「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その1‐五所川原、津軽五所川原、津軽中里、鯵ヶ沢、東能代(津軽鉄道/五能線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】
鉄旅日記2019年11月3日・・・五所川原駅、津軽五所川原駅、津軽中里駅、鯵ヶ沢駅、東能代駅(津軽鉄道/五能線)
2019・11・3 6:17 五所川原(ごしょがわら)駅(五能線 青森県)にて

6:31 津軽五所川原(つがるごしょがわら)駅(津軽鉄道 青森県)
聞き馴染みのない声を放つ鳥の群れが飛んでいく。
薄暗い平屋で人の動く気配があり、2階のスナックからは不健康そうな咳が聞こえてくる。
ホテルには立佞武多の巨大な姿が置かれていた。
昨夜食事に寄った一休寿司の前を通り、駅へ。



東奥日報の販売所では女性がうつ伏せて眠り、バスの待合所の女性が働く姿、昭和的な駅前通り、雨上がりの空に美を感じた。
厳しい冬がもうじきやってくる。
そんな土地で早朝から立ち働く人々に美を感じた。


土産はここで。
JR駅に隣接する津軽五所川原駅へ。

古いものだけが残された津軽鉄道で津軽平野を往く。



7:14 津軽中里(つがるなかざと)駅(津軽鉄道 青森県)
終点の津軽中里へは約30分強。
ウイスキーハイボール片手に車窓を眺めていた。


冷気に震える駅前。
少年少女たちが三々五々に集まってくる。
到着して9分後に町を出ていく列車に乗り込むことに後悔したくなるが、でもこれといってやることがあるわけじゃない。




車窓から眺める津軽平野は懐かしく、天に対して遮るものはただのひとつもなく、ひたすらに平らかな世界に心打たれている。



あの日も確か聴いたはずだ。
ブルース・スプリングスティーンの「サンダーロード」。
列車は金木に着いている。

3分の停車時間があるが、芦野公園や太宰を懐かしく思い、また訪ねることもあるだろう。
8:32 鰺ヶ沢(あじがさわ)駅(五能線 青森県)
津軽五所川原駅に戻り、五能線へ乗り換え。
東能代行はほどなくして入線した。
行き違い5分の停車。
岩木山はまだ左手に見えている。
一度覗いた日本海はまた隠れ、団体客が乗り込んできた。
付近の葉は色づくにはまだ早く、絶景に至るにもまだ早い。
温泉の観光バスが待つ駅前は観光地の風情で、何事かが待ち受けている予感を与えるものだった。


やがて見えだした日本海は荒々しく、車内は一気にざわめきだした。
10:43 東能代(ひがしのしろ)駅(奥羽本線/五能線 秋田県)
鰺ヶ沢から乗ってきた団体客は深浦で降りた。
3分の停車時間があったが、狭い駅舎内の混雑を予想して改札の外に出ることは断念した。
深浦に着く間に千畳敷などの名所に止まっていくが、ざわつく車内に逆らうように眠りに落ちていた。
十二湖、岩館。
海岸線と離れず、五能線はたんたんと進んでいく。

大河の気配に目を上げると米代川に差し掛かっていた。

やがて能代に到着。
五能線には降りたい駅がいくつかある。
計画はたっていないが、再訪の意思は明確にある。
乗り換え時間2分。
構内を写すうちに奥羽本線大館行が入線してきた。



【Facebookへの投稿より】
津軽を旅しておりました。
岩木山がよく見えたものでございます。
まるで昭和の時代にトリップしたかと思わせる町を歩き、天に対してまっ平らな姿を晒す津軽平野を眺めて浮かびましたのは、吉幾三の楽曲ではなく、ブルース・スプリングスティーンの「thunder road」でございました。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2018年秋 初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その2-湖北、下総松崎、成田、香取、延方、北浦、佐原、大戸(我孫子支線/成田線/鹿島線) 【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】
鉄旅日記2018年9月22日・・・湖北駅、下総松崎駅、成田駅、香取駅、延方駅、佐原駅、大戸駅(我孫子
-
-
「鉄旅日記」2022年弥生vol.1 最終日(熱海-東京)その6 ‐向河原、津田山、久地、宿河原、中野島、稲城長沼、府中本町(南武線) 【金沢シーサイドライン、根岸線、湘南モノレール、横須賀線、大雄山線、相模線、鶴見線etc.駅旅人本領発揮の旅でございます。】
鉄旅日記2022年3月6日・・・向河原駅、津田山駅、久地駅、宿河原駅、中野島駅、稲城長沼駅、府中本
-
-
「鉄旅日記」2018年秋 初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その3-笹川、外川、犬吠、犬吠埼、銚子、椎柴、松岸(成田線/銚子電鉄)【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】
鉄旅日記2018年9月22日・・・笹川駅、外川駅、犬吠駅、銚子駅、椎柴駅、松岸駅(成田線/銚子電鉄)
-
-
「車旅日記」2004年夏 初日(佐賀空港-別府)走行距離254㎞その2-田川後藤寺駅、豊前川崎駅、宝珠山駅、日田駅、豊前中村駅、鳥栖駅、別府・ホテル清風屋上ビヤガーデン【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】
車旅日記2004年8月11日・・・田川後藤寺駅、豊前川崎駅、宝珠山駅、日田駅、豊前中村駅、鳥栖駅、別
-
-
「鉄旅日記」2019年弥生Part.3 初日(東京-多治見)その1-金町、三島、修善寺、蒲原、島田(常磐線/東海道本線/伊豆箱根鉄道駿豆線) 【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】
鉄旅日記2019年3月23日・・・金町駅、三島駅、修善寺駅、蒲原駅、島田駅(常磐線/東海道本線/伊豆
-
-
「鉄旅日記」2018年秋 初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その4-飯岡、東金、大網、蘇我、海浜幕張、船橋法典、市川大野、東松戸(総武本線/東金線/内房線/京葉線/武蔵野線) 【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】
鉄旅日記2018年9月22日・・・飯岡駅、東金駅、大網駅、蘇我駅、海浜幕張駅、船橋法典駅、市川大野駅
-
-
「鉄旅日記」2009年秋 2日目(新山口-大分)その1-新山口、宇部、居能、雀田、長門本山、小野田、厚狭、新下関、下関、門司、小倉(山陽本線/宇部線/小野田線/長門本山支線/山陽本線/鹿児島本線) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】
鉄旅日記2009年9月19日・・・新山口駅、宇部駅、居能駅、雀田駅、長門本山駅、小野田駅、厚狭駅、新
-
-
「鉄旅日記」2020年睦月 2日目(湯沢-鷹ノ巣)その3‐驫木、風合瀬、大戸瀬、千畳敷、北金ヶ沢(五能線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】
鉄旅日記2020年1月12日・・・驫木駅、風合瀬駅、大戸瀬駅、千畳敷駅、北金ヶ沢駅(五能線) 13
-
-
「鉄旅日記」2008年初夏 2日目(和歌山-松阪)その1-和歌山市、和歌山、海南、西御坊、御坊、紀伊田辺、白浜(紀勢本線/紀州鉄道) 【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】
鉄旅日記2008年7月20日・・・和歌山市駅、和歌山駅、海南駅、西御坊駅、御坊駅、紀伊田辺駅、白浜駅
-
-
「車旅日記」2005年春 最終日(富山-松本)走行距離218㎞ その2-泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白馬大池駅、安曇追分駅 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】
車旅日記2005年4月30日・・・泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白
