*

「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その3‐押切、帯織、長岡(信越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/06 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年12月8日・・・押切駅、帯織駅、長岡駅(信越本線)

15:35 押切(おしきり)駅(信越本線 新潟県)
新潟着14:05。
乗り継ぎの信越本線の発車は14:07。
高架ホームから降りると、面前には広大な越後平野が広がっていた。

田園、住宅街、田園、住宅街。
繰り返しの風景に代わり映えはなく、新津で羽越本線と合流。
さらに磐越西線と分かれると、越後平野で見てきた田園、住宅街・・・の車窓風景が繰り返される。

平野の奥にぽっかりと突き出ているのは弥彦山。
眠たくなるが、睡眠は「いなほ」号で散々とっている。

三条の街並を愛でる。
分かれていった弥彦線の曲線を目で追う。
かつて強い印象を残した三条駅前のサカエボウルはまだ営業を続けているようだ。

長岡市に入ると雪が目につくようになった。

押切駅で降りて、ホームに残った雪を踏みしめる。
子供の頃から好きな行為だ。

雪をかぶった山々を写す。
ここら辺りじゃ何気ない山間から雲が湧く景色も、東京からきたオレには旅の大切な記憶。

東京にいたんじゃ、この冬は雪を見ることすらないかもしれない。


戊辰北越戦争の記念館が近くにあるという。
激戦が展開された朝日山はあの雪をかぶった内のひとつなのだろう。

その時の戦闘では、会津藩白虎隊士で当時16歳だった新国英之助の悲劇や、長州藩参謀代理だった時山直八の戦死等が記録されている。

新政府軍に奪われた長岡城を、長岡藩家老河井継之助率いる藩軍が夜襲の末に奪還した八丁沖古戦場は、この駅から直線距離で約3kmほど。

押切駅開業記念の古い石碑が駅前にある。

駅の回りを歩き、田園に立ち、あの山々を眺めて天に祈る。
そうせずにはいられない。

16:01 帯織(おびおり)駅(信越本線 新潟県)
長岡から先の連絡事情により、押切で降りて、さらに2駅戻って帯織駅に降りる。

この2駅を選んだ理由は特にない。
強いて挙げれば、何となく駅名に引かれたから。
2駅の間にある見附駅には1月の旅で降りている。

辺りの山に雪はなく、駅にもない。
帯織と押切の間で、雪雲は割れたようだ。

田園に出て弥彦山を眺め、また天に祈る。



いい旅だった。
海山川。
かつての民が神を見た存在に畏敬の念を持つ。

次に日本海ルートをたどる際には、いくつか再会すべき存在が増えた。

16:29 長岡(ながおか)駅(上越新幹線/信越本線/上越線 新潟県)
空いているとは思っていなかったが、上越線水上行は混んでいる。

オレのようにこの中の何名が関東に入るのか不明だが、人々のそんな動向も楽しみにしつつ、のんびりと金町に帰る。

越後湯沢までに空くようなら、雪見酒ができるだろう。

関連記事

「鉄旅日記」2018年神無月 初日(東京-米原-福井-越前大野)その2-越前花堂、花堂、越前大野(越美北線)/越前大野城【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】

鉄旅日記2018年10月6日・・・越前花堂駅、花堂駅、越前大野駅(越美北線)/越前大野城 16:3

記事を読む

「鉄旅日記」2016年夏 2日目(弘前-小樽)その1-弘前、蟹田、津軽二股、奥津軽いまべつ、木古内、札苅、桔梗、新函館北斗、大中山(奥羽本線/津軽線/北海道新幹線/道南いさりび鉄道/函館本線) 【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】

鉄旅日記2016年8月11日・・・弘前駅、蟹田駅、津軽二股駅、奥津軽いまべつ駅、木古内駅、札苅駅、桔

記事を読む

「鉄旅日記」2000年晩秋【京都の女性に恋をしていた頃がございました。その京都時代のはじまりでございます。】-京都タワーホテル

鉄旅日記2000年11月23日~24日 2000・11・23 0:03 京都タワーホテル924号室

記事を読む

2018年秋 最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その3-安房鴨川、江見、君津、千葉、西船橋(内房線/総武本線) 【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】

鉄旅日記2018年9月23日・・・安房鴨川駅、江見駅、君津駅、千葉駅、西船橋駅(外房線/内房線/総武

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏 4日目(隼人-岩国)その1-隼人、鹿児島、鹿児島中央、上伊集院、薩摩松元、川内、出水、新水俣、新八代(日豊本線、鹿児島本線、肥薩おれんじ鉄道) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】

鉄旅日記2013年8月13日その1・・・隼人駅、鹿児島駅、鹿児島中央駅、上伊集院駅、薩摩松元駅、川内

記事を読む

「車旅日記」2006年皐5日目(青森-安達)その1-駅前ホテルニュー青森館、野辺地駅、三沢駅、十和田市駅、本八戸駅、陸中八木駅、久慈駅、岩泉駅、茂市駅 【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】

車旅日記2006年5月6日・・・駅前ホテルニュー青森館、野辺地駅、三沢駅、十和田市駅、本八戸駅、陸中

記事を読む

「鉄旅日記」2009年初夏 【上信越ひとり旅】最終日(長岡-東京)-長岡、東三条、吉田、新潟、新津、会津若松、郡山、磐城石川、磐城塙、玉川村、常陸大宮、金町(信越本線/弥彦線/越後線/磐越西線/水郡線/常磐線)

鉄旅日記2009年7月20日・・・長岡駅、東三条駅、吉田駅、新潟駅、新津駅、会津若松駅、郡山駅、磐城

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初夏 2日目(和歌山-松阪)その2-串本、新宮、尾鷲、紀伊長島、三瀬谷、多気、松阪(紀勢本線)【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】

鉄旅日記2008年7月20日・・・串本駅、新宮駅、尾鷲駅、紀伊長島駅、三瀬谷駅、多気駅、松阪駅(紀勢

記事を読む

2019年葉月 初日-金町駅、瀬戸大橋、高松駅、高松築港駅、高松港、宇多津ゴールドタワー 【讃州高松への旅をSNSへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2019年8月10日・・・金町駅、高松駅、高松築港駅(常磐線/本四備讃線/予讃本線) 20

記事を読む

「鉄旅日記」2017年夏 最終日(十三-東京)その2-野洲、米原、神領、定光寺、中津川、塩尻、岡谷、日野(東海道本線/中央本線)【私鉄王国で過ごす夏】

鉄旅日記2017年8月14日・・・野洲駅、米原駅、神領駅、定光寺駅、中津川駅、塩尻駅、岡谷駅、日野駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その3 ‐川部、五所川原、木造(五能線)/神武食堂 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・川部駅、五所川原駅、木造駅(五能線)

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その2 ‐東大館、大館、弘前(花輪線/奥羽本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・東大館駅、大館駅、弘前駅(花輪線/奥

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その1 ‐湯瀬温泉、鹿角花輪、十和田南(花輪線)/和心の宿姫の湯 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・湯瀬温泉駅、鹿角花輪駅、十和田南駅(

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(I

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その2 ‐竜田、原ノ町、鹿島、仙台、小牛田、一ノ関(常磐線/東北本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日・・・竜田駅、原ノ町駅、鹿島駅、仙台駅、小

→もっと見る

    PAGE TOP ↑