「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】2日目(防府-肥前鹿島)その5‐筑豊直方、直方、筑前大分、城戸南蔵院前、柚須(筑豊電気鉄道/筑豊本線/篠栗線)
鉄旅日記2020年8月14日・・・筑豊直方駅、直方駅、筑前大分駅、城戸南蔵院前駅、柚須駅(筑豊電気鉄道/筑豊本線/篠栗線)
15:38 筑豊直方(ちくほうのおがた)駅(筑豊電気鉄道 福岡県)にて
16:07 直方(のおがた)駅(筑豊本線/平成筑豊鉄道伊田線 福岡県)
車両先頭で「ちくてつ」が行く線路を眺めていたら、電車に乗りたいとせがんだ最愛の存在を思い出した。
オレがいなくても元気でいることと思う。それでいいんだ。あえて悲しい想像をすることもない。
ただこうして九州でひとり楽しむオレが罪深く思えることがある。筑豊の何気ない景色がそんなことを思わせる。
筑豊の象徴ともいえる遠賀川を渡る。終着駅が近い。
小さな男の子と紳士の運転士さんとのやりとりに心を潤し会話を交わし、町を写す間に時間は過ぎて、予定していた列車は行ってしまった。折尾に出て鹿児島本線で博多に向かう予定を変更して、篠栗線経由で博多に向かう。
壮絶なアーケード街を写した。よくぞ生き残っている。いつか直方にも泊まることがあるだろう。
筑豊炭田群が閉山して相当な歳月が経ち、最早何もないと知りつつ、どうしてこうまで筑豊を目指すのだろう。何を見たくて何度も筑豊を目指したのだろう。
オレの前世が天草にあると鑑定師から聞いた。筑豊にもあるのかもしれない。
直方駅前の横断歩道で待つと、例外なく筑豊ナンバーの車は停車して歩行を促す。東京では稀だ。
山口で暮らす友人から筑豊ナンバーの車は大阪の和泉ナンバーと共に荒っぽいと聞いたことがあるが、荒くれた男たちもまた最早去ったのかもしれない。
つらつら思う。やはりオレの前世はこっちにもあるのだろう。
かつても書いた。地元直方に永遠の凱旋を果たした元大関「魁皇」像。
今日も写して帰る。
16:49 筑前大分(ちくぜんおおいた)駅(篠栗線 福岡県)
列車行き違い4分の停車。
何気ない暮らしを上から見下ろす。まるで神社のように、こうして石段を上がる先にある駅をいつも好ましく思う。
ひとつ手前の桂川から先、現在は原田線との呼称の「筑豊本線」線路は草蒸していた。
まだ博多は遠いと思わせる山の中。
発車するとさらに山深くなる。そして長いトンネルをくぐる。
やはり博多はまだ遠い。
17:09 城戸南蔵院前(きどなんぞういんまえ)駅(篠栗線 福岡県)
駅の上屋と城を模したような壁。ただ者ではないと思わせる駅舎の後ろ姿を見てとっさに降りる。
篠栗四国霊場というものがあり、南蔵院はその札所にあたる。
前方の山には巡礼者ではなく観光客の列ができている。駅の案内所でも案内を請う女性客があった。
発車。次の筑前山手を過ぎると、かつて見た鳴渕ダムの姿を認めた。
さらに次の篠栗が博多の入口。城戸南蔵院前に着くまでは線名になっている篠栗で降りるつもりでいたが、これでいい。
篠栗から町が始まったが、田園風景も見られる。
17:31 柚須(ゆす)駅(篠栗線 福岡県)
列車行き違い3分の停車。一番端に改札口があり急ぐ。
改札を出ると薄暗い自転車置き場。振り返ってみても改札口があるだけで、柚須駅を示す表示はない。
写すものもなく急いで列車に戻る。地図を見ると徒歩圏内に福岡空港がある。
降りていながら駅を写さなかった例は他にもいくつかあるが、駅名は思い出せない。
博多まではあと2駅。
関連記事
-
「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】初日(東京-高松)その1 ‐金町、東京、米原、坂田(常磐線/東海道新幹線/北陸本線)
鉄旅日記2020年9月19日・・・金町駅、東京駅、米原駅、坂田駅(常磐線/東海道新幹線/北陸本線)
-
「鉄旅日記」2014年冬【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】初日(東京-鬼怒川温泉)-下今市、新藤原、川治湯元、川治温泉、湯西川温泉、龍王峡、鬼怒川公園、新高徳、鬼怒川温泉(東武鬼怒川線/野岩鉄道)
鉄旅日記2014年12月6日・・・下今市駅、新藤原駅、川治湯元駅、川治温泉駅、湯西川温泉駅、龍王峡駅
-
「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その1‐松戸、土浦、友部(常磐線)
鉄旅日記2020年4月4日・・・松戸駅、土浦駅、友部駅(常磐線) 2020・4・4 5:29 松戸(
-
「鉄旅日記」2020年如月【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】最終日(釜石-東京)その3‐一ノ関、小牛田、仙台、福島、郡山(東北本線)
鉄旅日記2020年2月24日・・・一ノ関駅、小牛田駅、仙台駅、福島駅、郡山駅(東北本線) 11:48
-
「鉄旅日記」2015年春【名鉄電車2DAYフリーきっぷで行く、中京旅】初日その2(東京-岩倉)-三河高浜、碧南、高浜港、亀崎、半田、知多半田、内海、富貴、河和(名鉄三河線/武豊線/名鉄河和線/名鉄知多新線)
鉄旅日記2015年3月7日その2・・・三河高浜駅、碧南駅、高浜港駅、亀崎駅、半田駅、知多半田駅、内海
-
「鉄旅日記」2014年秋【休日おでかけパスで、関東ローカル旅】その2-富田、佐野、佐野市、大平下、新大平下、栃木、思川、新白岡、白岡、東大宮(両毛線/東北本線)
鉄旅日記2014年11月3日その2・・・富田駅、佐野駅、佐野市駅、大平下駅、新大平下駅、栃木駅、思川
-
「車旅日記」2003年夏【北海道初上陸。2,300㎞を移動した5日間の記録でございます。】初日(函館-上ノ国-札幌)走行距離471㎞ -知内駅、道の駅上ノ国もんじゅ、瀬棚町、道の駅いわない、小樽駅、札幌東急イン
鉄旅日記2003年8月13日・・・知内駅、道の駅上ノ国もんじゅ、瀬棚町、道の駅いわない、小樽駅、札幌
-
「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】2日目-友人夫婦と過ごした一日
車旅日記1996年5月4日 1996年5月4日の記憶 一夜明けた。 友人夫婦はそこでしっか
-
「鉄旅日記」2014年秋【休日おでかけパスで、関東ローカル旅】その1-日進、宮原、加茂宮、北大宮、大宮公園、土呂、東鷲宮、鷲宮、栗橋、古河、新古河、野木、間々田、岩舟(川越線/東北本線/両毛線)
鉄旅日記2014年11月3日その1・・・日進駅、宮原駅、加茂宮駅、北大宮駅、大宮公園駅、土呂駅、東鷲
-
「鉄旅日記」2015年夏【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】2日目(新南陽-鹿児島中央)その3-宇土、松橋、八代、出水、牛ノ浜、草道、鹿児島中央(鹿児島本線/肥薩おれんじ鉄道)
鉄旅日記2015年8月13日その3・・・宇土駅、松橋駅、八代駅、出水駅、牛ノ浜駅、草道駅、鹿児島中央