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「車旅日記」2001年黄金週間 最終日その2(京都-東京)-朝日村栄荘、道の駅親不知ピアパーク、道の駅能生、小千谷駅、月夜野情報サービスセンター、道の駅おかべ、葛飾金町【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

公開日: : 旅話, 旅話 2001年

車旅日記2001年5月5日・・・朝日村栄荘、道の駅親不知ピアパーク、道の駅能生、小千谷駅、月夜野情報サービスセンター、道の駅おかべ、葛飾金町

21:44 8号国道‐朝日村栄荘 1125㎞

やはりここは特別な場所。たら汁を食わせる食堂が開いてなかったら煙草でも吸おうと思っていた。車を止めないわけにはいかなかったんだ。

あれからずいぶん経つけど、まだあの地点に戻ることはできる。その半年前にはもう戻れないのにな。

金沢駅には寄らなかった。本来ならあの場所こそ思い出に近い場所なのに。おかしなものだ。

だけどここの方がいい。あの時にはもう分かっていたのかもしれないな。こうなることが。

離れ際に一度振り返った。あの日のオレに振り返ったのか。あの夜の彼女に振り返ったのかはよく分からない。

海は闇の中に消えていた。京都からはおそらく400㎞近く離れてしまった。

22:08 8号国道‐親不知ピアパーク(道の駅) 1137㎞

三段滝、赤崎、先ヶ鼻、浄土、風波、大竹沢。親不知の難所に設けられた洞門の名。

いつか由来を知って残したいと思う。闇の中にかろうじて海を見分ける。

海の存在は最後に確認しておきたかった。

2001・5・6 1:14 8号国道‐能生(道の駅) 1167㎞

2時間ばかり眠った。案外簡単に眠りに落ちた。

ずっと調子よくきて、ほんの一瞬眠気に触れた時にここにたどり着いた。

少し寒くなってきたようだ。出発しよう。

2:59 小千谷駅 1261㎞

いい月が出ている。柏崎より291号国道を経由して17号国道へ。

闇の中で海が輝き、オレの調子はいい。

橋の両側に長くアーケード街が続く小千谷の街。炭酸水を飲み干す。

駅は少しだけ小高く、街を見渡せる。その上に月が出ている。

いい眺めだ。いい旅の思い出だ。

5:03 17号国道‐月夜野情報サービスセンター 1376㎞

いい朝だ。三国越えも無事に終わり、体調に変化はない。たまにはこんな具合に朝を迎えるのも悪くない。

白々とした三国の山々には荘厳な空気が漂っている。旅をしていてよかったと思う瞬間だ。

17号国道に出ると早速東京までの表示が出た。あと260㎞。そこから100㎞走った。

気持ちのいい朝を迎えて、瀬音や鳥のさえずりを聞きながら彼女にメールを送った。彼女にはぜひいい一日を迎えてほしい。

2日前の京都の朝を思い出す。思えば長い3日間だった。そして旅を終えるのに相応しい朝を迎えている。

「Yさん、いい朝だ。国境の峠を越えて東京まで200㎞。気分がいいよ。いい一日にしてね」。

6:39 17号国道‐おかべ(道の駅) 1452㎞

いい青空だ。とても気持ちのいい朝だ。

すでにルートは埼玉に入り、東京が見えてくる。

あまりムリをしないのが信条だけど、君のためだったらそれも構わない。宇多田ヒカルの詞にそんなのがある。二人の間に横たわる距離を歌った楽曲で身に染みる。

そんな旅だった。彼女のおかげでタフになれて満足している。

これが最後になるだろう。部屋に着くまでに彼女がさっきのメールを目にするなら、どうかオレの無事を祈ってほしい。

10:13 東京葛飾金町 1546㎞

8:52着。1500㎞の旅完了。

3日振りにこの部屋に戻ったら、初めてこの部屋に入った時のような匂いがしたよ。

今日の東京の空はとても素晴らしい。旅を共にした汚れ物がオレと同じようい風に吹かれている。

彼女へは真っ先に帰京を伝えた。1時間前の話だ。ある意味返事は期待しない。今はあまり切ない気持ちに浸りたくない。次に書く彼女への手紙は少しばかり長くなりそうだ。

最後までタフでいられたことを喜びたい。そして彼女にありがとうと言いたい。

「おはよー、Yさん。いまいましい東京の道もスムーズに流れて無事に着いたよ。素晴らしい一日を!」。

「何にもできなくてごめんねー。今お嬢迎えに関空行く途中です。GBアドバンスやってます。遠いのだ・・・」。

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