*

「鉄旅日記」2020年文月 最終日(三次-東京)その5‐京福嵐山、阪急嵐山、嵐電嵯峨、トロッコ嵯峨、嵯峨嵐山、京都(京福電鉄嵐山本線/東海道新幹線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/06/10 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年7月26日・・・京福嵐山駅、阪急嵐山駅、嵐電嵯峨駅、トロッコ嵯峨駅、嵯峨嵐山駅、京都駅(京福電鉄嵐山本線/東海道新幹線)

17:18 嵐山(あらしやま)駅(京福電鉄嵐山本線 京都府)にて

17:35 嵐山(あらしやま)駅(阪急電鉄嵐山線 京都府)にて

17:49 嵐電嵯峨(らんでんさが)駅(京福電鉄嵐山本線 京都府)にて

17:52 トロッコ嵯峨(とろっこさが)駅(嵯峨野観光鉄道 京都府)にて

17:57  嵯峨嵐山(さがあらしやま)駅(山陰本線 京都府)
京都西郊のささやかな風景の中を往く。特に目につくものもない。住宅街を歩くようなものだ。

嵐電北野線は北野白梅町から帷子ノ辻まで9駅あるが、およそ11分で到着する。

有栖川、車折神社、鹿王院、嵐電嵯峨と、帷子ノ辻から先の嵐山本線の駅名もまた豪華だ。

ホームから線路までの距離はおよそひと跨ぎ。引き続き住宅街を往くが、前方に山の気と観光地の気が漂いだした。車折神社は駅前にある。

客は減り、終点の嵐山まではオレを含めて3名。世界が縮まっている現在、嵐山で人波に揉まれずに済むのはありがたいと言える。

歌舞伎座のような京福嵐山駅。日本一美しい駅と言えるだろう。この駅を見るのは2度目になる。あの日は何を思ったかひとつ手前の嵯峨駅前駅で降りてここまで歩いてきた。

渡月橋、天龍寺と続く駅前通りも雅で、まるで名優が歩く花道のようだ。

桂川の水量は多く、渡月橋は思いのほか長い。この橋を渡った記憶がないのは人波の中にいたからだろうか。

あの日に寄った阪急駅はこんなにも外れにあったかと、道に置かれた地図を見て急ぐ。

世界的観光地の終着駅は雅で、阪急駅もまた世界劇場のようなたたずまいだが人気はなく、あらためて現在世界で何が起きているのかを実感した。

帰りの渡月橋で最愛の存在を想う。連れてきてあげたい。きっと喜ぶだろう。

でもやはり、京都では悲しいことを想う。切ないことを想う。

いけないな。輝かしい未来を持つ愛しい存在に悲しい思いなど伝えてはいけない。

嵯峨駅前駅は、嵐電嵯峨へと駅名変更され、嵯峨嵐山駅は建て変わっていた。以前の重厚な姿は忘れてしまったが、広大無辺な待合室を覚えている。

家族を知って、いま愛する女性がいて。嵐山はそんな男がひとりで訪ねるところじゃない。

リュックを背負っていかにも余所者然としたオレにきつい視線を向けてくる男がいる。オレをコロナ感染源のように思ってのことだろう。もう帰るよ。

しかしやはり嵐山は類を見ないほど素敵な場所だ。

18:49  京都(きょうと)駅(東海道・山陽新幹線/東海道本線/山陰本線/奈良線/湖西線/近鉄京都線/京都市営地下鉄烏丸線 京都府)
烏丸口から八条口。かつて愛した駅周辺の街を撮った。懐かしいと思い出すにはその間にいろいろありすぎた。特定の過去が蘇ることはなく、この旅を締めた。

静岡県内に降った大雨のために新幹線に遅れが出ている。2020年は本当にどこまで人の予定を狂わせるつもりでいるのか。
でも新幹線の遅れは珍しいことじゃない。20分遅れの列車に乗車。席を得る。

静岡県内に入ったところでアナウンスが入る。今日を狂わせた雨がまだ三島~静岡間に降っていて、この列車は浜松に停車。そうしてじきに1時間になる。同じ旅で2度もこうした目に遭うとは。。この7月の天候を恨む。

こうして京都タワーが写った写真を見ると当時が蘇る。あのタワーホテルを定宿のようにしたこともあり、京女に激しく恋をしたかつて。正確には彼女は比叡山坂本の出身だったが。

山陰を旅したこの旅。山陰の入口は京都。だから京都で締めればちょうどいい。

品川着22:15。常磐線直通の成田行との接続がいい。これで少しは多めに見ろと神が言っている。

関連記事

「鉄旅日記」2018年初秋 初日(東京-桑名)その2-吉原、岳南江尾、本吉原、吉原本町、吉原、富士川、新蒲原、西焼津、新豊橋、三河田原(岳南電車岳南線/東海道本線/豊橋鉄道渥美線)【「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】

鉄旅日記2018年9月15日・・・吉原駅、岳南江尾駅、本吉原駅、吉原本町駅、富士川駅、新蒲原駅、西焼

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月 3日目(萩-三次)その5‐備後落合、備後庄原、三次(芸備線)【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

鉄旅日記2020年7月25日・・・備後落合駅、備後庄原駅、三次駅(芸備線) 17:10  備

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.2 その2-湯本、内郷、水戸、偕楽園、下菅谷、中菅谷(常磐線/水郡線) 【青春18きっぷ常磐旅。この当時、常磐線は富岡止まりでございます。そしてこの季節、臨時駅の偕楽園駅に列車が止まります。】

鉄旅日記2019年3月10日・・・湯本駅、内郷駅、水戸駅、偕楽園駅、下菅谷駅、中菅谷駅(常磐線/水郡

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春 最終日(飯田-東京)その1-飯田、伊那大島、伊那松島、辰野、松本、柏矢町、豊科(飯田線/中央本線辰野支線/篠ノ井線/大糸線)【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月8日・・・飯田駅、伊那大島駅、伊那松島駅、辰野駅、松本駅、柏矢町駅、豊科駅(飯

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月 2日目(香住-東萩)その2‐浜坂、東浜、福部、鳥取(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

鉄旅日記2020年7月24日・・・浜坂駅、東浜駅、福部駅、鳥取駅(山陰本線) 8:55&nb

記事を読む

「鉄旅日記」2012年春 その2-恵那、瑞浪、土岐市、多治見、千種、鶴舞、金山、天竜川、袋井(中央本線、東海道本線) 【青春18きっぷで、名古屋往復】

鉄旅日記2012年3月25日その2・・・恵那駅、瑞浪駅、土岐市駅、多治見駅、千種駅、鶴舞駅、金山駅、

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】3日目 金沢を後にして‐その3(R8→北陸道)小矢部、富山駅、有磯海SA

車旅日記1996年5月5日 22:15 8号国道‐小矢部 恋する女よ。 あれからオレはまだ走ってい

記事を読む

「車旅日記」2005年春 最終日(富山-松本)走行距離218㎞ その2-泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白馬大池駅、安曇追分駅 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】

車旅日記2005年4月30日・・・泊駅、越中宮崎駅、市振駅、糸魚川駅、頸城大野駅、小滝駅、平岩駅、白

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 初日(東京-下北)その2-村崎野、六原、盛岡、八戸、野辺地、下北(東北本線、IGRいわて銀河鉄道、大湊線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月19日その2・・・村崎野駅、六原駅、盛岡駅、八戸駅、野辺地駅、下北駅(東北本線

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 初日(東京-下北)その1-郡山、安達、苦竹、東仙台、花泉、石越(東北本線、仙石線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月19日その1・・・郡山駅、安達駅、苦竹駅、東仙台駅、花泉駅、石越駅(東北本線、

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その3 ‐川部、五所川原、木造(五能線)/神武食堂 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・川部駅、五所川原駅、木造駅(五能線)

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その2 ‐東大館、大館、弘前(花輪線/奥羽本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・東大館駅、大館駅、弘前駅(花輪線/奥

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その1 ‐湯瀬温泉、鹿角花輪、十和田南(花輪線)/和心の宿姫の湯 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・湯瀬温泉駅、鹿角花輪駅、十和田南駅(

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(I

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その2 ‐竜田、原ノ町、鹿島、仙台、小牛田、一ノ関(常磐線/東北本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日・・・竜田駅、原ノ町駅、鹿島駅、仙台駅、小

→もっと見る

    PAGE TOP ↑