「鉄旅日記」2022年師走 最終日(会津宮下-東京)その5 ‐南千住、北綾瀬、綾瀬(常磐線/東京メトロ千代田線)【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】
鉄旅日記2022年12月11日・・・南千住駅、北綾瀬駅、綾瀬駅(常磐線/東京メトロ千代田線)
18:56 南千住(みなみせんじゅ)駅(常磐線/東京メトロ日比谷線/つくばエクスプレス 東京都)
松尾芭蕉「奥の細道」旅立ちの地として、駅前には芭蕉翁の銅像が立つ。


同じ駅前には小塚原仕置き場跡に立つ回向院。吉田松陰、橋本左内などがここで命を落としている。

東日本大震災までは巨大な首切り地蔵が立っていた。列車内から初めてその姿を見た時、その異様なまでの存在感と威圧感は強烈な印象を残した。そのお地蔵様は地震で倒れ、現在は新たなお地蔵様が立っている。
広大な操車場を渡す跨線橋を越えればじきに泪橋の交差点。かつての涙橋。そして思川。涙橋は仕置き場に向かう罪人や近親者の心境に由来する。


日雇い労働者が集った山谷地区の中心で、泪橋交差点の一方は今はコンビニに変わったが、かつては角打ちができる酒屋で、昼間から飲んだくれる荒くれ者を見かけて、交差点に車で進入した時は若干緊張したものだ。不用意にクラクションを鳴らした車がよってたかって横倒しにされた話などを聞かせられたものだから。

「明日のジョー」の矢吹丈が生まれたのも、そんな泪橋のたもと。通りには彼が今もいる。

はす向かいには吉原大門の交差点。ガソリンスタンドの前に見返り柳が今も立つ。
現在の吉原も色街に違いはないが、当時を偲ぶことは難しい。例えば落語の「明烏」で当時を想像するが、日が暮れれば、華やかさよりも切なさを感じるのはオレに限った話じゃないだろう。


最大の歓楽街の川向こうには仕置き場。天国と地獄を隔てているのは泪橋
江戸という当時世界一の人口を誇る大都会の片隅。

19:24 北綾瀬(きたあやせ)駅(東京メトロ千代田線 東京都)
綾瀬駅0番ホームは亀有方面に向かって先頭方向一番はじにある。

3両編成でノロノロと出発した北綾瀬行。その運行は北綾瀬駅まで続いた。
終着駅を降りると環状7号線。場所は知っていた。線路はこの先も伸びて千代田線の車両区へと続く。その手前にできた駅。



綾瀬へと戻る列車に乗り込んだ乗客は少なく、牧歌的な車内風景。綾瀬~北綾瀬間もその存在をあまり知られていないと思われる。
19:40 綾瀬(あやせ)駅(常磐線/東京メトロ千代田線 東京都)
北綾瀬~綾瀬間はひと駅。この区間はノロノロと運行するものらしい。
10年間この駅を通って通勤していたことがある。現在は金町からひと駅戻るように千葉県の松戸に出て、快速列車で三河島に降りている。
当時は西日暮里駅を使っていた。社は西日暮里、日暮里、三河島、京成本線新三河島駅のいずれからも近く、千代田線が止まった折りなどは京成金町駅から新三河島で降りることもある。

綾瀬は通り過ぎるばかりで、この町で食事をしたことはない。唯一いつかの師走、同僚の結婚式から流れて友人と共に彼の当時の恋人が働いていたフィリピンパブに行ったことがあるのみ。忘れがたい夜ではあるが、この町とは関係がない。
近くて遠い綾瀬。
オレのように次の亀有より先に家がある者は、次に来る列車が綾瀬行か北綾瀬行だと軽く残念な気持ちになる。だけど、それもこの町とは関係がない。

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