリが丘、勝田台、東葉勝田台(新京成線/京成本線/山万ユーカリが丘線)

鉄旅日記2018年6月3日・・・松戸駅、八柱駅、新八柱駅、くぬぎ山駅、新鎌ヶ谷駅、北習志野駅、京成津

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春【東日本大震災被災地へ】最終日(水沢-東京)その2-気仙沼、一ノ関、小牛田、大河原、福島、安積永盛、久喜(大船渡線、東北本線)

鉄旅日記2016年3月6日その2・・・気仙沼駅、一ノ関駅、小牛田駅、大河原駅、福島駅、安積永盛駅、久

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】最終日(酒田-東京)その4‐水上、高崎、籠原(上越線/高崎線)

鉄旅日記2019年12月8日・・・水上駅、高崎駅、籠原駅(上越線/高崎線) 18:36 水上(みなか

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春【下北半島から東日本大震災被災地へ】最終日(石巻-東京)その2-久田野、新白河、豊原、白坂、黒磯、西那須野、那須塩原、矢板(東北本線)

鉄旅日記2016年3月21日その2・・・久田野駅、新白河駅、豊原駅、白坂駅、黒磯駅、西那須野駅、那須

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】2日目(新山口-大分)その2-香春、田川伊田、田川後藤寺、日田、豊後森、豊後中村、野矢、由布院、大分(日田彦山線/久大本線)

鉄旅日記2009年9月19日・・・香春駅、田川伊田駅、田川後藤寺駅、日田駅、豊後森駅、豊後中村駅、野

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その3‐仙台、北山、葛岡、山形(仙山線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・仙台駅、北山駅、葛岡駅、山形駅(仙山線

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その2‐水戸、いわき、原ノ町、鹿島(常磐線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・水戸駅、いわき駅、原ノ町駅、鹿島駅(常

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その1‐松戸、土浦、友部(常磐線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・松戸駅、土浦駅、友部駅(常磐線) 20

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その4‐藤枝、静岡、熱海、上野、北千住(東海道本線/常磐線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・藤枝駅、静岡駅、熱海駅、上野駅、北千

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その3‐多治見、金山、豊橋、御厨(太多線/中央本線/東海道本線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・多治見駅、金山駅、豊橋駅、御厨駅(太

→もっと見る

    PAGE TOP ↑